中京記念2019

中京記念2019 レース展望

梅雨明けまであともう少し、まだジメジメした日が続く。
みなさんこんにちは、武田優駿です。
先週はマイスタイルから勝負して馬券を外すという痛恨の馬券。
今週こそはと意気込んでいる。

さて今週は中京記念。
時期としてタイミングの難しいマイル重賞G3戦。だがG1好走馬が一息入っての出走となるため注目度も高い。今回の中京記念で最も注目なのはプリもシーンとカテドラルの参戦だろう。

ではまず恒例のレースレベルの判断。
NHKマイルC、ヴィクトリアマイル、こちらのレースレベルは非常に高い。
共に勝馬のSP指数も124となりさすがG1。1F平均値も11.31、11.36となるがマイル戦となるとG1でなければ出ない数値で、正真正銘のハイレベル。

ただ両レースともに2F目で10秒台が出ていたことに、自分は大きく注目している。東京コースでの軽い馬場であるからそこのラップは出ているとも思うが、この2F目のハイラップ無しにはヴィクトリアマイルでのノームコアを語れないような気もしている。

ヴィクトリアマイルのペース、それはアエロリットの作り出したペース。もしも前半がもう少し抑えられての競馬だったら、ノームコアが届いたかどうかは何とも言えないのではと。結果前傾ラップになり、長くいい脚を要求されるレースだった事は間違いない。

NHKマイルはヴィクトリアマイルとはかなりレースラップが違う。
2F目に10.4秒という驚異的なラップを刻んだものの、3F~5Fまでの間はかなりペースが緩んだ事は確か。おそらく2F目に圧倒的スピードで前に出たイベリスが、単独ハナに立ってからスッとペースを落としたからだろう。
熾烈な先行争いは3F目からガクッと落ちた。しかしその反動もあり4角出口では追い込み馬が一斉に来たため馬群は凝縮。ラスト1Fが12.0となり、東京のマイルG1としては珍しく時計が掛かった。これがカテドラルが後方から3着に届いた要因だろう。

またレースレベルとしては当然ながら安田記念はハイレベル。アーモンドアイが負けて強しのレースだった。ペースとしてはほぼ平均ペースとなったが、Fラップがどんどん早くなるパターン。息の入れどころは全く無く、最後インディーチャンプが好位から抜け出してアエロリットをとらえた。
こちらからはロードクエストが参戦する。前走は思い切って好位からの競馬をしたが、やはりこの馬の良さは溜めていい脚を使う事だろう。そう考えると57kgを背負っての今回、厳しいように感じるが。

今回その他のステップレースとして米子Sが多い。
しかしレースレベルとしてはあまりにも平凡なオープン特別。
特に強調できるような内容は何一つない。

レースレベルとして高いのは安田記念・ヴィクトリアマイルの2レース。
特に人気でもプリモシーンは外しにくい。
美浦の南Wコースが閉鎖の中、6/27に天栄から帰厩。
しかし30日にはなんと栗東に移動。ここで1週間前追い切りをCWにて高時計を出しているのだ。

陣営の狙いとして休み明け初戦をどう考えているのか、ずっと不思議には思っていた。美浦南Wが使えぬのを知りながら夏に何のために中京記念に向かうのかと。ハンデ戦でもあり他馬より背負う事は間違いないのにと。
今回のプリモシーンのハンデは55.5kg。もし新潟での関屋記念だとどうなるか。賞金別定のため本賞金が8000万を超えるプリモシーンは54+2=56kgとなる。このため中京記念へ出走の方がハンデ的には軽いのだ。

プリモシーンがこの中京記念へ出走してきた理由をいろいろ考えてみた。
おそらく完全にNFの戦略が大きい。春にG1好走はあったものの、確実に夏のG3戦を取りに来たと思う。場合によっては関屋記念へも向かい連覇してからまた休養なんてことも有り得る。

秋には秋でもっと期待のNF牝馬はいくらでもいる。このタイミングで使うのであれば「秋に向けて」なんてことは考えにくい。しかも栗東での馬房を確保しての調教も考えれば、今回は異例中の異例と考える。
また輸送に強くないプリモシーン、栗東から中京と言う移動も魅力的。

もしも勝ち負けを意識して無いのであれば、美浦の坂路で良かったはず。
天栄帰厩からすぐに栗東へ。1週間前追い切りも好時計を出し、おそらく今週もCWでサッと上がりだけやってレースへ望むはず。

プリモシーンの栗東入り調教はかなり衝撃的だった。
しかしここまでされたら今回は「ヤリ」と思うしかない。

ただ心配な点は1つ。
プリモシーンが好走の条件、それは出来るだけハイペースで引っ張る馬が居てこそ。ところが今回のメンバー、逃げる馬はある程度いるが、どれもガンガン行ってハイペースを維持できるような馬が見当たらない。
逆に怖いのが「中緩みのある平均ペース」となった時。
軽ハンデの馬が好位の内々でゴール前一瞬だけいい脚を使えれば。
エントシャイデン、クリノガウディーなどは前々で競馬をしてペースが速くならなければ怖い存在かと見ている。


サラリーマン馬券師の武田優駿。 ラップ分析を基本としてハイレベルのレースで好走した馬を皆さんに伝える事を宿命と考えています。人気薄馬の激走を見抜く事に全身全霊で挑戦しています。