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問いかけ続ける力とは?〜成長につながる問いかけコーチング#93

今日のテーマは「問いかけ続ける力」です。

先日、スペイン在住で現在はJリーグの常勤理事を務める佐伯 夕利子さんと対談を行いました。

著書『教えないスキル』にもあるように、佐伯さんがビジャレアルに所属していた当時、コーチは常に問いを投げかけられ続けていたという話を聞き、ビジャレアルというチームの強さの根源はそこだと感じました。

ラグビーで言うと世界最強とも呼ばれるニュージーランド代表チーム、オールブラックスも問いかけ続けることで有名です。

ではなぜ強いチームは問いかけ続けるのでしょうか?そして、なぜ答えを与えるのではなく問いかけ続けることが力となるのでしょうか?

これはあくまで私の考えですが、人は失敗したくないし、結果を出したいのでいつも答えを求めています。正しい答えがあれば失敗しません。しかし、一回答えを与えられてしまうと、その答えにしたがって行動してしまうし、次もまた答えを欲しがります。

一方、ものごとは刻々と変化します。そうすると答えに従った過去の成功体験が邪魔をして、未来の成功からはどんどん遠ざかっていきます。そのとき、自ら問いを立て、答えを探す力がついていないと与えられた答えの下でしか動けなくなってしまいます。

今状況はどのように変わっているのか?自分の考えていることは本当にそれでいいのか?相手は何を考えているのか?
刻々と変わりゆく状況の中で、新たな問いを立てることによって、今まで気づかなかったことに気づいていく。それが大切です。

よく、人間はリアクションマシーンだと言われます。物事に対して反応せずにいられない。同じように、問いかけられると反応してしまうのです。つまり、いかに良い問いを立てるかが重要です。

また、自分で問いを立てる力を持つことも大事ですが、問いを立ててくれる仲間がそばにいることも重要です。ビジャレアルの話に戻ると、指導者改革をする中で、コーチには常にメンタルコーチがついていたようです。スポーツ界ではこれまでメンタルコーチをつけるなんてカッコ悪くて恥ずかしいという考えもありましたが、強い組織こそ、近くで問い続けてくれる仲間の大切さに気づいているのです。

問いを続けるということは、同時に答えを探し続けること。つまり立ち止まりません。一度答えを見つけても、さらに答えをブラッシュアップするために問いかけ続け、本当にそれで良いのか、もう一度再現するにはどうするべきなのか、ひたすら答えを探し続けます。それが進化のための循環を生みます。人間は完璧ではないので一度成功したらそれで終わりではありません。たくさんの問いを立て続けることが重要なのだと改めて感じます。

「問いかけ続ける力」とは?

私の解釈だと、立ち止まらず更なる進化を生むために循環させる。問いにはそういった役割があるのだと思います。しかし自分だけで問いかけ続けるのは大変です。問いかけ合う仲間と一緒に進化を続けること、これが重要なのだと思います。

※ 本記事は、中竹竜二Voicyチャンネル『成長につながる問いかけコーチング』より、内容を再編集し、記事化したものです。


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