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【育児と仕事の両立コラム】介護と育児共通の引き留め作戦

プロティアン・キャリア協会 育児ラボメンバーが、育児と仕事に関わるコラムを交代でお届けてしています。今回の担当は思春期の子供を持つ島谷美奈子です。

時間差で知る介護と育児の深い関係
近年の私の一番の気がかりは、一人暮らしをする高齢の母のことです。
ケガをしたり、外出中に熱中症で倒れたりと、毎年入院騒ぎが起きているからです。
近くに住む弟からのメッセージを確認すると、驚かされる内容ばかり。
そしてその連絡は、大切な仕事をしている時に限って入ってくるのです。「よりによってこんな時に…」と心の中でつぶやいてしまいます。

けれども、同じようなことを過去にも経験したことがあります。
子供が保育園児だった時は病気ばかり。在宅勤務がない時代、保育園からの「お迎えに来てください」という連絡にいつも怯えてていたものです。自分自身はめったに発熱しないため、発熱への動揺と、早退しなくてはならない葛藤とで、心の中は嵐のような状態でした。
病児保育等のサポートも活用しましたが、当日の朝に発熱してどこにも預けさせないようにする等、子供の抵抗も増す一方。それを、どうにかして親を休ませる作戦、「親の引き留め作戦」と密かに呼んでいたものです。

そして今は、子どもに引き留められていた時代から、いつのまにか親から引き留められるようになりました。
大騒ぎになる度に母は「姉弟が仲が良くて嬉しい」と満足そうに言います。それは子供が、病気で親を引き留めて、満足そうにしていた姿と重なります。

そういう私自身も小さかった頃、習字の先生だった母が祖母に預けようとすると激しく抵抗していたと聞きます。こうやって、引き留め作戦が循環していることを感じると、なんだか可笑しくなったりもします。

大変な毎日でも、ちょっぴり笑える瞬間があると気が楽になりますね。

今回のコラムはいかがでしたか?次回もどうぞお楽しみに!


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