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パズドラが好きすぎるのでパズドラを語る:「ゼウス覚醒」の思い出 前編


パズドラやってて「このゲーム頭おかしい(僕の最高の誉め言葉)」と感心した瞬間は何度かあるんだけど、中でも震えたのが「ゼウス覚醒」の時だった。

遊んでない人にも分かるように、順を追って説明していこう。

パズドラではどんどん新しいモンスターが追加されるので、その時々で流行のパーティというのがある。そんな中、長らく「最強テンプレ」の1つとされてきたのが、いわゆる「ゼウスパ」だった。

「ゼウス」が登場したのは、パズドラのサービス開始から半年とちょっと過ぎた2012年10月のこと。当時としては破格の「HPが満タンの時、全ての味方の攻撃力が3倍になる」というリーダースキルを持っていて、フレンドと掛け合わせれば火力はなんと9倍。自身のステータスもべらぼうに高く、このゼウスをリーダーに据えた「ゼウスパ」を完成させるのが、当時のパズドラユーザーにとっての憧れだった。

↑右のパーティ編成(ゼウス・ヴァルキリー・ヴァーチェ・
パールヴァティー・エキドナ)がいわゆるゼウスパのテンプレ


もう1つ大事なのは、この「ゼウス」は、「がんばれば無課金でも取れる」ということ。ゼウスが出現するのは、超難関ダンジョン「ゼウス降臨!」の最深部。これまたべらぼうに強いのだが、倒すことさえできれば100パーセントドロップする。長い期間かけてじっくりパーティを育成するか、あるいは魔法石を使ってコンティニューで強引に押し切るかすれば、無課金でもいつかは入手できるモンスターだった。

無課金なのにコンティニューとはこれいかに、と思うかもしれないが、パズドラではイベントなどで無料配布される魔法石がけっこうあるのでそれを使う。当たるか外れるか分からないガチャ(魔法石5個)に石を突っ込むくらいなら、10回や20回コンティニューしてでもゼウスを取った方がいい、というのが当時の定説だった(今でもWikiには、初心者向けに「このパーティなら何コンティニューで行ける」という診断テンプレがある)。無課金で取れてしかも最強クラスの性能を持つゼウスは、パズドラの「ぽかぽか運営」を象徴するモンスターでもあった。

↑コツコツ貯めた魔法石を握りしめて挑む初ゼウス戦は
パズドラ屈指の名場面の1つ


さて、かくしてずいぶん長いこと人気リーダーとして慕われてきたゼウスじいちゃんだが、やがてゼウスを超える高火力リーダー(HP満タン4倍とか)の出現や、先制攻撃を行うモンスター(要するに「HP満タン」潰し)の登場などによって、少しずつ「ゼウスでは苦しい」と言われる場面も多くなっていく。

もちろん、ゼウスパ1つでどのダンジョンも突破できてしまってはゲームがつまらなくなってしまうので、運営側としては当然の調整だろう。ゼウス実装から1年もすると、「ゼウスとかまだ使ってんの?」「ゼウスなら別のモンスターに食わせたよ」といった声もちらほらと聞こえるようになり、さすがにフレンドでもゼウスをリーダーにしている人は少なくなっていた(それでも十分に育ったゼウスパはそこらの課金パよりよほど強く、まだまだ現役のゼウス使いはけっこういた)。

――というところで起こったのが、「ゼウス覚醒」事件なのである!

しまった前置きだけでこんなに長くなってしまった。長いのでここでいったん切ります。つづく。

後編書きました。


赤ちゃんのおむつ代にします。