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第27回トキワカップ開催レポート

 こんにちは。
「TEAM TOKIWA」の「“会長”」です。


 今回の記事では、私がイベントオーガナイザーとして3/21(木祝)に開催した公認自主イベント「トキワカップ」のレポートを書かせていただきます。


 「トキワカップ」は小規模の自主大会ながら競技志向のプレイヤーが多く参加されている為、現在の北海道では一番レベルの高い自主大会となっております。
なお、今大会は参加人数36人、大会形式はスタンダードレギュレーション、
オープンリーグ、予選スイスドロー6回戦+予選上位8名による決勝トーナメント3回戦(3位決定戦あり)という形式で行っております。


 ダブルブレイズ発売からシティリーグや各地の自主大会等でメタゲームが動いた結果、今回の大会ではどういう結果だったのかという視点でご覧いただけるとよりこの記事が面白くなるかと思います。


また、先週までのメタゲームについてはこちらをご覧ください。
“ダブルブレイズ環境のメタゲーム【3月第3週編】” https://note.mu/teamtokiwa/n/ne55e335fbd57


記事は以下の通りです。


目次
①第27回トキワカップデッキ分布
②第27回トキワカップベスト8プレイヤー&デッキ紹介
③終わりに



①第27回トキワカップデッキ分布
 参加者全体のデッキ分布は以下の表の通りです。


 デッキのシェア率を見ると現環境トップクラスのデッキタイプ「レシラム&リザードンGX」と「ズガドーン」を含めた炎タイプのデッキが多く、全体の約30%を占めていました。

構築に関しては「レシラム&リザードンGX」では【デデンネGX】と【カプ・テテフGX】でデッキ回す形と、【ブルーの探索】を軸にした形と大きく分けるとその二つのタイプでこれはシティリーグからあまり変化はありません。

「ズガドーン」デッキに関しては、ダブルブレイズ収録の【エンニュート】やタッチで【ズガドーンGX】を入れている方もいて、こちらのデッキに関してはまだ構築が定まっていない分、色々検証されている方が多い印象を受けました。


次に「ゾロアークGX」派生のデッキが多かったです。デッキタイプは違いますが「ギャラドス」にも「ゾロアークGX」が採用されていたので炎デッキと並び今大会でのシェア率はトップクラスです。「ゾロアークGX」の構築面での変化としては、【ジュゴン】や【ペルシアンGX】といったダブルブレイズで登場した強力なポケモンがほとんどの構築でどちらかが採用されていた点です。【ジュゴン】は環境トップの炎タイプのデッキ、特に「ズガドーン」に対してはかなり刺さるカードで、本来サイドレースで相当不利なところを有利に運ぶことが出来ます。【ペルシアンGX】は特性「キャットウォーク」で「ゾロアークGX」デッキに更なる安定感をもたらしてくれます。


次いで、「ピカチュウ&ゼクロムGX」「ジラーチ/サンダー」のようなまだまだ環境で戦えるデッキがシェアの多くを占めております。
【ジュゴン】を含め「ギャラドス」や「カメックス」「フリーザー/ヌオー」等水タイプのシェア率もじわじわ上がってきているというのも見られますね。


②第27回トキワカップベスト8プレイヤー&デッキ紹介
 ここからは当日予選を勝ち抜き決勝トーナメントに進出した8名のプレイヤーと使用デッキ、当日のマッチング等を簡単にご紹介させていただきます。


