[各競馬場コース別傾向]第7回 小倉芝1,200m

 毎週金曜日に配信しています『各競馬場のコース傾向』。今回は8/20(日)に行われる北九州記念の舞台でもある『小倉芝1,200m』の傾向について紹介します。
 ※本コーナーの概要はこちらを参照


小倉芝1,200m傾向

 データの集計期間、サンプル数は以下の通りになります。

[データ集計期間] 2018年1回~2023年2回
[サンプル数] 全 427レース
北西寄り2m/s以上の風 134レース
東南東寄り2m/s以上の風 120レース
 
※風のサンプルについての概要はこちらを参照


①ペース傾向 ※傾向の見方はこちらを参照

 『全体』で見ると、[Hペース]が80%弱[Mペース]が20%程度で、[Sペース]が2%程度となっており、基本的には前半は速いペースになりやすい傾向と言えます。

 風向き別で見た際に『全体』の傾向と比較すると、『北西』寄りの風では[Mペース]の割合が高くなっているのに対して、[Hペース]の割合が低くなっており比較的前半のペースが緩む傾向が現れています。これは、『北西』寄りの風では、向正面が向かい風直線が追い風に作用することが影響しているものと推測されます。

 一方、『東南東』寄りの風では[Hペース]の割合が高くなっているのに対して、[Mペース]の割合が低くなっておりより前半のペースが速くなっている傾向となっております。『東南東』寄りの風では、向正面は斜め追い風直線は斜め向かい風(1角から3角方向に抜ける風)に作用することが影響しているものと推測されます。

 このように風向きによって前半のペースが変わることが現れており、注意が必要と言えます。


②4角位置取り別傾向 ※傾向の見方はこちらを参照

 『全体』『勝利数』の観点で見ると、[先頭]が25%程度[先団]が40%強の割合となっており、これらを合わせると約70%弱の割合を占めることになります。[中団前]が20%弱で、[中団後]は10%程度[後方]は5%程度となっており、基本的には前で運べる馬が優勢な傾向と言えます。

 『全体』『連対数』『3着内数』では[先頭]の割合が少し低く、[中団前][中団後]の割合がやや高くはなっているものの、それほど大差はないと言えるでしょう。

 また、風向き別(『北西』・『東南東』)で見ても多少のバラつきはあるもの、基本的には風による傾向の違いは見受けられないと言えます。前述の『ペース傾向』では大きな違いが現れているのですが、『4角位置取り別傾向』では大きな違いがないと言う点は、頭に入れておきたいところです。


③馬番別傾向 ※傾向の見方はこちらを参照

 まず、『全体』のグラフを見てみると、所々凸凹が現れていて傾向を掴むのが難しいところですが、敢えて言うのであれば、[1~13番]の成績がやや良い傾向で、[14~18番]の成績がやや悪い傾向となっており、『内~中枠がやや優勢/外枠がやや劣勢』と言えるのではないでしょうか。

 風向き別に見ると、『北西』寄りでは[4番]が若干突出しているのが目につくものの、『全体』のグラフと比較してより非連続性なグラフとなっており、傾向を掴むのが難しいと言えます。


【結論】

 小倉芝1,200mのコース傾向は以下の通り。

●前半のペースは速くなりやすい。特に『東南東』寄りの風ではよりその傾向が強まる。一方で『北西』寄りの風ではややペースが緩みがちになる。

●前目で運べる馬が有利な傾向。

●『内~中枠がやや優勢/外枠がやや劣勢』の傾向。

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