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ヒカル×カジサックの神回に紳竜の研究の片鱗を見た

著者略歴:宮地俊充 Serial Entrepreneur / Best Teacher(Education, Online English school)→Teen Spirit(Entertainment, Music)→Boot home(Fitness, New Normal) 起業・経営の実践はBoot homeで、理論の発表と社会貢献はStartPassで行っています

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2年前から株主として関与させていただいているVAZに所属いただいているクリエイター(2019/2/1 19:40 追記: 所属ではなく業務提携)、ヒカルさんの動画を最近よく見ています。

ヒカルさんがビジネスセンスがあり、戦略に長けているのは誰もが周知のことだと思いますが、ヒカルさんの動画の面白いところは、ブレインと会議室で話すような内容をYouTubeでそのまま話し、視聴者に手のひらを見せた上で活動する様自体をエンタメ化できていることです。

だからこそ視聴者は、ヒカルさんが公言していた戦略に従って実際に行動したことが成功したか失敗したかを、自分事として捉えることができ、ヒカルさんと視聴者の間に高いエンゲージメントが生まれているように思います。

神回:ヒカル×カジサックの牛牛でのお祝い会

直近ではこの「カジサックの登録者50万人記念に前に仕掛けたドッキリと全く同じことを同じ場所でしてみた結果ww」という動画がオススメです。

YouTuberとして成功するためのいろんなノウハウが、惜しみなくおおっぴろげに公開されています。

カメラワークや、テロップの出し方のちょっとした工夫で、どうやって長尺動画を視聴させるかの話もすごいのですが、ヒカルさんが2年前の事件後にどのように戦略を立てて復活していったかの話がえげつないほど面白いです。

同じ動画を出すにしても、いつ出すか誰が出すかによってどのくらい伸びるかが決まる

一般的にクリエイターはコンテンツ至上主義になりがちなので、コンテンツ自体が面白いか、に意識が集中しがちですが、「同じコンテンツ」であったとしても、「いつ出すか」「誰が出すか」によって反応が変わるため、それを踏まえた上でどう動画を出していったか、が語られます。

自分のブランドが上がっていれば1の力がある動画が10になることもある。ただ、「自分」は上がったり下がったりするのが常なので、何かあったら一ヶ月でオワコンになり、そこから浮上するのはなかなか難しい。

という一般論がまずあり、その上でヒカルさんが事件後に再生回数が10〜20万まで下がり、何を出しても低評価が1万〜2万ついたという話になります。

コンテンツ自体に問題があるのかな? と思うのは見当違いで、コンテンツではなく人を見て低評価を押されているだけ。10の動画が1になってしまう時は、いい動画を出す意味がないためネタの弱い1の動画を出していた。

そして一度期待値を落として、流れが変わった瞬間に一気に畳みかけた。

ワタナベマホトに喧嘩を売った時に、一気に流れが変わった。夏は休もうと思っていたが、ここで一気に攻めるために夏休みにコラボ祭りをした。人気者とコラボすることによって、自分も人気があるんだと錯覚させた。

これで一次復活。その後はコラボせずに復活する必要があったため、コンテンツのクオリティーを少し上げていった。

ラファエルへのカルティエプレゼント、ランボルギーニ購入、金持ちYouTuberと年末に流れを作った。 2018年最後のイメージが自分のイメージになるので、年末に力を入れた。

そして新年一発目で、はじめしゃちょー社長とのコラボがあり、完全に軌道に乗った、という話でした。

島田紳助さんの伝説の講義を思い出す

10のものが1になるくだりで、球のスピードも変化球のキレも変わっていないが審判が変わって何をやってもボールになった、という野球の例えがあったのですが、ヒカルさんが尊敬する島田紳助さんの伝説の講義(DVD「紳竜の研究」収録)へのデジャヴを感じました。

ヒカルさんはかねてより島田紳助さんの才能を尊敬していると公言しており、話し方や例え方などに明らかな影響が見られると思います。

DVD「紳竜の研究」に収録されているのは、2007年3月にNSC(吉本総合芸能学院)で行われた特別講義なのですが、10年前から伝説の講義として語り継がれています。

才能5段階、努力5段階の話

特別講義の中でまず感銘を受けるのは、才能も努力も5段階あり、その掛け算で結果が出るが、才能は変わらないので、正しく努力する方法を身につける必要がある、というところです。

努力の仕方を知れば、他の仕事で同じように努力できるので、何かで成功できる。むやみに練習をしない。

ここでヒカルさんの先ほどの動画でも言及されていた、ミスタータイガース掛布さんが虎風荘で毎日素振りを500回したという話になります。

毎日500回素振りしたからミスタータイガースになれたと言われるがそれは違う。プロならみんな500回素振りしている。そうではなく、意識の問題で、ピッチャーが誰で、カウントは何で、塁はどうか、などを意識しながら素振りをするのが正しい努力の仕方。

XとYの話

次に凄いのが、XとYの話です。どういう漫才をやってどういう人を笑わせるのかを考える時に、XとYをまず考える必要がある、という話です。

Xは自分ができること、Yは世の中の流れ。その両方を正しく把握する必要がある。Yについては、歴史を振り返り、どう変わってきたのか何が違うのかを分析する。XもYも分からずに悩んでいる人ばかり。XもYも分からず何の根拠もなく当てても、動いていくYが分かってないから、次は当てられない。

ヒットの分析能力と説明能力

ヒカルさんのコンテンツ×いつ出すか×誰が出すか理論、島田紳助さんの才能5段階、努力5段階理論やXとY理論の話を聞くと、ヒットメーカーの中でも自分がなぜ当てられているかを分析し、それを説明する能力がある方は稀有なんだなと思います。

今回の3つの理論をまとめると、クリエイターがやるべきことは下記ではないでしょうか。

・自分ができることを客観的に捉える
・世の中の流れやニーズを把握する
・自分ができて世の中で求められていることに着手する
・着手してできたコンテンツを自分が出していく時に、自分の状況を客観的に把握した上で、どのタイミングでどのコンテンツを出すべきか考える

弊社のダンスボーカルグループSPECIAL NIGHTは3/1デビュー予定ですが、現在デビューまでの戦略を練っているところです。

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