〇優勝:「カゲロウ選手」 予選順位4位
使用デッキ:「ゾロアークGX/ジュゴン」


 先日のシティリーグ準優勝からの好調を維持した「カゲロウ選手」が今回のトキワカップを制しました。
【ゾロアークGX】を軸にしたデッキで、【ジュゴン】を始めとして環境内の様々なデッキに勝てるような工夫をされています。
【アローラベトベトン】で「ジラーチ/サンダー」等の展開をたねポケモンの特性に依存しているデッキをシャットアウト出来ます。
また、このデッキの原型となった「ルガルガンGX/ゾロアークGX」から【ルガルガンGX】を抜いたことでかなり相性が厳しくなった「ピカチュウ&ゼクロムGX」に対しては【ソーナンス】や【ミュウ】を機能させつつ【アローラベトベトン】で蓋をしていくという動きで対抗します。
【デカグースGX】や【スカル団のしたっぱ】で相手の手札をコントロールする動きも出来るので、器用に様々なデッキタイプと戦えるデッキだと思います。
色んな事が出来るデッキなだけに線が細いので【ペルシアンGX】の特性「キャットウォーク」を生かしキーパーツをしっかり選択していく事が必要そうですね。

・「カゲロウ選手」の当日のマッチアップ
予選
1回戦:「ウルトラネクロズマGX」勝
2回戦:「ランドロス/ゲンガー」勝
3回戦:「ピカチュウ&ゼクロムGX」勝
4回戦:「ピカチュウ&ゼクロムGX」勝
5回戦:「レシラム&リザードンGX/ブースターGX」負
6回戦:「ランドロス/ルガルガンGX」負
決勝トーナメント
1回戦:「ピカチュウ&ゼクロムGX」勝
準決勝戦:「ジラーチ/サンダー」勝
決勝戦:「カメックスGX/カメックス/フリーザー」勝


〇準優勝:「コーヤ選手」 予選順位6位
使用デッキ:「カメックスGX/カメックス/フリーザー」


 久々のトキワカップ参戦となった2015年日本3位の「コーヤ選手」が二位に入賞。ブランクを感じさせない結果を残しました。そんな「コーヤ選手」が選択したのは「カメックス」デッキでした。
このデッキタイプは、環境トップクラスの炎タイプのデッキに対して明確に有利が取れるデッキタイプとして最近話題になっております。使用者は少ないものの先日のシティリーグでも入賞されていました。
【おとりよせパッド】や【ダートじてんしゃ】でガンガンデッキを回していき、早期の【カメックス】成立を目指していくというコンセプトが明確で一本筋の通った良いデッキです。
GXワザをあまり使う事がないこのデッキでは【フリーザー】の「ブリザードヴェール」で守れない【デデンネGX】を「ビリリターンGX」で回収出来るようにする為一枚だけ入っている【レインボーエネルギー】等、随所に構築の工夫が見られます。

・「コーヤ選手」の当日のマッチアップ
予選
1回戦:「ズガドーン」勝
2回戦:「ランドロス/ルガルガンGX」負
3回戦:「レシラム&リザードンGX・ブースターGX」勝
4回戦:「ピカチュウ&ゼクロムGX」負
5回戦:「ズガドーン」勝
6回戦:「超バレット」勝
決勝トーナメント
1回戦:「ゾロアークGX/ジュゴン」勝
準決勝戦:「レシラム&リザードンGX/ブースターGX」勝
決勝戦:「ゾロアークGX/ジュゴン」負



〇3位:「テル選手」  予選順位7位 
使用デッキ:「ジラーチ/サンダー」


 様々なタイプのカードを駆使し多くのデッキタイプに対抗出来る「ジラーチ//サンダー」を使って3位に入賞したのは他カードゲームでも活躍されている江別市のプレイヤー「テル選手」でした。
先週末に各地で行われた自主大会等の結果を見ると、全体的に非GXポケモン主体のデッキは苦戦していて、今大会でも非GXポケモン主体で決勝トーナメントに残っているのは「テル選手」のみで構築、プレイスキルの高さがうかがえます。
前環境の「ジラーチ/サンダー」の構築に加え、ダブルブレイズ環境になって増えてきた炎タイプに対抗する為の【ホワイトキュレム】+【カウンターゲイン】+【カウンターエネルギー】のギミックや、苦手な【ジュゴン】等のバラ撒きに対して刺さる【ミュウ】等の新しい要素が追加されております。
【ジラーチ】の「ねがいぼし」の引きムラをある程度緩和してくれる【レッドの挑戦】は手札が増えやすいこのデッキでは使いやすく、手札に加えにくい特殊エネルギーカード等を持ってくるのに役に立ち、GX主体のデッキに比べてやや劣る安定性の向上に繋がる良いカードです。

