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ゲーム売上世界一。テンセント関連の主要ゲームタイトルまとめ(Fortnite、LoL、伝説対決、クラロワ)

ゲーム事業売上高が世界一といわれる中国の巨大IT企業・テンセント。オンラインゲーム事業は同社の売上の1/3を支える主力事業で、QQやWeChatなどのSNSサービスに比べて早くから中国国外で展開できている(国外で流行っているものを買収している)ことからも、同社にとって重要な事業になっています。

本記事では、テンセントのゲーム事業について、その概要と世界のゲーム事情、テンセントが関わっている代表的な作品について紹介していきたいと思います。(最終更新:2019/9/6)

※ゲーム周辺領域も含めたテンセントのコンテンツビジネス全体像を解説した記事はこちら

1. 世界のゲーム市場まとめ

アプリマーケティング研究所さんのnoteがよくまとまってるので参考に

基本無料ゲーム(いわゆるF2P。無料で遊べる&アイテムなどで課金するタイプのゲーム)の世界収益ランキングを見ると

1位:Fortnite 2,400億円(24億ドル)
2位:Dungeon Fighter Online 1,500億円(15億ドル)
3位:League of Legends 1,400億円(14億ドル)
4位:ポケモンGO 1,300億円(13億ドル)
5位:Crossfire 1,300億円(13億ドル)
6位:Alena of Valor 1,300億円(13億ドル)
7位:Fate/Grand Order 1,200億円(12億ドル)
8位:キャンディークラッシュ 1,100億円(11億ドル)
9位:モンスターストライク 1,000億円(10億ドル)
10位:クラッシュ・ロワイヤル 900億円(9億ドル)
データ提供:SuperData

上位10作品のうち4つ(太字の作品)がテンセントが深く関わっているゲームになります。それぞれどんな関係かというと

Fortnite:運営のEpic Gamesの株式40%をテンセントが保有(残り60%は創業者が保有)
League of Legends:運営のRiot Gamesはテンセントの子会社
Arena of Valor:テンセントが中国で運営していた「王者栄耀」のグローバル版
クラッシュ・ロワイヤル:運営のSuperCellはテンセントの子会社

という感じです。

ちなみにゲーム市場規模でアメリカ・日本を抑えて世界一の中国市場に限定すると、

・Dungeon Fighter Online(世界売上2位)
・Crossfire(世界売上2位)
(10位に入ってないですが)PUBG
(F2Pじゃないですが)モンスターハンター・ワールド

の配信権もテンセントが獲得しており、もはや圧倒的な勝ちっぷりと言えるでしょう。PUBGに至っては、海外を見ても「モバイル版はテンセントと共同開発」「運営のKRAFTON(旧・Bluehole)の株式10%程度をテンセントが保有」と共同運営に近い状態とも言えます。

とはいえ、中国のゲーム業界は2018年から規制がかなり厳しくなってきており(モンハン・PUBGの配信許可がなかなか出ないなど)、今後も海外市場を見据えた展開をしていくのではないかと思います。

2. 流行りのジャンルは「オンラインバトルアリーナ(MOBA)」と「バトルロワイヤル」

MOBAは2陣営に分かれて戦う戦略シミュレーション、バトルロワイヤルは大人数(100人とか)でプレイヤー同士でバトルするゲームです。いずれも大まかな設定はあるものの、ストーリーを追うというよりはいわゆる対戦を楽しむ時間が多いです。

インターネットが普及してから、ゲームはパッケージ買い切り型からアップデート前提の運用型が主流になりました。そちらのほうが定常的に売上が立つことが分かってきたからです。

で、MOBAもバトルロワイヤルもアップデートを繰り返すことでゲーム性がガラッと変えられるというのがいま流行ってるポイントかなと個人的には思っています。MOBAであれば新しいユニット(これまでにない高速移動&遠距離攻撃ができる、とか)を加えるだけでゲームバランスが一気に変わりますし、バトルロワイヤルも武器やフィールドが変われば大きく状況が変わります。

3. 大会向きのMOBA、個人配信向きのバトルロワイヤル

ちなみに、世界のeスポーツ大会で盛り上がってる作品はMOBA(後で紹介するLoLなど)や格闘ゲーム、カードゲームが多いです。一方、バトルロワイヤル(フォートナイトなど)は1人1人のプレイヤーに注目するのが難しいので、全員で同じ場面・感動を共有するショーとしては成り立ちにくい

その代わりに、バトルロワイヤル型は自分で配信環境&ファンを持つゲーム実況の文脈で人気があります。各プレイヤーが自分のファンに自分のプレイを届けたり、ファンを誘って一緒にプレイしたりという形。

