腎機能とその障害①

こんにちは。鷹奏(タカソウ)です。
GWですね。医療従事者にそんな連休はございません。
頑張っていきましょう。

腎不全の定義
腎不全は、腎それ自身または腎以外の原因によって、体液や循環動態の恒常性を維持するための排泄・代謝・分泌などの腎固有の機能が障害される状態。
この一連の臨床症状の経過速度によって“急性“ “慢性“と分けられる。

排泄機能
原尿は糸球体において濾過機能により作られます。
濾過する孔のサイズと陰性に荷電した糖タンパクのバリアに合った物質のみ通過できる。
通過できる物質は、小分子量物質(水・電解質・尿素・Cr・尿酸・アミノ酸)
またβ2MG(分子量11,800)の様な分子量1万から2万までの溶質は自由に通過できる。
バリアが障害されるとアルブミン(分子量66,000)も通過してしまう。
原尿は尿細管で再吸収される。
水・電解質・糖・アミノ酸を再吸収
アルブミン結合性有機物質、薬剤などの分泌除去
恒常性の維持のため余剰の電解質、有機物質の再吸収
が行われる。
排泄機能異常は
尿側からの観点では、多尿・乏尿・無尿など
生体側からの観点では、脱水・浮腫・尿毒症・電解異常(高K血症、高P血症)
           代謝性アシドーシスなど

Crについて
Cr(クレアチニン)は筋肉に存在する。
分子量も113と小さいから腎から排泄される。
糸球体機能の検査でCcr(クレアチニンクリアランス)があるが、イヌリンクリアランスと相関する。
Crは筋肉量に影響するため、腎機能が同じでも筋肉量に血清クレアチニン値は違うことが注意。そのためeGFRの評価にも注意。
推算糸球体濾過量(eGFR)
eGFR(ml/min/1.73mˆ2)=(104×Crˆ-1.019×0.996ˆ年齢)ー8

血中尿素濃度(BUN:blood urea nitrogen)
尿素(mg/dL)=BUN(mg/dL)*2.15の関係がある。
尿素は蛋白代謝の最終産物で、腎臓から排泄される。
尿素の分子量は60なので糸球体を通過する。
腎障害になると上昇する。
また尿素の1/4は腸管内で二酸化炭素とアンモニアに変換され血液中に戻される。
アンモニアは元々尿素回路によって無害な尿素になるが、アルギニン・チトルリン・オルニチン・カルニチン欠乏によって、高アンモニア血症を引き起こす。
腎障害進行の要因となる。

BUN/クレアチニン比
通常は10
蛋白質摂取量の増加・組織異化の亢進・消化管出血・脱水・尿路閉塞→増加
低蛋白食・肝障害・抗利利尿ホルモン不適合分泌症候群→低下

慢性腎臓病悪化伸展因子
インドキシル硫酸・pクレシル硫酸

ここまでにします。
GW終っちゃったよ。
ゆっくりやります。

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