津本陽「深淵の色は」と雑談


読書は続いている。
最近は、津本陽「深淵の色は」を読んだ。
近所のまんだらけで見つけたのだ。
「孤塁の名人」は以前に読んでいた。
これも非常に良い本だった。

宇宙全史では、植芝盛平先生の話が出てくる。
しかしながら、私にとっての合気道のイメージは、佐川先生が先なのだ。
探求とは を、見せつけられる気がする。

そして、今回の「深淵の色は」では、佐川先生の探究が非常に多岐に渡って深く行われていたのが、書かれている。

本の中でもあったが、探究の先は武術武道という範囲ではなかったようだ。

(佐川先生の言葉)
絶対にこれで良いとか、このまま行けば良いと思ってはいけない。そう思った途端に進歩が止まる。人間に完全ということはあり得ない。どんな段階に達しても必ずその上の段階があるのだ。
常に新しいことを工夫していくのだ。頭を使え。

(佐川先生遺稿より)
合気とは気を合わすと訓ず。気は宇宙天地の気なり。
合気の妙用は、天地森羅万象一切に合一同化し融和するにあり。
然れば我に対する敵は更になきものなり。
此の境地に幽没するよう心を治め、気を練り、体を鍛えるが合気の練成なり。
合気心に至れば、我なく人なく生もなく死もまた無し。
あたかも無人の広野を行くが如く空々無々万物の変動たちどころに心写し
身体は円融無碍変転自在にして尽きることなし。
合気は争う事を不致 
暴なる者には自然に出て空の合気天地自然の妙法にてその攻勢を無依ならしめ・・・

旧佐川邸の公園化を考える会

理想の合気公園をめざしてhttps://sagawa-aiki-park.com/setumei/

私は仙人について調べていた時期がある。
まるで、その中で出会う文章だ。
合気は決してオカルトのものでは無く、技術と鍛錬の末にあるもの と、繰り返されていた。

「合気は伸筋運動によるもの」という説明がある。
しかし、「相手の力を抜いてしまう」というのがコレでできるのだろうか。いささか、疑問なのだ。

伸筋運動では、「相手の力を逸らす」という方がニュアンス的に合うように見えるが、どうなのだろう。
伸筋運動の説明動画を見ることはYouTubeできるが、敵は力むことはできるのではないだろうか。見ただけでわからないが。

いずれにしても、
絶対にこれで良いとか、このまま行けば良いと思ってはいけない。

伸筋運動を理解している敵が現れた時、どのようにするのか?
ここも研究されていたと、推測している。
伸筋運動も一つの要素として、その先もあるのだろう。

お会いしたことはないが、そう思わせる「凄み」を文章から想起させる。
そんな方だと、私は思っている。

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御祭船の続きが公開されている。
宇宙全史の動画の更新は、まだ先のようだ。

あるから、何なのか
ないから、何なのか

あるから、稀で  ありがたいのだ
無いのが 普通で 自分でやるのだ

そのために朝の時間を作ったのだ。

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