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『ほぼ日』のマイ・ベスト(岩田さん編)

とある事情で、過去にブックマークしておいた『ほぼ日』のお気に入り記事を振り返ることになった。

せっかくなので、各記事のなかでも、とくに心に残っている箇所を抜粋して、記録しておこうと思う。


アイデアというのは何か

「アイデアというのは
 複数の問題を一気に解決するものである」



岩田
苦しそうなことは、やめた方がいいんですよ。
だって、それは向いてないので。 

糸井
苦しそうなこと、および、つまんないこと。



糸井
ちょっと古い話になるけど、
『MOTHER2』というゲームの開発が
破綻しかかっていたときに、
岩田さんが助っ人として現れて、
ぼくらに向かってこう言ったんです。
「これを、いまある形のままで、
 直していくなら、2年かかります。
 でも、イチからつくっていいなら
 1年以内にやります。
 どちらにしますか?」って。

岩田
言いましたね(笑)。

糸井
結果的には、イチからつくってもらうほうを
選んだわけですけど、
あれ、岩田さんの中では
「イチからつくったほうがいい」って
答えは出てたわけですよね? 

岩田
最善の方法を選べと言われたなら
そうしたと思います。
でも、あのときは、
プロジェクトを建て直す立場として
わたしはあとから加わったわけですから、
どちらの選択肢でもやるつもりでいましたよ。
そして、実際、どちらの方法でも
仕上げられたと思います。 

糸井
「イチからつくったほうがいい」
という答えがわかっていたのに、
どちらの方法でもやるつもりでいたんですか。

岩田
だって、いままでつくってきた人たちが
そこにいるわけですからね。
いきなり現れた人間が
「イチからつくり直します!」って宣言しても、
納得がいかない人が出てきます。
現場の雰囲気が壊れてしまったら、
うまくいくものもダメになってしまう。
ですから、可能性のある選択肢を提示して、
選んでもらうほうが正しいと
わたしは思ったんです。 

糸井
あー、もっともですね(笑)。
で、そのときに岩田さんが
なにからはじめたかというと、
まず、道具をつくりはじめたんですよね。
つまり、目の前に大きな問題がごろごろあって、
すごくたいへんだぞ、というときに、
直接は、それに取りかからなかった。
だから、離れたところから見ると、
ぜんぜん手をつけてないように見えたんです。
ところが、それは、問題を片づけていくための
道具をつくっていたんだよね。

岩田
はい。 

糸井
(まわりのスタッフに向かって)
おもしろいんだよ、これは。
問題を1個ずつ片づけていくかというと
そうじゃないんだ。
いったん、道具をつくっておいて、
「みんなが使える道具をつくりましたから、
 これで、あなたはここをつくってください」
というふうに建て直していったんだ。
つまり、道具さえできたら、
あとはやるだけなんですっていう
やり方をしていましたよね。



星空の下の仕事観。

岩田
私、いまよりずっと若いころ、30代前半くらいの
自分がものすごく忙しく感じていたころに、
「自分のコピーがあと3人いればいいのに」
って思ったことがあるんです。
でも、いま振り返ると、なんて傲慢で、
なんて狭い視野の発想だったんだろうって
思うんですよ。
だって、人はひとりひとり違うから
価値があるし、存在する意味があるのに、
どうしてそんなこと考えちゃったのかなって
恥ずかしく思うんですよ。
いまの私は逆に、
ひとりひとりがみんな違う強みを持っている、
とういうことを前提にして、
その、ひとりひとりの、ひととの違いを、
きちんとわかりたいって思うんです。
それがわかってつき合えたら、いまよりもっと
可能性が開けるっていつも思ってますね。


社長に学べ!

「この人が自分のメッセージを
 理解したり共感したりしないのは、
 自分がベストな伝えかたを
 していないからなんだ」
と、いつからか思うようにしたんです。



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