見出し画像

朝の目覚めにヨーグルト

「ヨーグルト」

声に出してみて、ああなるほど、と気が付いた。「ヨーグルト」の音は柔らかくて穏やかだ。

私は、「ヨーグルト」の響きが好きだ。

我が家は毎朝、ヨーグルトを食べる。ヨーグルトは自家製だから、食感が硬い日もあれば柔らかい日もある。この気まぐれ品質のおかげで、朝食はいつも賑やかだ。
「今日のヨーグルトはどう?ちょっと硬いかな」
「私は好み」
「僕はもうちょっと柔らかい方が好きかも。でも美味しい」
「ヨーグルト」の音と家族の団欒が、朝の食卓に優しく響く。

ヨーグルトを口に運ぶと、酸味がふわりと口の中に広がって、寝ぼけた私をやんわり起こした。
そうそう、これこれ。この感じ。
ジリリリリ!とビックリするようなアラーム音ではなく、鳥のさえずりで目覚めるようなこの感じ。

今日も明日も明後日も、優しい目覚ましで一日が始まる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?