・「テル選手」の当日のマッチアップ
予選
1回戦:「レシラム&リザードンGX/ブースターGX」負
2回戦:「ゾロアークGX/ペルシアンGX」勝
3回戦:「ギャラドス」勝
4回戦:「ゾロアークGX/ジュゴン」勝
5回戦:「ズガドーン」勝
6回戦:「ルガルガンGX/ゾロアークGX/ペルシアンGX」勝
決勝トーナメント
1回戦:「ランドロス/ルガルガンGX」勝
準決勝戦:「ゾロアークGX/ジュゴン」負
3位決定戦:「レシラム&リザードンGX/ブースターGX」勝



〇4位:「かなこぉ↑↑選手」 予選順位1位
使用デッキ:「レシラム&リザードンGX/ブースターGX」
 トップメタのデッキをしっかり使いこなし、予選全勝で駆け抜けた「TEAM TOKIWA」の「かなこぉ↑↑選手」が4位でした。
上位3名がきちんとこのデッキに対して回答を持っているデッキ構築をされていたので、準決勝以降はやや厳しいマッチングが続きましたが、対策をされてもなおここまで勝てるデッキパワーの高さとプレイングスキルを十二分に発揮した結果となりました。
デッキレシピについては以前の記事でご紹介させていただいたデッキレシピから【グズマ】→【フラダリプリズムスター】の部分を変えただけなのでそちらをご覧ください。
“シティリーグシーズン3札幌大会予選全勝構築!レシラム&リザードンGX/ブースターGXデッキ解説!(有料記事)”
https://note.mu/teamtokiwa/n/n9992fca0a180

・「かなこぉ↑↑選手」の当日のマッチアップ
予選
1回戦:「ジラーチ/サンダー」勝
2回戦:「ゾロアークGX/ジュゴン」勝
3回戦:「ピカチュウ&ゼクロムGX」勝
4回戦:「ランドロス/ルガルガンGX」勝
5回戦:「ゾロアークGX/ジュゴン」勝
6回戦:「ピカチュウ&ゼクロムGX」勝
決勝トーナメント
1回戦:「ルガルガンGX/ゾロアークGX/アローラキュウコンGX」勝
準決勝戦:「カメックスGX/カメックス/フリーザー」負
3位決定戦:「ジラーチ/サンダー」負


〇ベスト8:「ともポン!選手」 予選順位3位
使用デッキ:「ゾロアークGX/ジュゴン」


 北海道の古豪「ともポン!選手」がベスト8に入りました。
優勝した「カゲロウ選手」の「ゾロアークGX/ジュゴン」と60枚同じデッキをシェアしてのベスト8入りです。プレイングの難しいこのデッキでしっかりと結果を残しました。

・「ともポン!選手」の当日のマッチアップ
予選
1回戦:「ピカチュウ&ゼクロムGX」負
2回戦:「レシラム&リザードンGX/ブースターGX」勝
3回戦:「ルガルガンGX/ゾロアークGX」勝
4回戦:「ジラーチ/サンダー」勝
5回戦:「ルガルガンGX/ゾロアークGX/アローラキュウコンGX」
6回戦:「ズガドーン」勝
決勝トーナメント
1回戦:「カメックスGX/カメックス/フリーザー」負



〇ベスト8:「ハードユニット本田選手」 予選順位2位
使用デッキ:「ランドロス/ルガルガンGX」


 謎のプレイヤー「ハードユニット本田選手」がベスト8。いったい“何おじ”なんだ?
ちょっと変わったプレイヤーネームからは想像出来ないような、正統派デッキ「ランドロス/ルガルガンGX」を使用。
闘タイプ主体のデッキで、炎タイプと一緒にダブルブレイズで強化されたデッキタイプでもあります。トップメタの炎タイプのデッキにはやや相性不利なものの、「ゾロアークGX」デッキや「ピカチュウ&ゼクロムGX」デッキに対しては弱点を突けるので有利に戦う事が出来ます。
次の拡張パック「ジージエンド」でも強化される事が決まっているタイプのデッキで、今後環境にも増えるかもしれませんね、

