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この社会、あなたの税が生きている!?

体当たりNPO運営記(4) 2015年8月記

先月の会員限定メルマガで、ようやく「森ノオトの営業資料ができた」と書きましたが、それと時を同じくして、お問い合わせフォームから「事業コラボ」の相談が次々に舞い込んできました。さっそく、営業資料が活躍することになりました。

お一方は、長年地域に密着した事業をおこなってきた横浜北部の企業の方で、「これからは本来事業と同時に、地域貢献が重要だと考えている」とのことで、会社の社会貢献として森ノオトと何かコラボができないかとのことでした。森ノオトにとってはまさに渡りに船のような話で、企業が本来事業に集中する中で、森ノオトへの寄付や支援で間接的に社会貢献をおこない、同時に「もう一つの広報媒体」としてメディアを活用していただくための窓口になり得るのではないかと、今後の方向性について考えていたからです。

もう一つのご相談は、「地域の方に自社の存在を知ってもらうために、一緒にイベントを企画したい」というもの。イベントをできる場が増えれば、森ノオトの活動をリーチできる層も広がりますし、こちらもうれしい申し出でした。

こうしたアプローチに対し、次は企画書作成や事業提案などをおこなっていくフェーズになりますが、こと「お見積もり」という段階になると、頭を悩ませてしまいます。これまでは個人事業主の延長上で、つまりフリーランスライターのギャラ基準をもとに工数で足し算していたものが、それをやっていたら組織としてはとうてい成り立たないということが、この2年でわかってきたのです(苦笑)。
森ノオトの場合、メディアの運営費用はもちろんのこと、イベントの企画や運営の費用に加えて、組織を維持していくために必要な事務所の家賃、光熱水費、通信費、NPOの会員管理や経理などの人件費、こうした「NPOを運営するうえでかかる基本的な経費」がかかります。
そして、この夏は行政の仕事をとれるようにと、入札の手続きをしてきたのですが、厚生年金保険の適用など、組織として一定以上必要な様式を整えるための、さまざまな手続きをおこなってきました。法務局や税務署や年金事務所、市役所などを渡り歩き、ようやく、といった感じです。
今後は事業規模の増加につれ、労災や雇用保険などの手続きも必要になってくるでしょう。

会社員だったころは、会社の総務や経理を担当する人がすべてお膳立てをしてくれていて、個人事業主になってからは自分個人のシンプルな足し算引き算で済んでいました。組織の運営側になって初めて知る、社会のさまざまな制度。国税庁の「この社会、あなたの税が生きている」というキャッチフレーズが身にしみますし、税金の使われ方に対してシビアな目が養われている自分を感じます。

今後、企業や団体、行政の方々と「仕事」をしていくなか、いい意味で対等に、お互いのもつリソースを提供しあえるような関係を築いていきたいと思います。そして、このメルマガに書いているような、森ノオトの小さなストラグル(奮闘)を、シンプルにわかりやすく体系化できるよう、いつか本にまとめてみたいです(野望)。

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