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青光-Aobikari-

信じていたのに裏切られた
駐車場に車を止めて
降り注ぐ雨に溺れて
声が枯れるまで泣いていた
街灯の光が虚に私を照らす
月影は厚き雲の彼方
夢も希望も見えなくなって
俯く私
ただ、縋り付くかのように
物語を紡いだノートを抱きしめて

ふと、煌めきが囁いた
しゃらん、と星が瞬いた

雨が街灯に反射して
不思議な模様をノートに映し
青い光が私を包み
私を確かに明るく照らした
まさしく星の紋様だった
雨が車窓を滑り落ちれば
形を変えて、なお輝いて
世界の優しさ教えてくれた

まだ、きっと大丈夫。
確かに私はそう感じた
きっとこれからも頑張れる
だって光はここにある

車から出て、一歩踏み出す
世間はまだまだ雨模様
現状はまだ変わってないけど
それでも私は歩いていける
私の心は救われたから

ノートをぎゅっと胸に抱いて
私は再び歩き始めた。

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