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博多座「二月花形歌舞伎」

「うつし世は夢、夜の夢こそまこと」

西川流では、第47回「名古屋をどり」で、久世光彦氏作で初めて江戸川乱歩原作「蔵の中〜うつし世は夢」を西川右近が発表致しました。
そして、2023年「名古屋をどりNEO」にて、江戸川乱歩から構想「名古屋からくり事件簿」を西川千雅家元・作で上演致しました。

今回の博多座は、松本幸四郎丈・市川染五郎丈の「江戸宵闇妖鉤爪」明智小五郎と人間豹が上演されています。

江戸川乱歩の怪しく美しい世界観と、初お披露目の市川染五郎丈の"筋交い乃宙乗り“の見せ場。  
じっくりしっかりと魅せる演目でした。
・以前「名古屋をどり」にご出演下さいました、河合雪之丞さんが出演。また、附け打ち・山﨑徹さんもご活躍で、嬉しい限りです。


そして、山川静夫氏原案、父・西川右近・作・作舞の新作舞踊劇、長唄「鵜の殿様」。
この度、初めて歌舞伎として取り上げていただきました。

「鵜の殿様」の「名古屋をどり」での初演は、40年前。

父が、得意とする、動き、笑い、楽しい新作舞踊劇でした。

昨年(2023年)初めて、日本舞踊協会公演で取り上げていただき、花柳輔太朗氏、尾上菊之丞氏が演じ、大好評。
それを観て下さった、松本幸四郎丈が、「これは歌舞伎で、できる」と、すぐに採用を考えてくださり実現し、西川千雅家元がお稽古に伺いました。

舞台を拝見し、確かに私の知っている
「鵜の殿様」なのですが、お二人の手にかかり、舞台になると、それはもう、華やかで賑やか、かつまた、繊細な動きの歌舞伎の舞台になっていて、
他のお客様と共に、あははと笑い、拍手をしておりました。
中日、楽に向けて、どんどんと面白くなるのであろうと想像でき、
ぜひもう一度観に伺いたいし、他の土地でもご披露していただきたいと強く思います。

父、西川右近は、とても喜んでいることと思います。

まことにありがとうございます。
2月18日まで、博多座。

西川陽子

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