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#17 手まり「上下同時の菊、中心が開いたタイプ」の作り方

#手まりの作り方 #上下同時の菊 #菊 #花手まり



母と祖母の手まり


祖母は一緒に住んでいなかったので
私はあまり多くのことを知りません。


しかし、母も祖母も、上下が開いた菊を好みませんでした。
古いテキストには、中心から均等に開いてかがる。
と書いてあるだけででした。


母も祖母も、目分量で中心から一定間隔を開こうとしたのです。
その結果、綺麗な円形に開くことが出来ませんでした。


古い手まりのテキストの見本作品を見ても
やはり開き方がいびつだったり、四角かったりします。
その為、2人とも菊の中心が開くタイプを嫌ったのです。


私は、なるべく多くの模様の作り方を
わかりやすく解説し、残したいと思っています。
作品を作っていくうちに、いくつかの模様は中心を開かないと
作れない事がわかりました。


その結果、型紙を置けば誰でも簡単に
一定間隔を開いて模様が作れると思いました。
母や祖母が嫌った、中心を開く菊が好きになりました。


上下同時の菊


画像1
画像2


この作品は、2つの菊模様を同時にかがるタイプです。
2つの菊模様を同時にかがるので
短い時間で作ることが出来ます。


母は、作り慣れない反対側が綺麗にかがれない
という理由で、上下同時模様を好みませんでした。


私は早く仕上がるので、好きです。
むしろ、2つの菊を1つずつかがるほうが
時間がかかるので、好みません。


どうしても1つずつでないと作れない模様のみ
別々に作ります。


作品を見るポイント


菊模様が1つずつ作られた物なのか
それとも2つ同時に作られた物なのか
これを見極めるポイントは、帯の位置にあります。

画像3


花の糸が、帯の部分で束ねられています。


下の写真を見てください。

画像4


花びらの1つ1つがV字になっています。
帯の部分を見て、花びらの先端を確認すると
花を1つずつかがった物なのか
それとも2つ一緒にかがった物なのかがわかります。


「上下同時の菊」の作り方1


土台のサイズは直径8cmです。
地割(じわり)は8等分です。

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読んでいただきありがとうございます。 アトリエを無事引っ越すことが出来ましたが、什器等まだまだ必要です。 その為の諸費用にあてさせていただきます。