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彼女が積極的になったのには可愛すぎる理由があった。


〇〇:好きだよ。さくら。また明日。

さくら:んにゅう// わ、私もモゴモゴ

〇〇:ん?

さくら:な、なんでもない!ばいばい!//

〇〇:じゃあね〜。


今日も楽しいデートだった。いつも通り彼女のさくらの行きたい場所と、僕の行きたい場所を一箇所づつ回る。別れ際に好きを伝えてから帰る。これが僕の中のルーティン。

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大学


清宮:おっはよ〜!〇〇!

〇〇:おう、清宮。今日も元気だなぁ。


清宮レイは僕の友達であり、さくらの友達。大学に入ってすぐに仲良くなった。さくらと僕が付き合っている事を知っている数少ない人物。


清宮:へっへーん!元気だけが私の取り柄だからね!

〇〇:おー、いいじゃん笑 俺は元気な奴好きだよ。

清宮:やっぱりぃ? 元気が一番だよねー!

〜〜

さくら:........むぅ..

清宮:どうしたの?もう授業終わったよ?


さくらは授業が終わったというのに顎を机につけて唸っている。


さくら:私....〇〇君に嫌われちゃうかも。

清宮:えぇ!?なんで!? 何があったの!?

さくら:....わ、私...〇〇君に恥ずかしくて好きとか言えないし毎回〇〇君が言ってくれるけど返せてないし..

さくら:付き合えてるのに甘えちゃってるのかな...私。このままだといつか別れちゃうのかなって..

清宮:うーん...〇〇はどんな人が好きとか言ってた?

さくら:....聞いた事ないなぁ..

清宮:...あ!朝話した時に言ってた!「元気な人"が"好き」って!

さくら:げ、元気な人!? ...私と反対じゃん....


告白も〇〇君から。いつも好きと言ってくれるのも〇〇君。あんまり積極的になれない私に、いつも明るく接してくれる。そんな所が大好きで、私も好きって伝えたいけど....

〜〜

さくら:はぁ....


ため息をつきながら、廊下を歩く。


さくら:....あ...

△△:ま、〇〇さんって彼女いるんですか!?

□□:気になる!!

〇〇:ははっ笑 それは秘密かなぁ笑 良かったらサークル入ってねー。


春。新入生が入ってくる。〇〇君は廊下ですれ違う新入生にサークルのチラシを配っていた。

〇〇君と接している女子生徒は少し顔を赤らめている。いつもなら「私の彼氏はかっこいいでしょー!」と心の中で叫ぶけど、今は違かった。


ガシッ


〇〇:え!ちょっ、さくら!?

さくら:いいから!


私は〇〇君の手を握って走り出していた。


〇〇:サークル考えといてーー......


声はどんどん遠くなっていく。


△△:はーい!......かっわいい人...あれじゃ勝てないな笑

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空き教室 訳もわからず教室へ連れ込まれた。


〇〇:はぁはぁ...さくら?どうしたの?

さくら:....んぅ...

〇〇:あんな事したら付き合ってるってバレちゃ・・

さくら:もうバレてもいい! わ、わわ私は〇〇君のモゴモゴ


最後の方はよく聞き取れなかった。さくらは付き合いたての時に付き合ってることは秘密にして欲しいと言ってきた。僕はサークル長だったり、部活に所属していたりと何かと目立つ位置にいる為、バレると恥ずかしいらしい。


〇〇:バレてもいいって...さくらが前に・・

さくら:もういいの!わ、私が〇〇君の彼氏だって皆んなに自慢したいの!

〇〇:え!?

さくら:す、す...好きだから!〇〇君の事!何よりも好きだから//

〇〇:えぇぇ!?


さくらから好きと言ってくれた事はなかった。


〇〇:きゅ、急にどうしたの?

さくら:......やっぱりさっきみたいな明るい子がいいの?

〇〇:明るい子...あぁ、新入生の子達か。別に?どっちかって言えば静かな子の方が好きだよ。

さくら:嘘だ!....だってレイちゃんが、〇〇君は「元気な子が好き」って言ってたって....

〇〇:違う違う!元気な子"が"じゃなくて元気な子"も"好きって意味だよ!しかも友達としてね。

さくら:え?

〇〇:好きなタイプは静かな子だよ。あと...静かな子だからって理由だけでさくらを好きな訳じゃない。さくらだから好きなんだよ。

さくら:えぇ...///


見る見るうちにさくらの顔が赤くなっていく。


〇〇:清宮に言われたから僕に好きって言ったの?

さくら:そ、そういう訳じゃない...元々言いたかったの!//  言わせないでよぉ//

〇〇:ごめん笑 でも...良かった...好きって言われないから、さくらは僕の事好きじゃないのかと思ってた..

さくら:ち、違うよ!大好きだよ!好き! 時々寝れなくなっちゃうくらい好き!


初めての好きを超えて、怒涛に押し寄せる好きに戸惑いを隠せない。

さくらも吹っ切れたようだった。


〇〇:急に言われると//

さくら:〇〇君はいつも言うじゃん// これからは私も言うから!毎日言う!

〇〇:毎日!?

さくら:好きが溜まってるんだもん!

〇〇:えぇ//

さくら:〇〇君?

〇〇:ん?


チュッ


〇〇:え!?//

さくら:えへへ// 好き//

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数日後

〇〇:そろそろ帰るかー。

さくら:そうだねー。

〇〇:よしっ。好きだよ、さくら。また明日。


いつものルーティンで好きを伝えて帰る。

それと追加されたルーティンがもう一つ。


さくら:へへ//  私も好き。


それは好きを伝えてもらうこと。

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                  Finish


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