サイコパス

サイコパス

書名:サイコパス
著者:中野信子
出版社:文藝春秋
発行日:2016年11月18日
読了日:2019年8月14日
ページ数:240ページ

最近は物騒な世の中ですよね。
なんでそんな事するの?
全く理解できない?
それとも理解できますか?

突然ですが
私は、サイコパスでしょうか?
あなたは、サイコパスでしょうか?

実はサイコパスかも?って思わせないサイコパスが
本当に恐ろしいかもしれません。

サイコパスは凶悪犯罪者だけでなくて
一般社会にも潜んでいる。

狡猾、嘘つき、人の痛みを全く理解できない
道徳心なんか知らない、
合理的な点のみで物事を判断するよ。
そんな人もサイコパスである。

そういう人は一定数いて、どんなに説明しても
道徳心や人の痛みなんかに共感する事はない。
普通の人とは脳が違ったりしているから仕方がない。
もちろん遺伝、脳だけではなく様々な要因が重なって
最終的にサイコパスとなるのである。

✅100人に1人の割合で存在する

→結構多い事に驚き。日本人だと120万人か。
 でもさ、これだけ変な事件が多いと納得。
 もちろん全てがサイコパスではないだろうけれども
 もしかして?って思う事は多い。

✅普通っぽい

「いい人」であるかのように装う能力を持つ。
  よくニュースである”そんな事をするとは思えない”
  本性見せてないだけなんですよね。
  その他にも特徴がありますが、外見や語りが魅力的とか
  大舞台でも堂々としている(恐怖や緊張を感じにくいから)
  お世辞が上手、危険な事でも果敢にチャレンジする。
  なんかすごくカリスマ性を感じて良い人っぽい。

✅サイコパスの悩みは”孤独感”

→これは意外だった。
 他人との人間関係を構築するのが難しいわけだし
 余計自分をオープンできない。だから孤独が募る。
 そういう孤独すら気にしないのがサイコパスかなと
 思っていましたが、実は違うみたいだ。

✅道徳心はない。”合理性”で考える。

→危機が迫って何かを決断しなければならない時。
 戦闘時、企業の経営者など。
 そういう人にも多い理由はこの”合理性”ですね。

✅実は「勝ち組」「負け組」がいる。

→サイコパスにもヒエラルキーあるのね。
 単純に言うと、逮捕されているのは負け組。
 されていないのは勝ち組。

負け組:短絡的に殺す。その後は考えない。
勝ち組:殺すのはまずい。生かさず、殺さず、搾取しよう。

勝ち組はめちゃくちゃタチが悪い❗️
ブラック企業の経営者とかはわかった上で絶対やってますよ。
言葉たくみに社員を誘導し、簡単にクビを切る事もせず
合理的に徹底的に利用しようとする。

✅「遺伝」に加え、「生育環境」がトリガーとなる

→サイコパスは遺伝だと思い込んでいたのですが
 遺伝的要素もあるようですが、生育環境も大きく関係している。
 つまり遺伝的要素があったとしても
 生育環境が良ければサイコパスにはならない可能性があるという事。

✅刑罰は全然効かない

→罰を与えたところで、罪を悔いる事、反省しないから
 そもそも抑止力にすらならない。
 「反省しない人もいる」
 「罰を恐れない人もいる」

 という事を知っておくべき。

 一般的には厳罰化する事で抑止効果にはなるだろうけど
 サイコパスに対しては全く効力がない。
 そしてサイコパスの遺伝的要素を持ち、生育環境も悪く
 反社会的行為を厭わない場合、その性質を変えていく事は困難。
 そういう人がいる場合、社会としてどう対応していくか。
 これは非常に難しいし簡単に答えなんかでない。

✅サイコパスを信じる者

➡️世の中にはサイコパスではないけれども
 サイコパスを信奉する人がいる。
なぜなら、「信じる方が気持ちいい」から。
これはサイコパスに限らず言える事なのかな。

人間の脳は「自分で判断をおこなうことが負担」(認知負荷)。
”認知的不協和”という現象もあり
人は矛盾を抱えると不快感を覚える。
その矛盾を解消しようと理屈をつけようとする。

「無慈悲な暴力をパートナーから受けてすごく不快に思う一方で
そんなパートナーを選んだのは自分だし、自分が惨めだと
認めるのは不甲斐ない。きっとパートナーは自分の事を思って
愛してくれてるから、厳しくされているんだ。」
➡️こういう状態になると他人のアドバイスなんか効かない。

✅サイコパスの多い職業、少ない職業

🔑多い職業
1位:企業の最高経営責任者
2位:弁護士
3位:マスコミ、報道関係
4位:セールス
5位:外科医

➡️ストレス耐性が必要でカリスマ性、非情さが必要

🔑少ない職業
1位:介護士
2位:看護師
3位:療法士
4位:技術者、職人
5位:美容師、スタイリスト

➡️共感性が高くて、クリエイティブな仕事って感じ。

✅サイコパスと共存

著者の中野さんは”おわりに”で

好むと好まざるとにかかわらず
サイコパスとは共存してゆく道を
模索するのが人類にとって最善の選択

と綴っています。

私の中でも現時点は共存については賛同。
サイコパスは全て排除するっていう考えの人もいそうですが
現時点の精神医学では完全にサイコパスだって
断定するのは非常に難しい。

遺伝的要素があったとしても
幼少期から青年になるまでの生育環境が
影響している事は間違いなさそうだ。

だからといって非人道的な行為は絶対許されない。

罪を犯した者は罰するべきだけど
サイコパスという疑いがあるだけで
排除する風潮が高まるのは危険かな。

私たちができる事は
🔑サイコパスが100人に1人はいるという事を知る
🔑どんな性質を持った人かを理解しておく
🔑そしてサイコパスに都合よく利用されないようにする。

なかなかサイコパスについて真剣に考える事なかったけど
脳科学の視点で様々な調査・研究データの裏付けを元に
わかりやすく説明されていて、良書だと思いました。

専門用語も多くて少し難しく感じる部分もあるけど
それは中野先生らしくて良いかなと感じた。

さて、私はサイコパスだろうか?
あなたは、サイコパスだろうか?



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