#88 手まり「柳川流の菊」の作り方
柳川流とは
福岡県柳川地方に伝わる、手毬の作り方です。
現在はだいぶ変化しているようですが、土台の表面をすべて模様の糸で覆ってしまうのが大きな特徴になります。
土台の表面をすべて覆うには、コツが必要です。
そして、手間もかかりますので、入門者さんには少し大変な作業になります。
色づかいの特徴は2色菊のことが多いです。
見本作品は、赤と緑の色グループで花弁を作っています。
このように花弁を2つの色グループで作る物を、2色菊と呼びます。
そして、空間部分を青や紫などで作るのが、柳川流のお好みになります。
私はクリスマスをテーマに見本作品を作りましたので、白で空間を埋めています。
青や紫を選んだ場合、土台は白で作ります。
以前、柳川流を継承する方からお話を伺いました。
昔は土台の仕上げ糸を、しろも(洋裁用しつけ糸)を使っていたので、生成りの糸がだんだん茶色く変色し、汚くなりました。
その為、土台の糸は奇麗ではないから、模様の糸で手まりの表面を全て覆ってしまうのだとおっしゃっていました。
花の間の空間を埋める方法は、斜めにかがる方法と見本作品のように縦にかがる方法があります。
直径10cmの作品を作る時、空間用の糸に3カセ用意すると安心して作ることが出来ます。
「柳川流の菊」の作り方
手まりのサイズは直径10cmです。
地割は16等分です。
ここから先は
39字
¥ 1,000
読んでいただきありがとうございます。 アトリエを無事引っ越すことが出来ましたが、什器等まだまだ必要です。 その為の諸費用にあてさせていただきます。