インドの物価 カレーとスタバ
山形からムンバイへ!の東海林 舞(トウカイリン マイ)です。
私は継続して何かを記録するのが好きで、
インドに来てから毎日の出費をすべてエクセルに記録しています。
昨日5月31日は5月の出費の合計をインドルピーと日本円で出しました。
ムンバイでの生活費は東京研修の1か月の2分の1以下で
収まるので、少しホッとしています。
エクセルシートを見ると明らかに安いのは
日々の[Lunch]です。ローカルの屋台で食べれば
1食50円に抑えられます。
また費目[Fruits] [Food (Market)]も安く、
1回の買い物で果物と野菜を5~7種類買っても500円くらいです。
逆に高くて浪費したと感じたのは、
スターバックスのマンゴーフラペチーノ、
大型ショッピングモールでの買い物です。
海外ブランドや海外チェーンの店は基本的に
インドに進出する際も通常の価格で売っています。
カレーとスタバ
1食50円で満腹になるカレーセット(チャパティ―2枚とカレー2種類)
1杯500円のスタバのマンゴーフラペチーノ。
私は最初この差に違和感を覚えました。
インド人の誰がスタバに行くんだろう?一部のお金持ち?
しかしインドの比較的大きな街にはごく普通にスタバが立ち並んでいます。
敷地も広くこぎれいで、机でラップトップを広げる会社員や
友達とおしゃべりをする若者など日本のスタバで見る光景と変わりません。
そこで私は2つの発見をしました。
1つ目は、スタバという「ブランド」
2つ目は、13億人のインド人という巨大なマーケットです。
スタバという「ブランド」
1つ目のブランドに関して、
ある心理学実験でスタバのコーヒーと無メーカーのコーヒー
を不特定多数の一般人に比べさせたとき、
スタバのラベルありの場合は多くの人がスタバの
ほうが美味しいと回答するのに対し、
両方を同じ無地のカップに入れて比べさせた場合は、
美味しいと回答した人数はほぼ2分したそうです。
つまりインドにおいても同じでスタバの「マーク」
を買う人たちが多いのではないかと思います。
スタバの店内に座ること、スタバのカップを持って歩くことに
多くの人は高いお金を払えるのです。
巨大なインド市場
2つ目の巨大なインド市場に関して、
インドはもともとの人口が多いので
いくら貧困層が13.4%(世界銀行の2015年データ)とはいっても
まだ1割しか英語が話せないとはいっても
母数がかなり大きいので、数パーセントの富裕層、
数十パーセントの中間層にもかなりの人口がいるわけで、
ターゲットをごく一部絞ってビジネスを展開しても
ヒットするというわけです。
その人たちが何を求めているかは別途で調査しなければなりませんが、
比較的高い商品もインドで売ることができます。
日本のメーカーの商品は価格が高すぎて
インドで売れないということがよくありますが、
後進国で高い商品を売るために大事なことの一つに
商品を「ブランディング」することがあります。
製品の機能性を訴えかけるより、
「ブランド」で惹きつける方が手っ取り早いです。
日本の自動車、家電製品、薬品なども機能性ではなく
広告等でブランドの印象を植え付けたほうが効果的だと考えます。
インドに進出する日系企業を支援するために、
インドの市場やインド人労働者の傾向を分析し、
現地から発信できればと思います。
東京コンサルティングファーム
【インド・ムンバイ拠点】
東海林 舞
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