ディノコレクションの続きを少しだけ。

……
「ティーレックスってそんなかなあ」
　それは、ものしずかなおとのこがはなったひとことでした。
「それって、どういういみ？」
　スーはかみつくようにせまります。
「恐竜って、鳥のせんぞだっていわれているんだよ。だから、そんな怪獣みたいなやつじゃないとおもうんだよ」
「じゃあ、どんななのよ」
「もっとさあ、くじゃくみたいにエレガントであってほしいよなあ。まあ、ティーレックスはにわとりのせんぞみたいだから、クックドゥードゥルドゥーとでもないていればいいのかもしれないけれどさ」
　おとこのこは、スーにひっかかれやしないかとひやひやしながらも、はなをこすりながらいいました。
「ふーん、あなた、ものしりなのね。もっと恐竜のこと、おしえてよ」
　おとこのこのなまえはビルといいました。ビルとともだちになったスーの恐竜ごっこはほんかくてきになります。
「スーのあるきかたはばっちりさ。でもね、ぼくは恐竜は鳥のようにうつくしくさえずっていたとおもうんだよ。だから、がおーがおーじゃなくてさ、ぴーちくぱーちく？」
「ちがうよ、ビル。それじゃあ、ヒナかことりよ。そうだな、コマドリみたいにさえずるのがいいとおもうわ。
　ひーんからから　ひーんからから」
「いいね。ひーんからから」
……

童話「ディノコレクション」からティーレックス（の頭部の化石）。
有料マガジン「それと、すてきななにもかも」に収録されている童話「ディノコレクション」の表紙を飾る刺繍缶バッジです。
スーたちは、ひょんなことから舞台に立つことになります。

バッグに合わせるとこのような感じになります。

表面

裏面

［サイズ］：φ54mm
［素　材］：刺繍糸、布、ブリキ、鉄