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『独習Ruby on Rails』著者小餅氏がTechpitに参画 ✏️ 小餅氏が考える「形ではなく本質的なRails」とは?

今回、『独習Ruby on Rails』著者小餅さんが考える「形ではなく本質的なRails」についてお伺いし、それを記事にしました。

また小餅さんが現在Techpitでどんな教材を執筆しているかも合わせてご紹介します。

■ 執筆者の紹介

まずはRailsとの出会いとご経験についてお聞かせください。

あるイベントでRubyを知り、そのために2013年ごろからRailsの書籍を購入し勉強し始めると、その素晴らしさにすぐにはまってしまいました。

そこから目につくRailsの書籍を読みまくり、Railsを自ら広めたいと思うようになりました。そのために最初に取得可能な一番上のRailsシルバー資格を取りました。自身でもさまざまなアプリケーション創作に挑戦しています。

他にも教育に挑戦しています。Railsについては、知り合いのスクールを通して、Railsの教育及びメンタリング指導を行っています。Rails以外の教育については、コンピュータ会社に勤務していた時の顧客向け教育などを過去に実施していました。また、2010年ぐらいから、コンピュータネットワークのCCNA資格取得のための教育などをしばらく続けています。

執筆もされましたよね?

執筆については、以前からネットワークなどについてのわかりやすい書籍を提供したいと考えていました。Railsに出会って資格を取って感じたことは、必ずしも試験対策として十分なテキストがないと気づきました。そこで、資格を取得できるレベルの書籍を提供できたら良いと考えたことが独習Ruby on Railsを執筆するきっかけになりました。残念ながら出版の都合で、原稿の3分の2の内容でまとめることになりました。


■ 形ではなく本質的なRailsとは?

Rails技術者認定試験運営委員会・推進スクールメンバーとしてどのような活動をされていますか?

Railsの資格を有して、Railsの普及、教育活動を促進する役割を担うメンバーになります。現在は、同資格を有する知り合いのスクールを中心に、Railsの指導を行っています。

https://railscp.com/shool/ 

とあるWebページで記載されていたのですが、小餅さんが考える「形ではなく本質的なRailsとは」どういったものでしょうか?

Railsは、初心者が手っ取り早くアプリケーションを作成できるツールのように見られていますが、使い方によっては、本来のRailsの洗練さを壊していく可能性があります。私は、むしろRailsのしくみを良く理解したプロが素早くアプリケーションを構築できるツールと考えています。

一方で、正しくRailsのしくみを学んでいただければ、すばやくプロの域に達してもらえるものと考えています。その意味で、生成の仕方を学ぶというより、なぜそのような生成を行うのか、生成されたものの裏にどのようなルールがあって、それが生かされるのかを理解していくことが大事です。Railsのベースとなるオブジェクト指向とMVC、リソースフルな考え方と結びつけて、スマートなアプリケーションを作れる技術を磨いて頂きたいと考えています。

どのようにして理解の手助けをすることが良いと考えているか?

Rubyのオブジェクト指向を正しく理解してもらうことから始め、Railsのルールや実装する上で、それがどのように生かされているかを具体的に手助けしていくことです。オブジェクト指向を理解せずに、また、オブジェクト指向とMVCがどのように連携しているかを理解せずに、Railsを使いこなすことはできません。

また、実装されている隠れたルールが、どのようなものであり、なぜ、そうしているかの理解を得ることも重要です。それらすべてに先人の知恵が隠れています。

■ 執筆中の企画について教えてください

そして現在Techpitではどんな企画でRailsを執筆していますか?

RailsやLaravelなどの開発フレームワークを学んだけれど、自分のアイディアを実際にフレームワークにつなげることに苦労されている方、または新しくアプリケーションの構築方法を学習し、自分自身のアイディアに基づくアプリケーションを作ってみたい方々に向けています。

想定読者さんに対し、どういったソリューションで執筆されていますか?

フレームワークの生成の仕方やMVCの考え方は理解できているが、自分のアイディアとそれらをどのように結び付けてよいかわからない方たちに、自然にそこへ近づける手順を示していきます。自分自身が思い付いたアイディアを難しい前提無しに具体化し、実践できるものと考えています。本書では、自然にRailsのフレームワークにつながるように仕向けています。

また本書の特長は、アイディアから実際のアプリケーションへつなげるためのわかりやすい実践書が見当たらない中で、それを自然な流れで手順化しています。特に難しい知識なしに、具体的な形に実装できていくものと考えています。

そして学習した結果、RailsやLaravelなどの開発フレームワークにつなげるためのドキュメントが作れ、学習したフレームワークをもとに自然にアプリケーションを実装できることを目指しています。

もしよければ、企画の中身をチラっと見せてください

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▼目次例 ※変更可能性あり

0章 はじめに
1章 何から始めればよいのか
2章 ターゲットを明確にする
3章 機能のグループ化とリソースの関係について
4章 データのモデル化と論理ER図について学ぼう
5章 データベースを設計する
6章 情報の組織化とユーザインターフェイスの設計
7章 MVCと対応させてみる
8章 さあ、Railsのフレームワークに当てはめよう!

■ 最後に執筆の意気込みを教えてください

読者が、自分自身のアイディアを具体的な形に展開でき、アプリケーションへつなげるための手段と自信を持てることを願っています。


■ 編集後記

小餅さん、この度はRailsに対するお考えをお話いただきありがとうございました。

今回の取材で下記に新しい発見がありました。

・使い方によっては、本来のRailsの洗練さを壊していく可能性

・Railsのしくみを良く理解したプロが素早くアプリケーションを構築できるツールと考えています

また今回、執筆中の企画をチラ見せしましたが、小餅さんは常に読者目線を意識され、実際解説もイメージがしやすい作品になっています。ぜひそちらもお楽しみにくださいませ。

教材の公開は下記のTwitterアカウントやLINE@でお知らせしますので、ぜひ気になる方はこちらをウォッチしてください。

https://twitter.com/techpit_jp 
http://lin.ee/rLAq8sk

また執筆者さんも募集しています。ぜひTechpitで執筆してみたい・少し話を聞いてみたい方は下記をご確認くださいませ。


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