きっと_うまくいく

てんの就活哲学-part3:就活垢をアップデートせよ。第二章前編

こんにちは。
スト缶飲んで番組観覧、20卒ツイッタラーの"てん"です。
先日の第一章はいかがでしたか?
今回のnoteでは、

1. The UPDATEの討論に対する説明と補足
 ①ニューエリートの就活について
 ②その他質問者による討論について
2. あの夜、僕が伝えたかったこと
 ①就活における学生側の課題
 ②就活における企業側の課題

の第二章前編を書いていきます。
いよいよこのシリーズも後半戦に入りました。
ぜひとも最後までお付き合いのほどよろしくお願いいたします。

2. あの夜、僕が伝えたかったこと

この章では、あの夜箕輪さんと激論を繰り広げる火種となった、就活市場への課題意識について書いていこうと思います。
就活における学生側の課題
就活における企業側の課題
の二つのパートに分けて順に書いていきます。

① 就活における学生側の課題

このテーマに関しては、「正解を求める姿勢」これに尽きると思います。
僕が日頃からよく言っているのが「誰かが“正解”を持っているのではない、答えは常に自分の中にある。」というものです。
頑張って考えたスローガンなので、皆さんもぜひ使ってみてください。笑

この姿勢が課題であるとは言ったものの、日本の教育システム上、仕方のないことであるとも思います。
僕たちはこれまで、予め決められた“正解”を出すことこそが求められ、それが評価の基準となる世の中で育ってきてしまったのですから。

ですが、ここで現行の日本の教育について批判する気は毛頭ありません。
なぜならば、第一章のニューエリートの説明でも述べたように、これまでの日本ではある意味正しい教育手法だったと言えるからです。
決められた正解を忠実に守ることで、この国は目覚ましい発展を遂げてきました。

しかし、時代は移り変わります。
「自らで問いを立て、解を見つけようと主体的に行動できる」人材の必要性。
求められる人材の要件が変わった今、人材を育てる教育の在り方も変化しなければいけないのではないでしょうか。

ここからは、少し僕のキャリア観にも触れながら話を進めていきたいと思います。

課題意識を持ったきっかけは、自分自身がありもしない“正解”の呪縛にとらわれていることに気づいたことです。
そこで、最初に選択肢として考えたのが、人々の価値観を形成する場である教育の領域へ進むことです。

しかし、
・教師として関われる生徒の数に限りがある(テクノロジーによって今後さらに変化していくとは思いますが)
・たとえ制度として導入しても、実際に教壇に立つ人の価値観が旧態依然としている限り、形骸化してしまうだけである
このような考えから、教育を行う側の価値観変容が先決であると考えているのが現状です。

というのも
・教師に限定せず、世の中の大人の価値観を変えることで、その家庭で育つ子供にも影響を与えられること
・現状の社会を動かしている人々を変えた方が、より早くビジネスという側面において効果が出る
このように考えたからです。

そして、最終的に教育の領域にアプローチをしたいというのが、現時点での大まかな僕の人生の目的ですね。(そもそもこのようなWillを持つに至ったきっかけについても、機会があれば今後執筆しようと思います)
世の中の人々が「自分なりの答え」と「主体性」を持つ大切さを伝えていければと思います。

※てんの余談コーナーです。
“主体性”という単語に関連して思い浮かぶのが、ジャン・ポール・サルトル(フランスの哲学者、小説家、劇作家)が唱えた「アンガージュマン」です。
これは、英訳すると「エンゲージメント」です。

具体的に説明していきましょう。
サルトルが主張するのは、
自分自身
自分以外の外界
この両者に対して主体性、もっと言えば責任を持つべきだという考え方です。

「自分自身」については、皆さんもなんとなくイメージはできるのではないでしょうか。
ですからここでは、「自分以外の外界」について考えていきましょう。

主張をより詳細に説明すると、「外界の出来事は全て、自分自身の働きかけによって生じている。自分自身も外界の一部であり、主体性を持ってより良い方向に働きかけなければいけない。」というものです。
簡単に言ってしまえば、“全部自己責任”ということですね。

厳しい言葉のようにも聞こえますが、先日のnoteで紹介した経験学習における“振り返り”の肝も、いかに他責ではなく自責として捉えられるかにあると思います。

話がそれてしまいましたが、実はTwitterをやっているのも、先に述べたような思想を伝えていくためという側面が強いです。
夏前にアカウントを開設して以来、微力ながらも徐々に影響力を持って発信できるようになってきました。
これから社会に出る皆さんだからこそ(もし既に社会人の方にも読んでいただけているのであれば大変光栄です)、「自分なりの答え」や「主体性」を持つ姿勢を大切にし、それを世の中に伝播していってほしいという想いで日々続けています。

