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クリエイティブアボイダンスとは?〜成長につながる問いかけコーチング#75

クリエイティブアボイダンス、この言葉を聞いたことがありますか?日本語で訳すと「創造的回避」。「クリエイティブ=創造的」な「アボイダンス=回避」。創造的にものごとを避けていくということです。人間にとって大切なクリエイティビティ、想像力とか発想力をものごとの回避のために使っていく、言うなればやらない理由を自分の中で作って、言い訳して納得させるということです。

「勉強しないといけない」「仕事しなきゃいけない」というときに「今日は疲れてるから」とか「これをやっても意味がないし」とか「どうせやっても成果出ないし」などと言い訳をする。やらないための言い訳は、考えれば考えるほど無限に出てきますね。このように自分を言い訳で正当化することをクリエイティブアボイダンスと言います。

チームボックスで行っているトレーニングでも、「クリエイティブアボイダンスを防ぎましょう」とはよく言っています。「せっかくトレーニングをしているのだから、なるべくクリエイティブアボイダンスはやめましょう」とは伝えているものの、これは誰にでも起こり得ます。ゼロにするのはとても難しいです。

私自身もこの「クリエイティブアボイダンス」をテーマに話をする機会は多いのですが、先日これについて反省すべき出来事がありました。

その日は地方に出張をしていました。私は出張先で朝ランニングをすることが日課になっているのですが、その日も出張先の近くに有名な神社があり、その周辺をランニングしていました。するとそこにお参りに来ていたスーツ姿の男性3人を見つけました。声も聞いたことがあるし、顔も見たことがあるなと思っていたら、だいぶ前にお会いしたことのある著名な経営者の方。一瞬挨拶しようかな?と思い浮かんだものの、私はランニング中の一見怪しそうな姿。その一方であちらはスーツ姿の社長とお付きの方々。真剣に話している様子でしたので話しかけるのも悪いかなとか、私自身も別の打ち合わせがあるから早く戻らないといけないとか、もし挨拶しても忘れられていたらどうしようとか、声をかけるのに躊躇ってしまいました。

結局、声をかけずにそのままホテルに戻ったのですが、後から考えると、これはクリエイティブアボイダンスでした。
もし忘れられていたとしても、説明すれば思い出してくれただろうし、こんな出張先で偶然会えることもなかなかない。こんなチャンスがありながらも、声をかけない言い訳を探し、無意識的に回避するよう自分を納得させ、その場から去ってしまった。そんな自分が非常に残念でした。

普段からトレーニングで偉そうに「クリエイティブアボイダンスを避けましょう」と言ってるじゃないか。それなのに、自分でもやってしまった。このような不甲斐なさ、わかっていてもやってしまうということは誰しもあるんだというのを改めて感じた出来事でした。しかし、こういった失敗が次の成功やチャレンジにつながると思います。

これを期に無駄なためらいはなくして、貴重な出会いや再会は、躊躇わずに声をかけていこうと改めて思い直しました。クリエイティブアボイダンスは機会を失います。逃してしまったことに対して後から後悔するかもしれません。ぜひ、皆さんもクリエイティブアボイダンスをしそうになったときには、ふと思い返してみてください。そして、後悔のない日を過ごしましょう。

※ 本記事は、中竹竜二Voicyチャンネル『成長につながる問いかけコーチング』より、内容を再編集し、記事化したものです。


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