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朝日夕刊「英語講師でも聞き取れなかった」に欠けている視点とは

「英語講師でも聞き取れなかった」

これ、8月29日の朝日新聞夕刊一面トップです。

三重県の塾講師の方が、
「魔女の宅急便」を英語吹き替えで見たら、
知っているはずの単語も文法も
ほとんど聴いてわからなかった」とのこと。

これはショックだったでしょうね。

大学時代から塾講師のバイトを
していて、英語力に自信もあった
そうですから。

そこでこの方、字幕などを参考に
せりふをすべて書き出したそうです

そこでわかったのは、91%の単語は
中学で習う単語だということ。

この方、こう振り返っています。

「英語は主語と述語が大事。
theやitは頻出単語だが
重要な意味を持たないので、
弱く発音される。
だから聞き取りにくい。

ただ、
『一字一句聞き取れないとだめだ』と
必死に聞こうとして
気づけは話がすすんでしまい
迷子になってしまった…

強く発音される単語を
中心に拾っていく。

わからない部分があっても構わないと
思いながら聞いてみました。」

そして、話せるように
なりにくいと言われる
日本の英語教育にも意義はある、と
結んでいます。

よかった!

この先生、元気を取り戻しましたね。

先生が元気でこそ
子どもたちも思い切り学べるものです。

でもね…

私はこの先生は大切なことを
見落としていると思うんです。

日本の英語教育では
まず聞かないことなので、
まだご存知ないのかもしれません。

それは、話し言葉は歌であるということ。

日本の方が「え?」と思われるのも
無理もありません。

日本は書「道」があるように、
書くことを心を磨く道とするほど
文字を大切にします。

ひらがな、かたかな、漢字と3種類の文字を
見た目のバランスよく書き分けるという
芸術レベルのことを
あたりまえのようにしています。


しかも漢字は
表意、象形…と成り立ちも
さまざま。

これってスゴイこと!

一方、西洋言語は
音を表すアルファベットのみ。

昔々から、貧相な文字と比べて
豊かな音声こそが言語だと
とらえる習慣があります。

音声が豊かなのは、歌だからです。

歌にはメロディーや拍子、強弱などの
要素があります。

言葉もそうです。

これらをうまく組み合わせて
歌いやすく、聞きやすくするための
ツールが文法です。

文法の役割は音声を美しくすることです。

文法はファッションの
コーディネートルールのようなもの。

センスのない人も
ルールを利用すれば
それなりにおしゃれになれます。

「文法ばかり気にすると話せない。」とか
「とにかく伝える気持ちが大事。
文法は間違っても気にしない。」
などという人もいます。

本質を見失ったアドバイスは
ひとを迷子にします。

支え合うものが、
足を引っ張り合うように見えます。

文法は音声を磨きます。
けっして足をひっぱりません。

さて、「歌としての言葉を整える文法」を
体感する簡単な方法があります。

歩きながら英語を話してみることです。

英詩だとなおよいでしょう。

さまざまな歩き方、話し方を
試してみて、気持ちよい組み合わせを
探してみてください。

あるパターンが見つかるはずです。

とはいえ、文字でお伝えするには
限界がありますので…

次回の無料勉強会はコレでいきます。

「9月28日(水)14時ー15時半
足で確かめる英語の心地よいリズム」

9月10日からお申し込みを受け付けます。

ではでは
Have a fab week ahead!

季節の変わり目、くれぐれもご自愛ください。

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