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井の中の蛙 井の中を思いっきり楽しむ

私は仕事柄、会社経営者の方とお話しすることが多いのですが、社長さんや奥様はお仕事が忙しい上にプライベート、趣味や遊びも忙しい方が結構多いんです。どちらかは手を抜いているんだろうと思いきやどちらも一生懸命。「いつ休んでいるんだろう?」とこちらが勝手に心配しているのを余所にさらに新しい仕事や趣味を始めてもっと忙しくしている姿を見る。でも、ある一定以上には忙しそうにはならないし、とにかくいつも楽しそうなんです。

こういう方を観察していて感心するのが、とにかく判断、決断、実行が速いことなんです。

自己啓発の著作『7つの習慣』にも出てくる「影響の輪」と「関心の輪」のお話。自分で影響を及ぼせることには自分の価値観、判断で瞬時に対応して、関心はあるけど自分で影響を与えることができないことはそのままの距離を保ちながら自分への悪影響があるまでは静観する。先述した社長さんや奥様はこれが出来ることで併せて時間管理も出来ているのではないかと推測するわけです。

こんな時代ですので知りたい知りたくないは別として色んな情報が耳に入ってきます。この一つ一つに反応していたら時間はいくらあっても足りない。

あくまでも自分で処理、対応できる範囲だけで物事を行う。まるで「どのくらいお酒を飲んだら酔っぱらうか」を把握しているかのように、自分の物事の処理能力キャパシティを知って行動することが大事なんだな…と。


近頃はSNS等で批判的、さらには誹謗中傷的な書き込みを行うことが問題になっていますよね。

とある20代の若奥様が「みんな暇なんでしょうね。忙しかったら見ず知らずの他人の意見なんて気にしてる時間ないでしょ?しかもわざわざその意見を書き込むなんて暇の最たるものだ。」っておっしゃってるのを聞いて「なるほどな」と感心してしまいました。

「自分らしさ」を標榜するわりに「承認欲求」が強かったり、自らの「自分らしさ」を強調するあまり、他人の「自分らしさ」は認めない…SNSなどで自分の意識の高さをアピールすればするほど矛盾が露呈していく…。

「井の中の蛙大海を知らず」という言葉があります。私は最近「無理して大海を知る必要もないんじゃないかな」なんて思うんです。

「井の中の蛙大海を知らず」というのはあくまでも例え話、言葉の文(あや)ということを承知の上でお話しするのですが…もし、田んぼの中でカエルを見つけて「いや、こんな狭いところで過ごしていたらかわいそうだ。海に放してあげよう。」なんてしたら「おいおい…お前、カエルを殺す気か?」ってなりますよね。カエルにとっては田んぼが自分達が生き生きと生活できる最高のフィールドなんです。

逆にマグロやカツオのように大海原を回遊している生き物もいる。彼らにとっては広い海が生きるために最高のフィールド。でも、「大海の鮪 井の中を知らず」…逆もまた真なり。

自分の手の届く範囲、意識が及ぶ範囲で物事を楽しむ。自分がイキイキできるフィールドの広さを知ることが大切なんじゃないかなぁと。

そのためには時々、自分が「大海の蛙」になっていないか?「井の中の鮪」になっていないか?…振り返ってみることが必要かな。

そのためには「色んな人の意見に耳を傾ける」。

おいおいおい🙎…さっき人の意見に意見することは暇人のやることだって批判してたじゃないか😡…言っていることがおかしいじゃないか👹って。

私が思うのは「色んな人の意見に耳を傾けた後にいちいち反応、反論、さらにいうと同意もするな」ということ。とにかく「聞いただけ」にしておけ、感想を持つなと。

とにかくひたすら「聞いてそのままにしておく」…それじゃ、何の意味もなくない?

そのままにしておいたものの一つが、ある時スーっと心の中に落ちてくる瞬間があるのです。元々人は他人の意見は素直に聞かないもの。

そういうと「いやいや…○○さんの言葉は全て素晴らしく、私にいつも気づきを与えてくれます」っていう人もいると思います。

もう一度よ~く考えてください…その方の言葉の中で、今の自分に都合のいい言葉、今の自分の意見を肯定してくれるものだけチョイスしていませんか?って😆

聞いた意見を自然に任せてそのままにしておけと言いましたが、その場で瞬時に物事に対応しなければいけないときもあります。その時はあくまでも自分の信念に従う。もちろん「この場は周りの意見を聞くことも大事だ」と自分の信念が叫んだときは周りに意見を聞くことも大事。「なんだかよく分からないけど周りの意見を聞かないと怒られそうだから」なんて…ある程度の年齢になったら自分の意見に自信を持ってもいいと思います。


自分の意見をウェブ上で一般公開しないと意識が低いように思われるって勘違いしている人も多いですが、できる人は黙ってひっそりとやっている人が世間の大半なのですから。


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