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ENTP的な愛情表出と相性

 以前、相性の良さというのは、お互いに自分の自然な愛情表現が自然に受け容れられ、喜んでもらえることだと推定した。ということで、ENTP的な愛情表現とは何かを考えてみたい。

 今回は特に自分とENTPの境目がよくわからないので、例によって自分に似たタイプとして“ENTP”と表記します。


頭を使う事を前提とした共感

 "ENTP"の考える共感は、気持ちを何となくシンクロさせる事ではなく、感情や状況の理解と共有である。その理由や背景を理解する事で、その場の感情だけではなく、その人本人の魂と共感しようとする。

 逆に、パフェおいしいねーとか、もらい泣きしちゃうみたいな、感情の結果を単純にやり取りするような共感は(テクニックとしてはするものの)興味がない。これが本質的な魂の交流とは思えないためだ。その人の本質的な理解のために、パフェの何が自分を引き付けるかと思うか、なぜ悲しいと思ったのか、そんな会話をしたい。共感をするために互いに頭を使う事を求める。

 これは、特に相手が悩んだり考えている時に顕著だ。カウンセラーのように話を促し、あらゆる角度から質問して、相手の気持ちや考えを深堀りし、原因を探り、抽象化して言語化するだろう。"ENTP"はその意味と理由を共有したうえで、やっと共感するのだ。これは、傍目には謎の質問攻めなのだが、実際には愛情表現である。その相手に本当に興味がなければ、"ENTP"は個人の感情に対してなど質問しない。

  このような、"ENTP"の本質に対する共感欲求の言動に対して、その意図を理解して素直にコミュニケーションできると、相性が良い。一方で、「質問が難しすぎる」とか、「そこまで考えたくない」、と感じる人とは、相性が悪い。

相手の知的視野を広げようとする

 "ENTP"の最大の愛情表現は知的サポートだ。"ENTP"は自身の知的世界を広げていくことに幸福を感じる。そのため、自然な愛情表現として、パートナーに対してもその知見を広げ、啓蒙もしくは共に探索することで、幸福を分かち合おうとする。

 この性質から、会話の中で相手の面白い思考やアイデア、成長のきっかけを見出したら、それを深めることを手助けしようとする。抽象化し、仮定をおいて、見方を変えて、論理的にどんな知見が得られるか論じるだろう。これらの過程は自然と議論の形になる。"ENTP"はこのセッションを通して相手の視野を広げ、成長をサポートしたいと考えている。

 "ENTP"が議論をしたがっているのは、正解を求めているわけでもないし、論破してマウントしたいからでも、言論バトルを楽しみたいからでもない。最も正しい表現は、「相手が好きだから、一緒に知的視野を広げていきたい」というものである。

 故に、パートナーが「知的成長に幸福を感じられるか」、「変化に前向きか」というのは、"ENTP"との相性を論じるにあたり、かなり重要な指標となる。

カフェラテ的な温度感

 "ENTP"はFに最も近いT型ということで、感情と論理の並列処理が得意だ。論理も感情も理解できるため、論理性を崩さないギリギリの線の範囲内なら、パートナーの感情に配慮した接し方をしようとする。(多分)

 元々"ENTP"は「総合的バランスを取る」ということが得意だ。恐らく全タイプ中一位だと思っている。これは、Ne-Ti宇宙による、同時に多数の視点からの分析能力と、P探索型によるこだわりの低さによる。"ENTP"は、感情をその視点の一つに組み込むことで、恋愛においてもカフェラテのように論理と感情を混合し、絶妙にバランスを取る。

 逆に、これは中途半端とも言えるので、感情100%のホットミルクが欲しい!という人には、"ENTP"は口数の多さも相まって共感性の低い理屈人間に見えてしまうし、逆に常に合理的でブラックな解決したい人には、"ENTP"の態度は論理的一貫性の面で劣るように見える。

 このように、どちらかに振り切っているタイプには、このバランス感覚が短所に見えてしまうし、最悪まですれ違うと「サイコパスだ」と言われることになってしまう。

 血が通った理屈みたいなものに価値を置くタイプからすると、"ENTP"の価値判断における温度感や愛情表現は自然で人間らしいなと思えるはずで、優れた個性に見えるため、相性が良いだろう。

相手の家族や友達もまとめて愛する(&愛されたい)

 ※自分はFeにコンプレックスがあった&Siを強めるように育成されてきたので、特に自分の個人的な性質かもしれない。

 "ENTP"は人に対して分け隔てがないため、相手が大切にしている人はそのまま大切にする。性善説であり、好きな人の友達は皆友達である。求められれば積極的に手助けし、良好な関係を目指すだろう。

 合わせて、"ENTP"側からも相手に「自分の愛している人も愛してほしい」という気持ちを持っている。NTとはいえFeユーザーらしく、ドライではなくウェットな人間関係志向だ。個人対個人の関係というより、集団対集団の関係の方が好ましい。例えば家族とか、友達とかは広く仲良くしたい。

 現代は、個人主義、合理主義的な人が結構多いと思うので、この価値観が合わない人も結構いるのかなと思う。

混乱させる

 好きな人ほど放っておけずにからかってしまうのが"ENTP"。女子に嫌われる小学生男子を心の中に飼っている。
 "ENTP"の笑いのセンスは根本的にアウトローだと思う。完全オフのふざけのタイミングでノリよくボケるのは苦手で、気を張って真面目な議論をしているタイミングではボケまくりたくなる。場に対して、ユーモアで矛盾を指摘することが基本コードなのだ。

 パートナーに対しても同様で、オンオフ関係なくあらゆる場面でからかいたい。ただし、「人をからかったら嫌われる」、ということは嫌と言うほど自覚しているので、大人になった"ENTP"はオブラートに包む。自分の場合は、「理解しにくいジョークを言って混乱させる」「大真面目に謎の演技を始める」というようなことをする。

 多分、相手を混乱する普通ではない状況に追い込み、そこでどんな反応が出てくるかを楽しんでいる。される側からは嫌な感じなんだろうけど、相手に興味を持っているからの行動なのだ。ストレステストの一種。

 アウトローなので受け付けられなくても自分が悪いというのはわかってるけど、こういう時に、意図が伝わって笑ってくれたり、臨機応変な対応をしてくれたりすると、めちゃくちゃ居心地が良いなと感じる。

 …でもこれは愛情表現なのか?多分、甘えの一種か。高望みです。

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