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【婚活とMBTI】性格タイプ別の愛情へのスタンス

 前回の記事で、結婚のような長期的な愛情の基盤となる心理機能は、内的知覚であるという推理をした。

 今回は、これらの機能が心理のどこにあるかで、各性格タイプの愛情に対するスタンスがわかってくるので、まとめてみた。

Si/Niの愛情の姿

 記事をかい摘むと、
 【Si】の愛情は、相手と心地よい時間を過ごす事で、この先もこのまま一緒にいたいと思えることで抱く、安心に基づく愛情。生理的判別と、過ごした時間に比例して積み重ねられる性質があり、客観的にわかりやすい。

 【Ni】の愛情は、自分の心が相手の魂と同化した際の、二人の未来の関係性に希望を感じる事で抱く愛情。深い共感に基づく、精神的な電撃の類。時間を過ごして育まれる物でもなく、主観的でわかりにくい。

 Siの愛情は時間と努力で抱けるが、Niは魂の問題なので難しい。
 そのため、Si型の愛情を持つ方がより、広い人と結婚に至りうる。一方で、Niの愛情はロマンチックな類で、運命の人とのみ抱きうる愛情。

 さて、これらの構造と、第一から第八機能の位置付けを合わせて考察すると、以下のようになる。

IxxJフレーム(第一、第八機能)

 第一機能と第八機能に愛情機能を持つ。第八機能は使わないため、第一機能の愛情が一方的に用いられる。N型ならNi,S型ならSiだ。

 第一機能のため、意識する必要がないレベルで愛情を重視している。極めて愛情深い性質を持ち、心を許したパートナーや家族を心の底から大切にする。恋愛は遊びではなく、長期的な関係性を築くべき物だという考えを当然に抱いている。
 一方で、一旦愛情関係になると愛情に振り回されて、視野が狭くなり相手に依存的になりがち。強すぎて意識によるコントロールの範疇外なのである。そのため、一周回って恋愛下手。

ISxJ型

 生理的に受け付けない相手が一定いるものの、そうでない相手とは、時間をかける事で大抵うまくやれる。長い時間を過ごした相手、特に家族を無条件で大切にする。極めて家庭的で、結婚した時の幸福度が高い。
 悪い相手に引っかからないために相手の精神を見極めるというよりは、親や世間からの格言(長男はやめておけ、公務員がいいぞ等)に従順になる。
 独身で居続けると、愛情の行き場がなくなり病む。

INxJ型

 Niが発達している分だけシミュレーションが精密になっており、精神的好き嫌いが強く、はっきりしている。その分相性の良し悪しの見極めは極めて上手で、相手の魂を正しく取り入れられれば、関係性をまず間違えない。
 Si的愛情は否定するので、なんとなくの妥協の結婚には興味がなく、そうするくらいなら独身を選ぶ。でも結局、精神的な理想に合う相手は世間に少なく、なかなか巡り合えずに独身が多いイメージ。
 望むような結婚できた場合の幸福度は極めて高い。

ExxJフレーム(第二、第七機能)

 第二と第七に愛情を持つ。第七は盲点なので、一方的に第二を使う。
 第二機能は人の意識の俎上に最も登るため、EJフレームは自分の愛情を取り扱うのが得意。自分にとっての愛情の本質を理解し、自分の人生における位置付けや取り扱い方をよく心得ている。

 愛情に振り回されず、コントロールが得意である。自分と相手のためになるように、しっかりと愛情を乗りこなす。他のタイプから恋愛相談も受けるだろう。
 人生のどこで結婚すべきかや、どんな人が自分と合うかをしっかりと意識できている。基本的に一途であり、浮気はしない。

 概ねIJフレームと似た性質だが、愛情に過度に重心をおかず、パートナーに対しても、より自立しているのが違い。別れるのも得意で、遥かにドライで合理的だろう。

ESxJ型

 ESJ型は、Siの愛情で受けが広い上に、人との接点も多いため、ハイスペと結婚できる。特にカウンセリングの必要なし!

ENxJ型

 ENJ型については、Ni的愛情を抱ける相手を見つけるのは困難なこと言えど、彼らには周りに人が集まってくるし、積極的に探しにいくため、数打ちゃ当たるの原理で求めていたパートナーに出会う事ができる。

IxxPフレーム(第三、第六機能)

 第三と第六に愛情を持つ。愛情は幼いころから身近な感覚でないため、当事者意識がなく淡白。そのため、愛情表現や自分の求める愛情に対する知覚が不器用である。

 SiもNiもどちらも扱える両刀使いだが、意識の上ではどちらかというと第三機能(INP→Si,ISP→Ni)を重視する。

 両方使えると言いつつも結局、社会においてはN型の愛情を抱けるパートナーシップは少ないという事実から、結局はISP型もINP型も、Si(安心)による愛情に基づいてパートナーを決めることになると想定される。本人としても、特にNi的愛情(希望)に対する決定的な憧憬も持っていない。

 結果としてIPフレームは、既成事実というか、長い間一緒にいた相手とSi的パートナーシップを築くようなパターンが多くなるのではないかと思う。押しに押されて結婚し、当初は積極的ではなかったが今は満更でもない、という顔をしている。
   そのため、なんだかんだ結婚はしやすい。

 浮気性は持ちうる。第二機能にSe(性欲)orNe(興味)を持ち、これらが愛情より上位であるためだ。これに受け身であるという性質を鑑みると、より魅力的な異性が向こうから現れた場合には目移りする可能性がある。Ni的愛情を結べるような相手だったら尚更だ。

