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仕事も学習もはかどる札幌市図書・情報館

 起業に当たって、国家資格を取得しておこうとコツコツ学んでいる。学習の場として活用させてもらっているのが、わが家から自転車で5分ほどの「札幌市図書・情報館」だ。
 5年前に市などが再開発したビルの1~2階にできた図書館は「WORK」「LIFE」「ART」に特化したユニークな施設。本を借りることはできないが、雑誌などを閲覧できる1階サロンの一角にライブラリーカウンターが設けられ、市内図書館の蔵書を取り寄せて借りたり、返却したりできる。


 2階はコンセプトの通り、「WORK」「LIFE」「ART」の3分野に分かれ、旅やグルメなど興味深い蔵書が丸一日過ごせるほど充実している。


 自分にとって欠かせないのがワーキング席だ。電源タップも付いており、資格用の参考書を本棚から取り出し、ノートパソコンやスマホで調べ物をしながら学びを深めている。



ワーキング席は最長90分で移動しなければならないが、自分にとってはこれがまた絶妙な時間。集中力が続く90分間を学生時代のように「一コマ」と捉え、「きょうは時間がないから一コマだけ」とか、「週末に遊んでしまったから二コマ頑張ろう」といったように、日に応じて学習時間を変えて臨んでいる。
 南向きの席だと、テレビ塔の時刻表示も見えるので一日の計画も立てやすい。ドリンク類の持ち込みが可能なのも、この時期は特にありがたい。

 記者生活に区切りを付ける時、「仕事に必須だった『記事データベース』が使えなくなるのは不便だな」と感じていたが、杞憂に終わった。データベース検索エリアでは勤めていた会社だけでなく、全国紙や専門紙の記事も閲覧することができ、必要なら印刷も可能。むしろ深い情報の入手が可能になったとさえ言える。娘と一緒に逮捕された精神科医、こんなに何度も取り上げられているんだ、などなど…

 紙の新聞の閲覧コーナーは年輩の利用が多く、当日の朝夕刊は奪い合いになっているのが現状だ。
 新入社員時代からずっと「新聞の最大の強みはデータベース。購読者に開放しないと生き残っていけない」と主張してきたが、「サーバーが持たない」など、もっともらしい理由を付けて上層部は取り合ってくれなかった。サーバーが脆弱なら増強するのが必要不可欠な投資ではないのだろうか。

 ここで新聞が毎日読めて、専門紙を含めたデータベースまで使えるなら、月4000円近い購読料を払う気にはなれないだろう。

 コロナ禍の2020年から21年にかけては、自宅よりリモートワークがはかどるとの理由で通い詰めた時期もあった。
 参考書を持ち込んでの勉強は認められていないため、学生の利用はまばらだが、ここ最近はワーキング席を利用するのに待ち時間が生じることも増えてきた。仕事も学習もはかどる大人の空間。札幌市が全国に誇れる施設であることは間違いない。
 そんなわけで、この文章の執筆も1時間足らずで完了。館内で使える市の無料Wi-Fiを使って発信しました。ありがとう、札幌市図書・情報館!!


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