[各競馬場コース別傾向]第13回 中山芝1,200m

 毎週金曜日に配信しています『各競馬場のコース傾向』。今回は10/1(日)に行われるスプリンターズSの舞台でもある『中山芝1,200m』の傾向について紹介します。
 ※本コーナーの概要はこちらを参照


中山芝1,200m傾向

 データの集計期間、サンプル数は以下の通りになります。

[データ集計期間] 2018年1回~2023年3回

[サンプル数] 全 194レース
南南西寄り2m/s以上の風 30レース
北北西寄り2m/s以上の風 21レース
北東寄り2m/s以上の風 37レース

※風のサンプルについての概要はこちらを参照


①ペース傾向 ※傾向の見方はこちらを参照

 『全体』で見ると、[Hペース]が60%強[Mペース]が30%強[Sペース]が4%程度となっており、基本的には前半のペースが速くなりやすい傾向と言えます。

 風向き別で見た際に『全体』の傾向と比較すると、『南南西』寄りの風では[Sペース]の割合が高くなっているのに対して、[Hペース]の割合が低くなっており、比較的前半のペースが緩む傾向が現れています。『南南西』寄りの風では、向正面が向かい風、直線が追い風に作用することが影響しているものでしょう。

 一方、『北北西』寄り、『北東』寄りの風では[Hペース]の割合が高くなっているのに対して、[Mペース]の割合が低くなっており、前半のペースがより速まる傾向となっております。これらの風では、向正面は追い風方向、直線は向かい風方向に作用することが影響しています。


②4角位置取り別傾向 ※傾向の見方はこちらを参照

 『全体』の『勝利数』の観点で見ると、[先頭]が20%強[先団]が40%強の割合となっており、これらを合わせると60%強の割合を占めることになります。[中団前]が20%程度で、[中団後]は10%弱[後方]は7%程度となっており、基本的には前で運べる馬が優勢な傾向と言えます。

 『全体』の『連対数』『3着内数』では[先頭]の割合が少し低く、[中団前][中団後]の割合が若干高くなってはいるものの、それほど大差はないと言えるでしょう。

 また、風向き別で見てみると、『南南西』寄りの風では[先頭]の割合が少し高くなっておりより前で運べる馬が優勢な傾向になっていることがわかります。前述の①ペース傾向でも言及した通り、『南南西』寄りの風ではペースが緩む傾向にあることから、このような傾向になっているものと推測されます。

 一方で、前半のペースが速くなる傾向にある『北東』寄りの風では『全体』の傾向と比較してもあまり違いは見られないのですが、『北北西』寄りの風では[先頭]の割合が低くなっているのに対して、[後方]の割合が高くなっていることが現れており、比較的後ろからの馬でもチャンスが生まれている状況になっていることが分かります。


③馬番別傾向 ※傾向の見方はこちらを参照

 まず、『全体』のグラフを見てみると、[14番]の成績が突出しているところが目にはつくものの、連続性を重視した見方をすると、[1~11番]の成績がやや良い傾向で、[12~16番]の成績がやや悪い傾向となっており、『内~中枠がやや優勢/外枠がやや劣勢』と言えるでしょう。

 風向き別に見ると、『南南西』寄り、『北北西』寄り、『北東』寄りともに凸凹がかなり目につき、非連続性なグラフとなっていることからも、傾向を掴むのが難しいと言えます。


【結論】

 中山芝1,200mのコース傾向は、以下の通り。

●前半のペースは速くなりやすい傾向。風向き別では、『南南西』寄りではペースが緩まる傾向で、『北北西』『北東』寄りではペースがより速まる傾向。

●前目で運べる馬がやや有利な傾向。風向き別にみると、『南南西』寄りではより前が有利になり、『北北西』寄りでは後方からの馬にもチャンスが生じる傾向。

●『内~中枠がやや優勢/外枠がやや劣勢』の傾向。

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