【小ネタ】マイク・タイソンは『パンチアウト!!』でいくら稼いだか
マイク・タイソンの自伝『真相』を読んでいたら、興味深い一文があった。（興味深い箇所が、いくつもある本ではあるのだけれども）。
試合後、任天堂から、『マイクタイソン・パンチアウト!!』というファミリーコンピュータのボクシング・ゲームの肖像権料として七十五万ドルの前金を受け取った。ゲーム小僧じゃなかったから、そんなに興奮はしなかった。
マイク・タイソンのFacebookより引用
『マイクタイソン・パンチアウト!!』は、1987年11月に発売されたファミリーコンピュータ用のゲームソフト。ゲームセンター用に開発された『パンチアウト!!』というゲームを、ファミコン用ソフトに移植する際、人気ボクサー「マイクタイソン」の名を冠したものだ。（この『パンチアウト!!』開発秘話が任天堂の公式サイトに掲載されているが、これも面白い）。
任天堂公式サイトより引用
タイソンが「試合後」と書いているのは、当時のWBA王者ジェイムズ・スミスとの試合のことで、1987年3月7日に行われている。
「前金」と記されていることから、実際に受け取ったのはこれだけではなかった可能性があるが、「75万ドル」はどれくらいの価値があったのだろうか。1987年3月の米ドル/円チャートを調べると、1ドル153～145円で推移している。つまり、任天堂からタイソン側に1億1475万～1億875万円が支払われたことになる。
『マイクタイソン・パンチアウト!!』は定価5,775円だったので、単純に1億円を売り上げようとすると、1万7317本以上売らなければならない。実際に何本売れたかまではわからなかったが、当時小学生だった自分の肌感覚からすると、数万本しかなかったとは考えにくい。また、当時はタイソンが問題行動を起こす前で、「ひたすら強いボクサー」として日本の田舎の片すみに暮らす小学生でも知っている存在だったので、任天堂としても支払うだけの意味はあったのかも知れない。
以上、年末の小ネタでした。
参考サイト:
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？