アイバニーズは日本のギター業界の写し鏡

何言うとんねんコイツ?

そう思った? でもな、これは紛れもない事実だ。



みんなのアイバニーズのイメージってどんな感じ?
堅実な品質、時代の最先端、国産ギターメーカーの雄・・・。
まあ、全部幻想なんだよな。
堅実な品質を成し遂げているのはアイバニーズ・・・じゃなく下請けのフジゲンとコルトなんだわ。
アイバニーズは自社工場を持ってないんだよ。
まあでも、今の日本のギターメーカーはほとんどみんな持ってないけどな。
国産ギターメーカーとして工房も持ってマトモにやってるのって知名度0のディバイザーと君らの大嫌いなESPくらいなんですよね。

今更わざわざ言うまでもないだろうけど、アイバニーズの実態は『星野楽器』が企画したギターをフジゲンやコルトの工場に作らせてるだけ。
よく『90年代の国産アイバニーズは~』とか『アイバニーズのクラフトマンが~』とか言ってるボケたおっさんがいるけど、それは全部フジゲンのおっさん達の努力を奪ってしまっている発言な訳だな。軽率な事は言わないに限るよ、ホント。

さて、話題がズレたから戻そう。

そう、だからアイバニーズ自体には『ギター制作者の』プライドとか、『クラフトマン』シップとか、そういうのは存在しないわけだよね。
(まあそんなもんがあるせいで80年代メタルブーム全盛期に「あんたらのギターは最高だ! 是非俺の理想のギターを作ってくれ!」って頼みに来たギタリストに対して「フロイドローズは音が悪くなるぞ」とかチンプンカンプンな返事をしたPGMみたいな例はあるので、一概に良い悪いは言えないけど)
流行りのスペックのギターをバンバン出すことが出来るフットワークの軽さはまさにそういうところから来てる。
ここがよく『時代の最先端』と高評価を得ている部分の実態。
・・・さて、話は変わるけど話題は変わってないのでついてきて欲しいんだけど、時代は遡ること1980年代後半。
アイバニーズはコピーモデル路線からの脱却を模索しながら10年近く迷走を続けていた。
アラン・ホールズワース、スティーヴ・ルカサー、それから・・・レブビーチもだったな。
兎に角、落ち目のテクいギタリストを捕まえてきては一瞬で逃げられ・・・を繰り返していた。
(この時、何故か同時期に強く名声を得ていたグレッグ・ハウに声をかけた形跡が見受けられなかった。なぜだ? 黒人は日本人受けが悪いからか? そういう差別意識丸出しなところも気に食わないが、まあ今回の話の主題じゃないから泣く泣くカットする)
そんなアイバニーズに転機が訪れる。

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