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リーダーの孤独とは?〜成長につながる問いかけコーチング#73

「リーダーは孤独である」

よくこういった言葉を聞きますが、あなたはどう思いますか?
「その通り、リーダーは孤独だ」という人もいれば「リーダーだって孤独ではない」「孤独な日もあるけど、そうでない時もある」など、さまざまな答えがあるでしょう。

私は普段からいわゆる「リーダー」と呼ばれる方々と仕事をする機会が多いです。企業の経営者や役職者、スポーツであれば監督やコーチ、キャプテンなど。彼らと一緒に仕事をしていて感じるのは、皆共有して「孤独感」を感じているということ。「孤独」ではなく「孤独感」です。

「リーダーは孤独であるべきだ」ととらえ、黙々と一人で闘うリーダーもいれば、「孤独でいたいわけではないが、現実的には孤独になってしまう」と仕方がなく孤独を受け入れるリーダーもいます。

一方で、「リーダーは全く孤独ではない」という人もいますし、「リーダーは孤独かもしれないが、自分はそうではない」という人もいます。私はというと、どちらかというと後者のタイプでした。

なんとなく無意識的に「リーダーは孤独であるべきだ」と考え、意識的にメンバーと距離をとる人もいますね。スポーツの監督と選手であれば、監督だからと選手と会話することを避けている人、プライベートでの交流を一切絶つ人もいます。これはどちらがいいとか悪いとかではなく、人によってはその考え方がフィットする人もいるのでしょう。私がチームを作るときには、監督、スタッフ、選手と関係なく食事をしたり雑談をしたりもしていました。例えば私の大先輩でもあるサッカーの岡田武史さん。彼が監督をしているときには、選手とプライベートな時間を一緒にすることはほとんどなく、徹底していたと聞いています。これはこれで素晴らしい信念ですよね。どの考え方がいいとかではなく、リーダー自身が孤独に対して自分の中での定義をハッキリさせ、自分の行動指針まで落とし込む、これが大切なのです。

物事を決めるときや、合意形成がうまくいかないとき。結局最終的には誰かが決めないといけません。そういうときはやはりトップが決めないとならない。もちろん現場からすると反発は受けます。

私が特に反発を受けていたのは、選手のセレクションを終えた後のメンバー発表です。「えー、それはないだろう」「マジかよ。くそ!」などの声もよく聞きました。でも、満場一致でメンバー発表がされるわけないですよね。戦略についてもそうですね。「これは無謀でしょ」など、次々と批判が起こる。これも決めている時点ではどっちが正しいのかなんてわからないんですね。もしその時に賛同を得られなかったら、普通に孤独感は感じるでしょう。

一番大事なのは、リーダーは孤独だとしても、それをどのように受け取るか。「孤独だから自分で決める」なのか「孤独だから周りに仲間を集めて助けてもらう」なのか、受け止め方は何でもいいです。

しかし、孤独というのは大変ストレスがかかります。だからこそ、この孤独自体を取り除くのではなく、「孤独だから助けを求めよう」「孤独だからもっと責任感を持とう」と自分にできることを探すのが重要です。

一番良くないのは、孤独を言い訳にして、自分で自分を負のスパイラルに持っていくこと。うまくいかないことに対して「リーダーは孤独だから」と言い訳にするのが一番勿体無いです。この孤独を否定するのではなく、どう捉えるのか、自分自身の信念を持つことが大事です。

※ 本記事は、中竹竜二Voicyチャンネル『成長につながる問いかけコーチング』より、内容を再編集し、記事化したものです。




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