PUBGは日本のゲーム実況界隈で社会現象レベルになってたので、Youtubeやニコニコ動画で実況されてる動画を見たことあるかたも多いのではないでしょうか。Vtuberの誕生と時期があってたので、Vtuberによるプレイ動画も多いです。

4. テンセントのゲーム作品紹介

テンセントのゲーム事業と世界の大まかなゲーム事情をざっくり説明したので、ここからはテンセントのゲームタイトルについて紹介していきます。

4.1 Fortnite(フォートナイト)

ジャンル:バトルロワイヤル
公式サイト:https://www.epicgames.com/fortnite/ja/home

解説記事

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2018年4月に月間売上325億(仮に1年続いたら年間売上4000億円)をたたき出し、大きな話題に。

さらに、Netflixが「ライバルはフォートナイト。他の動画配信サイトやケーブルテレビは相手にしていない」と決算発表で発言。こちらも大きな話題になりました。

フォートナイトは、Androidアプリ版をGooglePlayを通さずに自社の公式サイトからダウンロードさせる方式を採用。iOS、Androidのアプリ配信ストアを前提としたスマホアプリ業界の転換点になりうる可能性があります。

(2019/3/5追記)米国の人気DJ・Marshmelloがフォートナイト内でバーチャルライブを開催。1070万人が参加したとのこと。

4.2 League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)

ジャンル:MOBA(オンラインバトルアリーナ)
公式サイト:https://jp.leagueoflegends.com/ja/

解説記事

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2016年にMAU1億人、Twitchのプレイ動画が再生数10億回を突破、同時接続数が定常的に300万人超え(一番売れたドラクエが400万本強なので、それくらいの人数が常にプレイし続けてるということ)など現在世界No.1のオンラインゲームといわれるLoL。

個人的な思い出としては、リモートワークで仕事をしている知人が一時期LoLにハマりすぎて仕事を後回しにする事案が発生したことがあり、先方から「LoLだけは止めとこう」と言われて泣く泣くアカウントを削除するという事件?がありました。

その当時はエンタメ(ゲーム実況、フリーゲーム回り)の仕事をしてたのでLoLも触っておきたいと思ってたのですが、そのエピソードを聞いて自分でプレイするのは止めておいたという思い出がありますw

4.3 Arena of Valor(伝説対決)

ジャンル:MOBA(オンラインバトルアリーナ)
公式サイト:https://www.arenaofvalor.jp/

解説記事

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2017年には年間1900億円と世界No1の売上を誇ったスマホゲーム。

世界No.1オンラインゲームの「LoL」を手元に納めたテンセントが、その内容を徹底的に改善してリリースしたのがこの作品と言われています。

女性プレイヤーが過半数を占めるゲームということで、これまでのソシャゲとは違った文脈でのビジネス展開や課金モデルが出てくるのではと個人的に期待しています。

4.4 Clash Royale(クラッシュ・ロワイヤル)

ジャンル:オンラインバトルアリーナ
公式サイト:https://clashroyale.com/ja/

解説記事

関連情報

自分がスマホゲームを触り始めたときに界隈を席巻していたのがクラロワでした。日本のゲームってどんなジャンルにしろある程度個別のキャラを立たせるものなんですが、全然そんな感じがなくてびっくりしつつもゲームとしての面白さに夢中でプレイした記憶があります。

クラロワ・クラクラはいずれも北欧にあるSuperCellという会社が開発しているのですが、この会社は実は昔はソフトバンクが所有していました。

2016年にアリババ株の売却と合わせてSupercellの株をテンセントに売却(こう思うとソフトバンクの中国企業への影響力すごい…)。何事かと話題になりましたが、その後スマホやIoT製品に不可欠なARMを買収。そのための資金調達だったのではと言われています。

ちょっと脱線しましたが、2018年に公式プロリーグを発足するなど、LoLと並んでe-Sportsの盛り上がりを支える作品となっています。

まとめ

以上、昨今のゲーム業界のトレンドやテンセントの主力ゲーム紹介になります。いずれも日本展開している作品ですので、気になった作品は一度遊んでみる、あるいはYoutubeなどで動画を見てみると良いかと思います。

おまけ:Googleトレンドで『Fortnite』と『LoL』を比較してみた

おまけ2:参考書

ゲーム実況、e-Sportsなど、本記事で出てきたキーワードについて詳しく知りたい方はこの本おススメです。

※ゲーム関連でおススメの記事はこちら

※ゲーム周辺領域も含めたテンセントのコンテンツビジネス全体像を解説した記事はこちら


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テクノ大仏(『技術広報の森』編集長)

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