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暑さしのぎの発想

こんにちは。連日猛暑が続いておりますが、つつがなくお過ごしでしょうか?

あるSNSで、ここのところ休日の暑さしのぎとして「原付スクーターで風を切って近所をツーリングしてきた」、「長靴を履いて川に入り釣りをしてきた」、「見晴らしのいいところから北アルプスを眺めてきた」などの暇潰しwith暑さ対策のお話をしたところ、とあるフォロワーさんから「『涼』の得方が独特」とのご意見をいただきました。

というわけで私の「『涼』の求め方」「暑さしのぎ」の持論について今日は展開していきたいかと。


実は我が家にはまだエアコンというものがありません。

というより私は生まれて48年経っておりますが、いまだにエアコンのある家に居住したことがないんです。

私は「エアコンの風はからだに悪い👹自然の風が一番だ‼️」というようなネイチャーライフスタイル右翼ではありませんで、毎年「今年こそ買うか…」と悩むのですが、だらだらしていると秋風吹く季節になってしまい、「来年にするか…」を繰り返し早20年🤭

というわけで、数値的な「涼しい」の実現に代えて、心理的に「涼しい」の追求はたまた追究に長年勤しんでおりわけです🎐

私が寝ている部屋の「冷房」は、「網戸」「扇風機」「風鈴」。「信州に住んでるから涼しいでしょ?」と思われますが、下の写真。これ、この四連休初日の私の部屋の温度計。そんなに涼しくないでしょ🤣

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そんな中で辿り着いたのが「和風」「和式」。昔ながらの生活様式は日本の気候、風土に合わせて出来上がってきたと思うんですよ。

皆さん、普段外に出かけるときは靴を履いて出かけますよね?でも、玄関で靴を履いて出かけて、帰ってくると玄関で脱ぎますよね?

「靴を履く」という風習は元々西洋の文化です。今は当たり前のように靴を履きますが、自分達の親(70代後半)世代の田舎暮らしの人は小学校くらいまでは下駄や草履で学校へ行っていたという人たちもいます。

あと、不思議に思いませんか?

家のリビングはフローリング。朝シャワーを浴びた後にダイニングテーブルを前に椅子に座り、パンを食べてからスーツを着て、靴を履いて仕事に出かける…完全に西洋風な生活スタイルですよね?でも、必ず玄関では靴を脱ぐ…会社やお店では履いたままですが家に帰ると必ず靴を脱ぐ…なぜそこだけ西洋スタイルにならないか?

私は思うんですよ…そもそも、「靴」は日本の気候に合っていないんだと。

日本の気候の特性である高温多湿対策として、家の構造は風通しを良くして涼を確保するかたちから、高気密・高断熱にして室内を機械的に冷房・暖房したものをキープするというスタイルに変わってきています。これは技術革新によることで対応が可能になったわけです。

しかし、人間のからだの構造は一朝一夕には対応ができない。なので温度コントロールがなされていないところだと違う地域から取りあえず持ってきた方法だと対応できないこともあるわけです。

現代では、熱中症予防のための水分の効率的な補給や清涼感を重視した飲み物が夏場のドリンクとなっておりますが、江戸時代の夏の飲み物といえば「甘酒」…近頃は「飲む点滴」といわれて注目されてはおりますが…清涼感は二の次、夏の暑さに耐える栄養補給を優先した飲み物です。もちろん、あの時代は今のように冷蔵技術がなかったので冷たい飲み物がなかったという事情もありますが。

また昔は家の中の風の通るところに麻の暖簾を提げておいたそうです。これは麻という素材が吹き抜ける風の湿度を吸収する、いわばエアコンの「ドライ」のようなもの。

向山雅重著『信濃民俗記』を読んでも、同じ信州の中においてもワラジや仕事着である袴などは地域によって色々と特性があって微妙に異なることが分かります。

この本のような中世から昭和30年代頃までの日本の文化史や民俗史や資料を読んでみると色々と今の生活にも取り入れられるヒント、アイデアがあるんじゃないかなって思うんですよ。

まぁ、そういうと必ず「その頃と今では気候が少し違うのではないか?」「昔はこんなに暑くなかった。今と江戸時代は違う」と反論する方もいらっしゃると思います。

確かにここのところ、ヒートアイランド現象などで一昔前よりは人為的に平均気温は上昇しているかもしれません(突き詰めていくとそれは日本の気候、風土に合わせていない生活様式になってしまったことの代償なのではないかとも思ってしまうのですが)。

「アイデアは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何物でもない」(ジェームズ・W・ヤング『アイデアのつくり方』)というように、「日本の伝統(古来の生活様式)✕日本の今(現代の風土)」にして今の気候に合わせてあげればいいんです。

それと共に、江戸時代~昭和30年代と比較すると現代は技術革新が進んでいます。江戸幕末の志士、熊本の横井小楠の「堯舜孔子の道を明らかにし、西洋器械の術を尽くす」って有名な言葉がありますが、これをパクらせていただき「地域の風土を明らかにし、現代器械の術を尽くす」…何か懐かしい感じの暑さしのぎの新商品、新習慣が思い付きそうです😃💕

休みの日にコンビニやショッピングセンターへ行ったら行き交う人の足元を見てみてください…クロックスタイプのサンダルを履いている人の多いこと多いこと🤭…クロックスタイプのサンダルは見事に現代西洋器械の術が日本の風土にマッチした最強フットウエアだと個人的には思うんですよ。

そう考えながらモノを手に取ると暑さ対策のモノ選びも結構面白くなるでしょ?

広告・宣伝の「暑さ対策バッチリ👌」の言葉にだけでなく、自分の六根(眼耳鼻舌身意)と好奇心をフルに使いまくった想像・創造力で暑さ対策を楽しみましょう✊

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