ISxP型

 実際のところ、INxPとISxPの違いによる愛情に対するスタンスには、大きな違いはないと思われる。強いて言うと、S型の方がモテるため恋愛経験が豊富になり、愛情に対する理解度が深い。そのため、比較的自分の心が意識しているNi的愛情に到達しようと努力し、実際に至るように思われる。
(犬状態になったISTP)

INxP型

 INxPは人付き合いが下手なために、恋愛経験が少ないタイプである。そのため、結婚を意識しても自分の愛情に対する知覚が不十分である。そのため、時間的な制約によって世間的な価値観であるSi的愛情に落ち着きやすいと思われる。

ExxPフレーム(第四、第五機能)

 第四機能と第五機能、つまり劣等とシャドウに愛情を持っている。最も厄介な性質。意識上に現れる愛情は第四機能の愛情である。(ENP→Si、ESP→Ni)
 例えばENTPだと、結婚はある程度妥協して落ち着いた相手とすべきなんだろうなという刷り込みを持つ。しかし、これらの機能は劣等であって、本人たちは全くうまく使いこなす事ができていない。

 他方で、真にEPフレームが抱きたい愛情は、第五機能に由来する愛情である。(ENP→Ni、ESP→Si)第五機能は自分では意識しないもののかなり強いため、愛情は無意識の中で強く定義される。EPフレームはそんな自覚できない愛情に対して、強い憧憬を抱いている。
 しかし、その憧憬は意識の俎上には上がってこないので、その実体を本人が把握できていない。第一機能であるNeとSeの影に隠れているために、平時の知覚対象外なのだ。

 さらに悪いことに、Seは性欲、Neは興味を司っているため、これらの第一機能から来る衝動が、特定の人との関係を構築することを強く妨害する。Seは一人と落ち着いた時間を積むよりも性欲を重視して遊びまわる行動をもたらすし、Neは、Ni的愛情を育むための、「相手の魂をじっくりインストールする過程」を、興味が散逸する性質により妨害する。

 それでは、外向型なのでEJのように数打ちゃ当たるの戦法ができるかと思いきや、SeNeの浮気的性質が顕在化するだけで、いくら経験人数が増えようとも、自分と相性が良い相手を探すという観点ではズブの素人で居続ける。

 これらの構造の結果、EPフレームは、愛情に強い拘りと憧れがあるくせに、自分の真に抱く愛情ともっとも離れた位置にいる。しかも薄々と感じている愛情(第四機能)すら間違いなのである。

    異性との接点が多いため、結婚自体はしようと思えばできるのだが、かなり相性が悪い相手と結ばれる確率が高く、結婚に対する満足感が低い。

ESxP型

 ESPの場合、Ni希望や夢に基づいて、王子様と結ばれることが愛情だと思っている。しかし、相手の魂も自分の魂も捕捉能力がないので、精神的相性をシミュレーションすることは全くできていない。
 加えて、精神的相性にSe的な性欲やスペック主義みたいのも混ざり込んできて、理想だけが膨らみ、何がしたいのかわからず、手に負えなくなっていく。今流行りの、港区卒業系結婚相談所女子。

 ただ、Niの真似事を延々とやっていると、どこかでSiの無意識からダメ出しを食らう。もしくは、普通に親や友達から怒られる。そこで心を入れ替えることで、実は身近に持っていたSi的愛情に至りうる。
 Siに目を向ければ、愛する事ができる対象の範囲は本来広い。ちゃんとしたパートナーを見つけられれば、年を経るごとに愛情が強まり、良い家族になる。結婚してあの子落ち着いたねと言われるタイプ。

ENxP型

 真に持つ愛情は第五機能のNiに基づいており、ロマンチックな精神的繋がりを志向している。しかし、婚活の段になると、結婚=安定、落ち着くといったSi的言説を取り入れて、現実的なスペックや成り行きでもって相手を妥協する。

 ピンと来ていなくても、きっと後から好きになれるだろう、と楽観的に考えている。しかし、Siが劣等なため、愛情の前提である「心地よい経験のデータベースの構築」には苦痛を伴う。

   その苦痛に耐えられずに、Ni的愛情を抱きたいという欲求不満が無意識から爆発し、積み上げてきたものを破壊するような衝動となる。(自分がそうだった。)
 ただ、苦痛を伴いつつも、意識的にSiに基づく愛情関係を抱くことそれ自体は可能だ。この場合、劣等で苦手なSi的愛情に自分の身をはめ込んで、客観的には幸せだけど主観的にはもやってる、って感じの結婚生活になりがちな気がする。
   とはいえ、第四機能も劣等と言えど成長はしていくので、徐々に愛情を積み重ねていくことは得意になっていくはずだ。完全に想像だが、長期的には時間が問題を解決しうる。

 一方で、自分のNi的愛情に気づき指向したとしても、やっとスタート地点に立っただけで、問題山積だ。Ni的愛情は、世間にそれを抱ける対象者が少ないからだ。更に、がんばってNiを使おうとしても、どうしても強すぎるNeが妨害してくるから、IJフレームとかと比べるとシミュレーションの精度は極めて悪い。
 結果、「本当に相性良い人と結婚したい!」なんて言い出すと、婚活の段で自分の愛情の取り扱いがわからずに、全タイプ中で最も迷走する。
 愛情を探して自己分析を始めたりするのは、ほぼ自殺行為と言えだろう。


 最後に、無意識の各機能とかシャドウだとかについては下の記事にまとめているので、興味があれば参考にしてほしい。


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