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きっとSでM

何故か手のひらに魚の目ができている。皮膚科で処置してもらったらいいんだろうけど、サリチル酸を薬局で買い、せっせと自分で何とかしようとしている。

サリチル酸を塗る
表面が白くなる
やすりで削る

サリチル酸を塗る
表面が白くなる
やすりで削る

という地道な作業をすると、ぽこっととれる魚の目さん。しかし、芯は残りまた再発する。

そしてまた同じ事をやり続ける。きっとまたエンドレスで続くんだろう。

皮を削ってサリチル酸を塗る過程が痛いんだ。
しみてジンジンするんだ。
それをじぃーっと我慢するんだ。
白くなる魚の目を見つめながら痛さを感じるんだ。
痛い、痛いよぉーって言いながら痛さを感じる。

そんな様子をパートナーは見ると、病院行ってきたら?と言うが、話しを聞かずに自分でせっせとサリチル酸を塗り続けている。

痛さを感じて喜んでいるのかもしれない

ふとそう思った。だって生きてるから痛いんだ。痛くなかったら死んでるかも知れないし、どこかの神経おかしいはず。

今も痛いんだよ。そしてその痛さで生きてる確認しているんだ。

生きてるね、生きてるね、まだ生きてるじゃん!!

ってもう1人の私が言っている気がする。生きてたいのか、いなくなりたいのか、よくわかんないけど、今は生きている。

次男は私があげたスマホケースをボロボロなのに大事に使っている。赤いフェラーリのスマホケース。
車好きの次男にと電気屋さんで見つけたのでだいぶ前に買ったのだが、くたびれてボロボロだ。

「これな、気に入ってるねん。フェラーリってことだけちゃうで。お母さんがくれたから気に入ってるねんで。お母さんからもらった事が嬉しいねん」

そう言ってくれた。ありがとよー。

そっか、みんないるからまだ生きなきゃいけないなぁ。そしで生きてるかどうかの確認タイム。

今日もサリチル酸を手のひらに塗り続ける。あー痛い痛い。そして痛さが心地いい。
そんな私はおかしいんだと思う。
そしておかしい私も私だから私は好きなんだ。


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