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「津久井やまゆり園の事件で亡くなった皆さんの月命日にお花を届けたい」という趣旨で企画したクラウドファンディングが、目標金額の176%に達成した秘訣


これは、今後、クラウドファンディングをやってみたいという方へのヒントになるかな?と思って書きます。
一時的にオープンコンテンツですが、何日か後にはクローズドコンテンツにします。

はじめに

もともと、津久井やまゆり園で事件(2016年7月)があったことをきっかけに、私は、かながわ共同会を勝手に応援するというスタンスでおり、所属法人(特定非営利活動法人サポートひろがり)としても、そのスタンスで動いてきました。

事件があった当日にブログを書き、Facebookでは、「だれか、私を津久井やまゆり園につなげてほしい」と頼み続けました。
なぜなら、この事件のせいで職員たちにはやめてほしくない。やめてしまえば、利用者に支障が出る。
職員を応援することで、そこにいる入所者の人たちにもいつも通りの支援を続けてほしいというイメージです。
だから職員を応援する。私にできることがあるはずだと考えました。

一時的ではあっても、容疑者と一緒に仕事をしてきた職員ですから、何とかできなかったのだろうかと、事件が起きたことで自分のせいにする職員が出てきてもおかしくないと思いましたので、これは、津久井やまゆり園だけを応援するのではなく、法人である「かながわ共同会」を応援するべきだとも感じました。

ある虐待防止セミナーの講師を急遽引き受けたことをきっかけに、受講していたかながわ共同会の職員とつながり、その施設が主催する虐待防止セミナーの依頼を受けたので無料で行いました。その際に、津久井やまゆり園の職員も受講してくださり、セミナー後に車座になっていろいろなお話をいたしました。
その後もかながわ共同会関連で2回、合計3回のセミナーを無料でしたのちに、「津久井やまゆり園」から、直接的にセミナー依頼があったのです。

施設長からは、「ようやくお会いすることができました」といううれしい言葉をいただき、自分のしている「勝手なおせっかい」は、少しでも役に立っているのかなという実感となりました。もちろん、こちらでのセミナーも無料で行いました。

その後、津久井やまゆり園が「意思決定支援」のアドバイザーを探すことになり、職員の声として山田を希望してきた職員がいたということがきっかけで、2018年4月から毎月伺うようになり、月命日にお花を購入していることがわかりました。

あの事件があって、この施設は何にお金を使っているのか?と思うと、相当の金額を支出しているのではないかと予測が立ちました。予算は、事件があったからと言って、特別に増額されるわけでもないでしょうし、事件関連に予算を使うことで、本来使うべき入所者への支出が減額されるのであれば本末転倒。
お客様へのお茶代や電話代のような小さなものをはじめ、勤務体制が変わる中での人件費など大きなものも含め、さまざまなお金がかかる中、もしお手伝いができるのであれば、毎月命日のお花代くらいなら、お手伝いができるのではないかと考えたのです。

そして、私個人が寄付をするよりも、クラウドファンディングというものを使い、多くの人たちに呼びかけ、津久井やまゆり園を応援する気持ちが継続できるような形にならないかと考えたのです。

私自身が、津久井やまゆり園に関して書いた記事などを常々お読みの方々からは、SNS上で「いいね!」をされることも多くありましたので、同じような気持ちで、何かしたいと賛同してくださる方もいらっしゃるのではないかとも思ったのです。

目標金額は、施設長から伺った金額を参考に1年分とし、ちょっと多めの10万円。
Twitterで「polca(ポルカ)」の存在を知ったので、さっそく使ってみることにしたのです。

実は、やり方がよくわからず始めたのですが、あとから記事を直そうと思っても直せなかったり、ご寄付をくださった方との連絡が取れないとわかったり、通知設定がうまくいかなかったり、いろいろやっている間に自分の問題点も出てきましたし、1度やったくらいで、わかりきったわけではないのですが、こういうことってやりながらわかっていくのがよいと思っているので、自分の中では大きな問題ではなかったです。

最初のうちは、1日1回以下の宣伝でしたが、月半ばくらいから、日に2回以上の宣伝に変えました。これは後でも書きますが、宣伝行動を躊躇していた気持ちを捨てることができたからだと思っていますし、もし、開始直後のような動きしかしなかったら、達成はなかったと思っています。
その際のきっかけを作ってくれたのは、Twitter上にいらっしゃる「ポル神様」で、ありがたいお言葉をいただきました。
これが、私にとってのアドバイスとなり、自分の行動を変化させた大きな力となったのです。

そして、順調に増え続けましたが、反応を示さない人がいることにも気づきました。
その人たちはpolcaができない人かもしれないと思い、Facebookで「振込OK」をアナウンスしたところ、次々と振り込みをしてくださいました。
カードを持っていない人やカード払いということに難色を示す人がいました。
そして、海外からだとpolcaが使えなかったようです。

手だてをする。
相手に合わせる。
頭を柔軟に想像する。

すると、変化が生まれてきたのです。

そして、終了まであと3日という時に10万円を超えることができました。
それとは別に、振り込みも集まりましたので、合計で176,234円が集まったのです。

さて、クラウドファンディングは、昨年でも1000億円以上が動いているそうです。

https://relic.co.jp/battery/articles/4555

お涙ちょうだいの福祉業界というイメージではなく、持ちつ持たれつの関係性にもなりうるクラウドファンディングを、新しい支援の形として注目していきたいと思うのです。
これをお読みの方でも、資金が欲しい時にクラウドファンディングというものにチャレンジしてみてください。
でも、やるのであれば、やっぱり、目標額は達成したいと思いますよね?
いつの日か、クラウドファンディングをするにしても、できれば、早いうちから行動しておいた方がよいこともあるので、そのためのヒントになればよいなあと思い、これを書くことにしました。

目次
1.お手軽に誰にでも、どんな理由でもできるpolcaを使ってみた
2.これは集客のお話し
3.実は誰でも成功するわけではない
4.まず、集客に必要なことは、心のブレーキを外すこと
5.信用と口コミ効果
6.クラウドファンディングは終わってからも大切
7.集客は、基本的なことができると何にでも使える
おわりに

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