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ドキュメント72時間 鹿児島空港 旅立ちの春に

毎日、鹿児島空港から全国17箇所に飛行機が飛ぶ。

ターミナルでは、毎日ドラマが起きてる。特に春はね。

鹿児島にお母さんの肉じゃが食べに帰ってきた青年。

仕事帰りの27歳、初めての長期出張は、ちょっと楽し。

神奈川に就職の息子をお見送り。ご主人を亡くし、子どものために頑張った人生のひと区切り。頑張って息子、頑張れ自分。

7つの離島にも毎日30便が飛ぶ。空のネットワークすごいね。日本は広い。

東京二日、鹿児島四日に勤務するドクター。待ってる人がたくさんいるんだろうな。

お葬式に帰ってきた人と迎えた人。死んだ人は、人と人をつなぐよね。生きてる人は、互いの人生の無事を確かめ合う。

100歳のお母さんが大往生。故郷を離れて50年の娘さん。なかなか行ったり来たりできなかったけど、いつも側にいてくれた。ありがとう、これからもね。

指宿の少女ソフトボールチーム。指宿は、毎年近鉄がキャンプ張ってたよね。目指せ全国優勝。

鹿児島から茨城の総合病院に飛ぶ看護師の卵。成長して帰ってくるかな

チリからの留学生。ナーバス&エキサイティング。ベリーベリーハッピー。

東京に就職する友人をお見送り。あれ、なかなか来ないぞ。会えたのは一分だったけど、一生の思い出だね。

ワーキングホリディでカナダに行ってパートナーを見つけた彼女。確信のある笑顔だった。


今日はこの詩を読んで寝よ。


     さようなら

ぼくもういかなきゃなんない

すぐいかなきゃなんない

どこへいくのかわからないけど

さくらなみきのしたをとおって

おおどおりをしんごうでわたって

いつもながめてるやまをめじるしに

ひとりでいかなきゃなんない

どうしてなのかしらないけど

おかあさんごめんなさい

おとうさんにやさしくしてあげて

ぼくすききらいいわずになんでもたべる

ほんもいまよりたくさんよむとおもう

よるになったらほしをみる

ひるはいろんなひととはなしをする

そしてきっといちばんすきなものをみつける

みつけたらたいせつにしてしぬまでいきる

だからとおくにいてもさびしくないよ

ぼくもういかなきゃなんない

谷川俊太郎さんの詩が沁みるね、今日のドキュメントは。

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