見出し画像

にぎやかな秋

かさかさ、かさかさ

草のころならペタペタと
ならしていた足音が
かさかさに変わると
冬はもうすぐそこ

楽しい足音をおともに
フィフィは暮れゆく秋のお散歩へ

冬はすぐそこまで来ているけれど
日の沈んだ山の影や
月を冴え渡らせる夜の闇に
そっとそーっと隠れてる

冬は長くて寒いから
みんなにあまり好かれていない

そんなことを考えて
卑屈になって隠れてるわけじゃなくて

秋のあまりにも艶やかな
とりどりの色たちを
冬も眺めていたいのです

もうすぐ、自分の幕が上がると
舞台は針葉樹の深い緑に雪の白

ほぅっと、はく息、たちのぼる湯気さえも真っ白白

凍てつく寒さと静かな世界が
長く長く続くから

波打つ稲穂も収穫を終えた人の笑顔も
キラキラ虹色黄金色

お散歩ガチョウの足音は
かさかさ賑やか

もう少し輝く秋をきいていよう




読んでいただきありがとうございます。 暮らしの中の一杯のお茶の時間のようになれたら…そんな気持ちで書いています。よろしくお願いいたします。