見出し画像

ロイド産業はいずこへ 今では売れないインキ消し

ストレス解消に、いわゆる「フリマ」サイトで、数百円のモノを買うということを始めた。ストレスの規模も、解消のすべもスケールも小さい。

……が、楽しい。

はじめは何かをコレクションしようと考えたが、ひとつ(1種類)のモノにこだわる性格ではないし、いつかレアで高価なモノと出会ったとき苦しみそうな気がした。それを乗り越えられる人を「コレクター」と呼ぶのだろう。

そこで、思いついたワードで検索して、個性的なモノや、そもそも存在自体を知らなかったモノを買うという方針にした。「これくらいならギリ出せるかな」という感じで、検索するとき値段の上限を「1200円」に設定するので、欲しいけど買えないという精神的負担がかからないようにもしている。

最初に買ったのがコレだった。

今の時代なら「差別的だ」と非難されそうだが、ぼく自身のなかでは、ただただ「こんなものがあったのか!」という興味が勝った。……ので買った。未開封で数百円だった。

かわいい。「インキ消し」という、もはやなじみのない文房具であるところもいい。インキ(インク)、つまりは「陰気」を消すから「陽気」な絵柄にした……というのは、考えすぎだろうか。

使い方もおもしろい。この箱には1と2のふたつの液が入っていて、青いインクを消す場合は、1を塗ってから2を塗り重ねるのだが、赤いインクを消す場合は、逆に先に2を塗ってから1を塗るのだ。絶対いつかまちがえる。

なにげなく買ったコレ(あえて製品名は書かない)、眺めているうちに、いつ頃まで売られていたものか知りたくなったが、ネットではなかなか情報が見つからなかった。

わかったことといえば……
・メーカーの「ロイド産業株式会社」は、他の文房具(ペン)なども作っていたらしい。
・「ロイド産業株式会社」は、すでにないらしい。
・「ロイド産業株式会社」の工場が長野県にあった(?)

ということだけ。

東京に、今も「ロイド」を冠する会社があったので、サイトの問い合わせから「ロイド産業株式会社と関係があるのですか?」という主旨のメールを送ったところ、丁寧にも電話で折り返しがあって、「関係ありません」との返答があった。ありがとうございました。

パッケージのデザインなどから見るに、1970年代~80年代初頭ぐらいまでは、ロイド産業株式会社が存在したのではないだろうか。とすると、実際に働かれていた方が、今もお元気でおられるかも知れない。

ロイド産業株式会社を知る人に会いたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?