2人のストーリー
「生きてる それだけが 代わりのいないストーリー」
(『2人のストーリー』 / YUKI )
夕方の帰り道、駅前でよく見かける、おじいちゃんと犬のペアがいる。だいたい5時ごろ。彼らのお決まりの散歩コースなのだろう。
彼らは、とてもゆっく〜りと歩いている。犬には首輪がついているものの、リードはたるんでいて、彼らの距離はとても近い。お互い同じペースで、ポツポツと歩く。
彼らの半径1メートルは、時間の進みが1/3くらいのように感じるのだ。
昨日、それを見た奥さんが、「どっちが合わせて歩いてるんだろうね」と言った。そういう目で彼らを見てみると、色んな物語が想像できた。
今日の帰り道も、彼らを見かけた。
決まった時間。いつものお散歩コース。駅前の自販機横の草むらで、犬がモシャモシャしている。じっと待つ、おじいちゃん。
ぼくはベビーカーを押しながら、その脇を通り過ぎた。今日も平和な1日であった。
♫本日のおやすみミュージック
2人のストーリー / YUKI
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