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LIVEは一期一会(Altered Statesの巻)

程度の差はあれ、音楽ファンなら自身の音楽観を一変させたLIVE/コンサート体験って何度かあるでしょう?
私の場合、数回あるうちの1回は1993年10月19日(火)「梅津和時・七転八倒!」@ クラブチッタ川崎 がソレに当たる。大学2年、二十歳の時だ。
http://d.hatena.ne.jp/heg/touch/19931019/1491532358
初めて灰野敬二を「不失者」という形態で目の当たりにし、あまりの衝撃にギターを弾くのをやめてしまったほどだ(バンドは半年ほど前にやめていたが)。
この日目撃したライブイベントは、“初灰野”というだけでなく、出演したバンドやメンバーも総て初めて観る機会となった。

初・RUINS
初・アルタード・ステイツ
初・想い出波止場
初・石川忠ユニット
初・梅津和時

不失者以外ではRUINSとアルタード・ステイツのインパクトが大きかった。灰野敬二、RUINSはその後も好んで観に行ったが、なぜかアルタード・ステイツはそれほど意識しなかったからか、あまり観る機会に恵まれなかった。

時は流れて25年、今日2018年5月29日夕方、仕事のヤマ場を越えて一息ついた頃、ツイッターのTLにPIT INNのアカウントが呟いた「アルタード・ステイツ 本日」が目に留まった。そして珍しく、直感で「あ、観たい」と思ったんですね。LIVE現場に足を運ぶ理想形は「行きたいと思った時に行く」だと常々思っているので、今回この直感を大事にして、時間の都合をつけて若干仕事をぶん投げて5分遅れでPIT INNに到着。
自分にとってアルタード・ステイツといえば海外でも賞賛されるバンドなので当日券で入れるのか?!と若干不安で電話で確認したら「予約は受け付けていませんが、座席には余裕があると思うので」とのことで肩透かしだった。
実際今日の客数を目でカウントしたが25人程度だった。もったいない!平日とはいえアルタード・ステイツのワンマンをPIT INNでドリンク付き3,240円で観られるという贅沢に気付かない人が何と多いことか。

果たして久々に観たアルタード・ステイツは、自分の現在のメンタル状態、身体状態に本当に程よく、やはり直感というのは当たるものだと自身の五感に感心してしまった。
構成は45分を1部(切れ目なしの1セッション)として、間に15分休憩を挟んだ2部構成。2部終了後すぐにアンコールで再び登場し、内橋さん曰く「恒例」というリクエストコーナーに。え?客がリクエスト曲名を言うの?まさか、と思ったら常連と思しき観客から「アンビエント!」という声があがった。それに対して内橋さん「長くなるよ(笑)」「3時間くらいのものを1、2分で演るから」と応じ、一瞬考えた後おもむろに演奏をスタート。文字で説明できないが確かに”アンビエント“していた。これぞ即興。
25年前に初めて観た時と変わらず色褪せないどころか深度を増しているパフォーマンスも良かったが、ガランとした客席、、、フロア全面にテーブル&イス並べているが、、、も皆自由で良い空気感だった。仕事帰り風の男性が多かったが初っ端から寝ている人、妙齢のカップル、外国人...etc、座って観ると身体が楽で良いな。歳取ったなぁ。

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