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サイゼリアで食べられるラムの串焼き。ヤンコチ(羊肉串)なのか違うのか問題

ファミレスのサイゼリアに新メニュー・ラムの串焼き「アロスティチーニ」が登場して話題になっています。
が、このどう見ても焼き鳥にしか見えないサイゼリアの串焼きが、中国東北地方で食べられるヤンコチ(羊の串焼き)に思えるので、なぜヤンコチに思えるのかちょっと調べてみました。

コメント 2019-12-25 125137

どうもこの「アロスティチーニ」はイタリアの東、アドリア海に面したアブルッツォ州の料理だということなのでまずはアブルッツォ州について。

アブルッツォ州はローマの反対側に位置していて、西にアペニン山脈、東はアドリア海で、この地形による寒暖差のある気候によって良質なブドウの産地であり、イタリアワインの「モンテプルチアーノ・ダブルッツォ」は低価格ながらハイクオリティを誇るワインです。エノテカでも2,000円くらいで買えちゃいます。
また「神の雫」では「カサーレ・ヴェッキョ」が紹介されたことで有名になりましたね。

ではなぜそのアブルッツォ州の料理でサイゼリアに登場した「アロスティチーニ」が中国東北料理のヤンコチに思えるのか問題。

たぶん理由は添えられているスパイス、串儿料(chuànl ér liào)。

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ヤンコチを食べる際に必須のあの独特のスパイスがとっても延辺の香りなんだと思っています。

そう、あのスパイシーな香料はまさにヤンコチ。
ヤンコチエンチンタオ。양꼬치엔 칭타오.

初めて延辺を訪ねた時に図門で食べたヤンコチの味は、アルコール度数50度を超える白酒と朝鮮族のお酒の強さに負けてすっかり忘れてしまいましたが、とにかく絶品で今でも思い出すだけで垂涎ものだったことだけはしっかりと覚えています。

でもちゃんと日本でもその味に近いものが食べられますよ。
東京周辺なら千里香、延吉香、金達莱などで美味しい串焼きが食べられますし、西安刀削麺酒楼などのお店でも食べれらます。
他にも池袋にある蘭州ラーメン店など多様な形の羊の串焼きが食べられます。もちろん各お店は他の料理たちもしっかり美味しいのでぜひ。(千里香の冷麺とカルフォルニア焼きそばがおすすめです。)

とうことでサイゼリアで食べられるラムの串焼きとヤンコチ(羊肉串)は別物なのか問題の結論は、どちらも等しく美味しそうなので新年会はサイゼリアの「アロスティチーニ」と千里香のヤンコチの食べ比べで決まり!ということでいいでしょうか?

それにしても今回の調査はラムの串焼きからヤンコチに至り、ワインの知識まで深まるなんて最高のnoteでした。
中国朝鮮族の研究しててよかった!

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