そうは言っても「自分なりの答え」を持つのは難しい

さて、これまでは一方的な主張を繰り返してきましたが、ここで「自分なりの答えを持つ難しさ」という話に触れたいと思います。

紹介したいのが、エーリッヒ・フロム(ドイツ出身の社会心理学、精神分析、哲学研究者)の著書『自由からの逃走』です。

『自由からの逃走』とは、
・人類は制約から逃れ、自由を手に入れるために犠牲を払ってきた
・しかし、自由には「孤独」と「責任」が伴い、多くの人々にとっては耐え難いものである
・その重荷に耐えきれなくなった例が、ナチスドイツのファシズム
・これに付き従った多くが「権威主義的性格(権威に従属し、自らも権威でありたいと願う)」を持つ、自由な働き方をする人々
・必要なのは「自分を貫く勇気と強さ」そして「自我を肯定すること
という主張のことです。

いかがでしょうか。
皆さんにも思い当たる節があるのではないかと思います。
中でも強烈なのは、自由の重みに耐えられなくなった結果が、歴史に名を遺すような悲劇を招いたという事実です。

ナチスドイツの話に絡めて、もう一つご紹介したいと思います。
それが、ハンナ・アーレント(アメリカの政治学者、評論家、政治思想家、哲学者)が著書『エルサレムのアインヒマン』の中で述べた「悪とは、システムを無批判に受け入れることである」という主張です。
皆さんも、現行のシステムの中で 「やり過ごす」ことに執着していませんか?

就職活動に置き換えてみるとかなり身近に感じられるかもしれません。
手書きのエントリーシートや、全員が同じリクルートスーツに身を包んだ合同説明会、“人気”企業ランキングに踊らされたキャリア選択。
これらをただただ受け入れることが、いつか我々が思ってもみない事態を引き起こすことになるかもしれません。
そのときになって後悔しても、もう遅いのです。

「アンガージュマン」の話とも関連して、
・まずは外界、システムに批判的視点を持つ
・自ら主体的に改善のために行動する
この二つが大切なのではないでしょうか。

僕たちが今できることとは?

ここまでを読んで、「自分が取り組むにはハードルが高い」そう思っている方も多いと思います。

ここに対する一つのアプローチが、番組中でも取り上げられていた「様々なコミュニティに属すること」です。(「自分なりの答え」をそもそもどうやって見つけるのか、という話もいつか執筆できればと考えています)
より多くの価値観を持つ人々と接し、それを受け入れると同時に、自分自身が受け入れられる経験を積むことが近道になるのではないでしょうか。
そして、そのような経験を持つ人が少しずつ増えれば、「自分なりの答え」を持つことが世の中のスタンダードとして広く認知されていくのではないかと思います。

ここに対し、僕なりに何かできるものがないかと考えて発足したのがTERAKOYA(@terakoya_20https://twitter.com/terakoya_20?s=17)です。(宣伝みたくなってしまいましたが、僕の想いを届ける上では欠かせないので何卒ご容赦ください)

所謂オンラインサロンというコミュニティは、自己実現欲求を達成しやすい場であるために、属することが目的になったり、外部で評価されることから逃げてしまったりという側面があります。
その一方でTERAKOYAは、就活市場という外部評価を突き詰める場でもあることが、大きなポイントなのではないかと考えています。
また、選抜コミュニティのような“一部の優秀層だけに向けた閉ざされたコミュニティ”と違い、幅広く横の繋がりと価値観の広がりを持ってもらえるのではないかと思います。

皆さんの一人でも多くが、僕たちの仲間として立ち上がってくれることを心から願い、今回のnoteを終わらせていただこうと思います。

まとめ

・就活市場(に限らないが)における課題の一つは「正解を求める姿勢
・「自分なりの答え」と「主体性を持つこと」が大切
・しかし、それは「孤独」と「責任」を伴う
・その重みに耐えられなくなると、時として大きな悲劇を招きうる
・乗り越えるための「勇気と強さ」「自我の肯定」を持つことが求められる
・様々なコミュニティにおいて多様な価値観を受け入れ、受け入れられる経験を積むのがその方法の一つ

~Ending~

いかがでしたでしょうか。
今回は、ビジネス的なtipsは一切なしの、僕の思想の垂れ流しです。
その上で、少しでも「共感した」と思ってくださる方がいるのであれば、本当に嬉しく思います。
次回はいよいよ最終章、「就活における企業側の課題」について書いていきます。
どうぞ最後までお付き合いください。

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