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#4 手まりの地割糸と、かがる糸


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専用糸を使うか?汎用糸を使うか?


手まりの糸として売られている物があります。
手まり糸の名前で3種類ぐらい確認できています。
しかし、私は専用糸をお勧めしません。


理由は、何らかの事情で手に入らなくなることがあるからです。
本来、身の回りの物で作られてきた手まりです。
作り手が、気にいった糸を使用するのが良いと思います。

糸の入手しやすさも、作り続けるには重要な要素になります。


地割(じわり)糸について


手まりの土台が出来たら、地割をします。
地割糸として使われている糸は2種類あります。

地割とは手まりの表面を分割する作業になります。


細い金、銀の糸を使う場合と
模様と同じ糸を使う場合があります。


細い金の糸は、専用糸が売られていました。
現在入手が出来るか不明です。
しかし、代用品はいくつかあります。


手まりの糸は、糸の形状をしていれば
何でも使用可能という事です。
極論すれば、紐でも可能になります。
糸の太さが一定でない物は、使いにくいです。


祖母や母は、リリアンを使って手まりを作っていました。
金銀の糸は、リリアンの金銀を使用していました。


私も一時期、金銀の糸にリリアンを使用したこともあります。
編み物用の細い糸を使用したこともあります。


現在は、手触りが良くないという理由で
金銀の糸の使用をやめました。


あなたが作品を作る時
どの糸を使用するのかは、あなたの自由です。


細い金の糸が手に入りません。


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日本刺繍用の金銀がお勧めですが扱いが面倒です。
編み物用の糸も使えますが、細い糸のお勧めは
ミシンステッチ用の金の糸です。


刺繍糸という枠にとらわれずに、
使えそうなものを、いろいろ試してみてください。

模様つくりの糸


かがり用の糸に何を使用するか?
手まりの専用糸として売られている物は
「てまり糸」の名前で売られています。


最近では、草木染の糸を販売するお店もあります。
刺し子用の糸も使用することが出来ます。


太めの糸としては、専用糸の規格が5番になります。
5番刺繍糸を使用して作る人もいます。
絹穴糸が5番糸に近いです。


反対に細い糸を使用する人もいます。
私は25番刺繍糸を使用しています。
25番刺繍糸はクロスステッチの糸になります。


以前はメーカー品を使用していましたが
最近は中国の25番刺繍糸を使用しています。
メーカー品より太くて、手まりを作るには良い糸です。


その他には織物用の絹紡糸などを使うときもあります。
使用頻度は少ないですが
絹手縫い糸、絹穴糸なども使用します。


化繊糸、木綿糸、絹糸


手まりに使われる糸には
化繊糸、木綿糸、絹糸とあります。


化繊糸は、専用糸に多いです。
リリアンや手まり糸の名前で売られています。


木綿糸は5番、25番の刺繍糸
その他手芸糸があります。
最近はやりの、草木染の糸も木綿の糸です。


その他には絹の糸も何種類かあります。
絹手縫い糸、織物用の糸、絹穴糸などが使いやすいです。
色数を言えば、絹手縫い糸が色数豊富で入手しやすいです。


手まりが盛んだった地域は2種類あります。
城下町、そして織物の産地です。


城下町は、もともと手まりを御殿女中が作り
姫様の遊び道具だったからです。
それが、庶民に広まったとされています。


織物の産地でも、盛んな場所があります。
織物の残り糸で手まりを作ったためと推測します。
織物用の糸には、非常に細い物もあります。


細い糸を複数合わせて作る手まりは
とても繊細な作品が出来ます。

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私が25番刺繍糸を使用する理由は
細い糸を合わせて作るので、繊細な雰囲気の作品が出来るためです。


そして糸の最大の特徴として
色数の豊富さがあります。
糸のお値段が手ごろと言うのも
作り続けるには重要な要素になります。


昔は自分で染めた糸を・・・
などと夢を見た時期もあります。
しかし、マフラーやストールを織ったり
セーターを編むのであれば、使用する色数は限られます。


でも、手まりを作る為には最低でも50色は
色糸を揃えたいです。
(専用の手まり糸の色数が、35-80色です)


25番刺繍糸の色数が全部で447色です。
もしメーカーを変えたらもっと多くの色になります。
圧倒的な数の違いにより、私は25番刺繍糸を使用しています。


刺繍糸が、専用糸ではなく、汎用糸である事。
これも大きな魅力です。


手まり糸として見た時、糸の製造が終わるかもしれません。
しかし、刺繍糸が製造中止になってしまう・・・
世界中で刺繍を楽しむ人たちが居る以上
ありえないと感じます。


あなたが個性的な作品を作る為に
珍しい糸を使用する事は否定しません。
でも、安定的に作品を作る為には
汎用糸をお勧めします。


最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
次回は、あめ玉の手まりの作り方についてお話しします。

読んでいただきありがとうございます。 アトリエを無事引っ越すことが出来ましたが、什器等まだまだ必要です。 その為の諸費用にあてさせていただきます。