「地域おこし」考⑨

「その地域を好きになるには、まずその地域の歴史を知ること」というお話をしましたが、もうひとつ、…その地域の魅力を再発見するために同じ県の違う市町村へ沢山出掛けることをお勧めします。

同じような環境にある「地域おこし」の成功事例の場所を訪れてみるということは多々あると思いますが、そういった情報は出掛けていかなくてもなんとなく入ってきます。気になる成功事例の場所を訪れることは悪いことではないし、することは有効だと思います。ただ、「自分の地域の魅力」というのはそれだけでは発見できないものです。

そんな時は同じ県内の同じような環境の市町村、環境を選ばず県内の全ての市町村を回ってみると自分の住んでいる地域を客観的に眺めることができると思います。

私は家族全員で4年前から「長野県内全市町村観光ツアー」というのをやっております。これには3つの条件がありまして…①必ず家族全員で行くこと。②その市町村にある博物館や美術館、名所旧跡、神社仏閣、商店、飲食店など何らかの施設に必ず寄ること(通過や「道の駅」「高速道路のSA・PA」に立ち寄っただけではダメ)。③お土産を買うこと。

近頃は子供達が週末に部活等があり中々行けていないのですが2/3くらいの市町村は回りました。

そうすると地域の名物や現在の「売り」、交通・行政条件や文化などを色々と知ることができ、また自分の地域との比較が自然とできます。

一般的に、「新しいアイデアは既存のアイデアの2つ以上の掛け合わせでしかない」といいます。単純なところでは、他の地域での「地域おこし」の成功事例に、自分の地域の特色を掛け合わせると、他の似たような地域との差別化に繋がるわけです。

「地域おこし」という大それたことに限らず、今自分が趣味としてやっていることに何か掛け合わせてもさらに面白さが広がります。

私は昔からいわゆる「アウトドアライフ」というのが好きで、山歩きや釣りの他に、家族でキャンプに行きます。近頃は息子が歴史に興味があることや私が日本的な文化や民俗学に傾倒していることもあり、「キャンプ×和風」というものに拘り始めてからというもの、キャンプギアもアウトドアブランドのものだけではなく自作をするようになったり、食事のメニューが和食中心になったりと楽しみ方が一気に広がってきました。ここにさらに我が家=信州のテイストを織り込んでいけば、我が家のキャンプスタイルの情報発信が信州の魅力の発信に繋がっていくのではと思っております。

まずは皆が手っ取り早くやれることから…①「他人に迷惑をかけない『自己満足』生活スタイルの発信」②「地域、同じ地域に住む人への愛着心」…この2つのことを軸に自分の「影響の輪」が広がるように人や物、地域との繋がりを強める機会を増やしていくことが大切なのではと個人的には感じております。

~終わり

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