「目線を上げる」ために参考になり過ぎた、とある会議のアジェンダについて

先日、こんなイベントに参加してきた。

スタートアップ関係で良記事を出しまくってる『FastGrow』(後述するが、メディアに閉じた存在ではない)の編集長と、

最近だとこんな感じの記事を出している。

「組織は一度、完全に崩壊しました」──グッドパッチの再起は、組織がWHYを突き詰める重要性を教えてくれる
継続利用率99.5%を誇るSmartHRのカスタマーサクセスチーム。
その思考とオペレーションを徹底解剖

資金投入以外にも「広報」「採用」「コミュニティ」と幅広くスタートアップを支援しているシード向けVC『Coral Capital』の共同創業者・James Rineysさんによる対談イベントである。

スタートアップに関わる人で、下記レポートを目にした方も多いのではないだろうか。

この対談の中で語られた話が「目線を上げる」(「視座を高める」が正しいかもしれない)上で参考になりすぎたのでまとめておく。

一言でいうとどんな話?

対談終了後の質疑応答で出た「FastGrowが毎週2時間行っている定例会議では、いったいどんな話をしているんですか」という質問。

参考:定例会議メンバーの1人・長谷川リョーさん

この質問に対するFastGrowの編集さん・西川ジョニー雄介さんの回答をまとめるとこんな内容。

1. 最初はメンバー3名の近況について話す
2. 次はスタートアップ業界全体で足りないことがないか話す
3. 次に自分たちがやったこと&やるべきことを話す
4. 最後に自分のチームに必要なことを話す
(2と3は行ったり来たりしながら話してる感じ)

これを聞いて、「この順序で話すの最高だな」と思った。

なぜこの順序で話すのが良いのか

以下、4つの要素について順にコメントしていく。

1. メンバー3名の近況について話す→心理的安全性を担保&向上する

これを最初にやることで、この会議において「心理的安全性」が担保されているかを毎回最初に確認できたり、メンバーの関係性を深めることでさらに向上できたりするような気がする。

心理的安全性は、 他者の反応に怯えたり羞恥心を感じることなく、自然体の自分を曝け出すことのできる環境や雰囲気のこと を指します。プロジェクト活動などのビジネスシーンにおいても、本来の自分とは大きく異なる仕事用の人格を演じることなく、チームに所属する全てのメンバーが普段通りのリラックスした状態で活動に参加することを可能にしてくれます。

さきほどの長谷川リョーさんのツイート曰く「1年以上やってる定例会議」だし「外部パートナーだけどSlackには常にいる」とのことだが、その関係値に油断せず、こまめに関係性をチェックしたりメンテナンスしたりするのはとても大事だと思った。

2. スタートアップ業界全体で足りないことがないか話す→目線を上げる

こういった会議だと「自分たちの数字」や「競合の状況」を話すことに終始しがちだが、そういう話はいったん置いておいて「スタートアップ業界の中でいま足りないものは何か」を話すとのこと。

そうすることで、目線(視座)が上がり、本当に必要な施策が何かが見えやすくなるのかなと個人的には思っている。FastGrowは(Coral Capitalもだが)、「他社と競争ではなく、スタートアップのエコシステムを拡げることが大事」と考えていて、そういう点でも、まずは業界全体で必要なことを考えるのは理にかなってると思った。

これも年に1回・四半期に1回とかではなく、毎週話すことでチームに刷り込ませたりブラッシュアップしたりできてるのかなと。

3. 自分たちがやったこと&やるべきことを話す→施策を考える

2の話で目線を上げつつ具体的な施策を考える。例えば、「いま誰の話を聞くべきか?」という話。そのときのキーワードの1つになっているのは「この領域で境界超えてる人は誰か」という問い。

視座を高めて視野を広くとらないと境界超えちゃってる人は見えないわけで、そういう点でも目線を常に上げながら具体的な施策を考えるのは重要。

さらには、「いまメディアの情報発信が必要なのか、それともコミュニティの形成が必要なのか」といった1つレイヤーを上げた話なども。どのレイヤーの話が大事というより、レイヤーをシームレスに行き来しながら話ができてることが単純に強いと思った。

2019/5/4追記:FastGrow編集長のnote見つけたので紹介。メディアに限定してないのがよく分かる。

4. 自分のチームに必要なことを話す→実行可能性を高める

最後は、3で話したアクションプランなどを元に、自分たちに足りてないリソースが無いか(どんな人が必要かなど)を話す。

描いた施策が「絵に描いた餅」にならないように、足りないリソースは何か、ボトルネックに対して対抗策はないか、などを話すとのこと。

「目線上げるスピード早すぎて、後続が付いてきていない」みたいな状況にならないために、ここも定期的に話してるのとても良いなと思った。

まとめ

あらためてまとめるとこんな感じ。

1. メンバー3名の近況について話す→心理的安全性を担保&向上する

2. スタートアップ業界全体で足りないことがないか話す→目線を上げる
 ↓ ↑
3. 自分たちがやったこと&やるべきことを話す→施策を考える

4. 自分のチームに必要なことを話す→実行可能性を高める

組織やプロジェクトの運営に関わる中で、とてもありがたい学びをいただきました。感謝です。

(twitter:@tech_nomad_

参考:当日のイベントの様子(動画)

対談の全編アーカイブ。FastGrowの定例会議に関する話は1:19:00あたりから。

参考その2:参加者の方のレポート記事を発見したので載せておく


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テクノ大仏(『技術広報の森』編集長)

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