・「ハードユニット本田選手」の当日のマッチアップ
予選
1回戦:「ズガドーン」勝
2回戦:「カメックスGX/カメックス/フリーザー」勝
3回戦:「超バレット」勝
4回戦:「レシラム&リザードンGX/ブースターGX」負
5回戦:「ピカチュウ&ゼクロムGX」勝
6回戦:「ゾロアークGX/ジュゴン」勝
決勝トーナメント
1回戦:「ジラーチ/サンダー」負


〇ベスト8:「はるひ選手」 予選順位8位
使用デッキ:「ルガルガンGX/ゾロアークGX/アローラキュウコンGX」


 今回はシニアプレイヤーの上位率が高く、「はるひ選手」を含め4人のシニアプレイヤーが決勝トーナメントに上がっています。
デッキタイプとしては優勝した「ゾロアークGX/ジュゴン」に比べるとややシンプルな構築で「ルガルガンGX/ゾロアークGX」デッキを正当に進化させたような構築となっております。
【ルガルガンGX】を構築に残していることで「ゾロアークGX」デッキとのミラーマッチでは有利になります。


・「はるひ選手」の当日のマッチアップ
予選
1回戦:「レシラム&リザードンGX/シルヴァディGX」負
2回戦:「レシラム&リザードンGX/ブースターGX」勝
3回戦:「ランドロス/ゲンガー」勝
4回戦:「ニンフィア&サーナイトGX」勝
5回戦:「ゾロアークGX/ジュゴン」負
6回戦:「ゾロアークGX/ジュゴン」勝
決勝トーナメント
1回戦:「レシラム&リザードンGX/ブースターGX」負


〇ベスト8:「あーりん選手」 予選順位5位
使用デッキ:「ピカチュウ&ゼクロムGX」


 ベスト8唯一のジュニアプレイヤーで「かなこぉ↑↑選手」の妹「あーりん選手」が最後のベスト8進出プレイヤーです。
現環境では、プレイヤーの目が炎タイプに向きがちで、ややこのデッキヘの対策が緩くなっているように感じます。その為一部のデッキを除き不利なデッキがほとんどないこのデッキは非常に動きやすかったと思います。
「レシラム&リザードンGX」とこのデッキを両方睨むデッキ構築は難しく、先週末に行われた各地の自主大会でもほとんどの会場で入賞しているデッキタイプなのでまだまだ警戒が必要です。

「あーりん選手」の当日のマッチアップ
予選
1回戦:「ニンフィア&サーナイトGX」勝
2回戦:「ウルトラネクロズマGX」勝
3回戦:「ゾロアークGX/ジュゴン」負
4回戦:「カメックスGX/カメックス/フリーザー」勝
5回戦:「ピカチュウ&ゼクロムGX」勝
6回戦:「レシラム&リザードンGX/ブースターGX」勝
決勝トーナメント
1回戦:「ゾロアークGX/ジュゴン」負


③終わりに
 炎タイプのデッキが環境を制した先々週のシティリーグの環境からメタゲームが進み、今回のトキワカップでは環境トップの炎タイプのデッキを対策したデッキがしっかり結果を残しているので、メタゲームが上手く回っていると思います。
また、大会の運営面に関しては、Twitterでもつぶやきましたが各地で当日ドタキャン問題が発生している中、当日の参加率が100%だった事は非常に良かったと思います。
参加者の皆様のご協力には本当に感謝しております。ありがとうございました。
次回は「ジージーエンド」発売後の大会となります。新カードでどのように環境が変わるのかが今から楽しみです。


ここまでお読みいただきありがとうございます。サポートいただいたお金は今後の活動に使わせていただきます。