「かつての天文少年は、天地人の新卒エンジニアに。」 エンジニア 井上 真 l\\てんちびとインタビューVol.25
皆さんこんにちは! 天地人の学生インターンの田嶋です。
天地人は、衛星データを使った土地評価コンサルを行っているJAXA認定ベンチャーです。地球観測衛星の広域かつ高分解能なリモートセンシングデータ(気象情報・地形情報等)や農業分野の様々なデータを活用した、WebGISサービス「天地人コンパス」を提供しています。
このコーナーでは、毎月1回、天地人で働く社員を紹介しています。今回は、てんちびとインタビューの第25弾として、天地人のエンジニア、井上真さんにインタビューします。
論文執筆と天地人の両立。「宇宙分野で人の役に立ちたい」
この3月まで、大学院の修士課程に所属していました。既に卒業はしたのですが、学生時代の研究を論文にまとめるために、今は週4日天地人で働いて、週1日論文を執筆する日々です。執筆が完了次第、フルタイムとして天地人に加わる予定です。
専攻は天文学です。様々な波長の望遠鏡で観測することで、銀河がどうやってでき、成長してきたのかを研究していました。
宇宙という観点では確かに同じで、同じような技術が使われることもあります。一方で、天地人の事業は「宇宙から地球を見る」、天文学は「地球から宇宙を見る」という点で大きな違いがあります。
「宇宙分野で人の役に立ちたい」という自分の想いに合っていると感じたためです。修士課程から博士課程に進み、研究を続けるかどうかは迷ったのですが、皆と一緒に新しいものを作って、人々の生活をより良くしていきたいという思いがあって。大学時代の同期の紹介で、学生の頃から天地人でインターンをしていたので、そのまま入社を決めました。
私はデータ解析をメインで行なっていて、主に漏水リスク管理業務システムである、「天地人コンパス 宇宙水道局」プロジェクトに携わっています。その他、SAR衛星をはじめとする衛星画像データの解析も行なっており、ノウハウの蓄積に努めています。今後、衛星データの新しい使い方を生み出したいと考えています。
はい。ただ、衛星データにも向き不向きはあって。衛星データは、”広く見える”メリットがある代わりに、詳しく見る”ことは難しいんですね。
そのため、どの業界でもまだ十分に活用できていないことが多く、それをもっと上手く使えるようにしたいな、と思っています。「新しいことを知って、それをちゃんと使っていきたい」という想いはありますね。
天文少年への道。 〜発掘!家から望遠鏡?〜
そうですね。夢を聞かれた時には宇宙飛行士と答えていた気がします。
当時は何となくだったのですが、小学校高学年ぐらいの頃に、家に眠っていた望遠鏡が出てきまして。親が昔買って使ってなかったとかで。勝手にいじって土星とか木星とかを見ているうちに、気がついたら天文少年になっていました……。
大学時代には、アルバイトでお金を貯めて天体望遠鏡を買いました。
よく山奥に星を撮りに行っています。
天地人の事業関連だと、インターン生だった石田尾さんとタッグを組んで『天地人コンパス MOON』を一緒に開発しました。僕は月食の影の動きの計算を担当しました。この写真はその時の月食の写真です。
本州最南端、和歌山県の串本町でサークル仲間と眺めた星空ですかね。学生時代は天文サークルに入っていて、ある合宿で流星群の観察に行ったのですが、そこで見た流星群は圧巻でした。流れ星が、目の前で同時に三つくらい流れるんです。
はい。大学は好きなことを勉強したいと思っていたので。最終的に、天地人での仕事に繋がったので良かったです。
「なんとかなるさ」と言えるように。
難しいですね。私はいつも「なんとかなるさ」精神でいるので……。
楽観的に、気楽に生きています。
さっき言ったように、割と適当です(笑)。
でも、根は真面目なので、自分が受け持ったことを中途半端に終わらせるのは嫌ですね。答えが出そうなこと、対応できそうなことを実行するのは好きなので、そこは研究者気質なのかなと思います。
ただ一方で、色々細かく考えて予定を立てるのは苦手です。旅をする時は予定を立てずに、道中でふらっと探して、その場その場で行き先を決めたりします。
その通りですね。あ、一つ思い出しました! 指針となった言葉。
大学のとある先生が、「今の社会は変化が激しい。色々準備して計画を立てても、上手くいくとは限らない。だから、その時々で的確な判断ができるように、沢山の経験や知識を身につけなさい。」というような話をしていて。思えば、考えの方のもとになっているかもしれません。知識や経験を自分の中に蓄えていけば、新しい出来事にも対応できるかなと。
夢は見なきゃ、叶わない。「もしかしたら、できるかも?」
宇宙旅行ですかね。いつか、世界一周旅行みたいな感覚でできるようになったらいいなと思います。
いると思います。会えるとは思ってないですけど(笑)。
一応ちゃんとした理論もあるので、いてもおかしくはないと思っている研究者は少なくないと思います。実際に、地球外知的生命体による宇宙文明を発見するための「SETIプロジェクト」という試みも行われています。
確かに!
「どうせできないだろう」って思っていたら、やるわけがないので。
「できないことを見つけていく」ことも重要なので、「できそうなことはなんでもやってみる」ことは大事だな、と思います。仮に上手く行かなかったとしても、その理由がわかれば、一つの進歩になるので。
そうですね。「できるかも」とは思っていますけど、「何でもかんでもうまく行く」とも思ってはいないので、失敗することそのものは怖くないです。天地人の仕事においても、色々と解析した結果やっぱり難しかった、ということはあります。でも、まずは「できるかも」で試してみることで、新しいことができるのかなと思います。
もちろん、やってはいけない失敗はやらないようにしないといけないので、そこの見極めは必要だと思います。これも結局、勉強を続けて、経験や知識を積んでいくことが大事なのかと思います。
私も天地人で沢山経験や知識を積んで、貢献できるように頑張りたいと思います!
以上、井上さんのインタビューでした。
これからも天地人のメンバーにインタビューしていくので、お楽しみに!
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