見出し画像

ベルメモアの活動のきっかけにもなりました
今でも年に一度、胸が痛くなることがあります

大学生、高校生が卒業のタイミングで「仕事か演劇か」を迫られる事です

自分の帰属ジャンルとして演劇をあげているけれど
それは、他のジャンルでも、音楽、絵画、ダンスなどでも言えることで
もしかしたらスポーツでも同じなのかもしれなくて

なぜ、どちらかを選ばないといけないのか

自分で踏ん切りをつけているのならいいのです
「演劇は大学まで!」と割り切り、全力で謳歌しやり切って社会に出る
一つの理想形でしょう

私が苦しくなるのは、続けたいのに辞めざるを得ない場合です

私もこの選択を迫られました
私の場合は、完全に大学を辞めるつもりの人間でした

お芝居は大学まで、大学を卒業後はたまに観劇をするぐらいでいいという気持ちでいました

他の学生と同じように、黒いスーツに身をつつみ、
説明会やワークショップに参加
至極一般的な就職活動

もちろん就活の軸がありました
学生時代最も頑張った。嬉しかった経験を基に自分がやりたい仕事
・人と感動を共有できる仕事
・人の人生が変わるきっかけに携われる仕事
・仕事を超えて、永い間お客様と関われる仕事

この三つを基に就職活動を進め、紆余曲折あり無事に
今の会社に内定を頂く事が出来ました
(ここの詳細はいつか、別で書きます)

順調に4月の入社に向け準備をしている時
どうしても、最期にもう一度お芝居をしたくなり
当時、一緒にお芝居に熱を入れていた友人を誘って卒業公演を企画しました
初めての自主企画でした
これが終わったら
お芝居一本で進んでいく子もいれば
お芝居から離れる人もいる
自分も離れる側の人間です


このまま終わらなければいいのにと思ったのは確かです
ですが、公演は無事に終焉しました

おそらく、それが私の中での一番の成功体験でしょう
終焉後のアンケートにも沢山の有難いお言葉を頂いたのを覚えています
でも、この時は「やっぱり続けたい」という気持ちはありませんでした
卒業公演の成功に満足し、多少揺らぎはしましたが
決定打ではありませんでした

引き金は突然引かれました
ある日ふと、気付いてしまったのです
私の就活の軸、それを求めて入った会社
これからしていく仕事は
演劇の「代替品」としてしか見れていなかったことに

入社まじかの3月頭ぐらいの事だったと思います
演劇の「代替品」、なら就職をするを意味って何だろう?
演劇でしたい事を、仕事にする
その仕事に本当に意味はあるのか
業界的にも、そんな半端な覚悟で出来る仕事ではない

私は親に言いました
「内定を辞退する。そして演劇で生きていく」と
両親は泣きました。辛辣な言葉も言われました。
ぐうの音も出ないほどの正論を突きつけられました。
初めて、両親を心から悲しませて瞬間だと思っています。

私は
人の人生が変わるきっかけを作りたかったのです
自分と関わる人に、少しでも幸せな人生を送ってもらえるように

ただ、この道を進むと一番身近にいるはずの
家族の人生を悪い方向に変えてしまうかもしれない

どちらの道に進むか。最後まで悩み続けました
答えがあるわけではありません
悩むことに意味があったのかはわかりません

最終的に下した決断は
どちらの道も選ぶことにしました

仕事の傍ら、趣味でお芝居をやる訳でも
演劇を活動を支える、安定した収入源のための仕事をするわけでもなく

どちらも、本気で
どちらも、10:10で

正直に、それが入社当時は難しく、
お仕事で沢山のご迷惑をお掛けしてしまった事もありました
自分の実力なさを痛感し、自暴自棄になる事もありました
どうしても仕事と芝居が8:2ぐらいになってしまう時期もあり
座組の皆に大変な思いをさせた事もあります

それから6年がたった今、ようやく
仕事も安定してこなせるようになり 6:6ぐらいで出来始めました
まだ10:10に辿りついていませんが

この道をうまく進めているのか
そもそも道は続いて居るかもわかりません
もしかしたら、既に道を築いている人もいるかもしれませんね
(今まで、仕事8だったので周囲があまり見えておりません)

当面の目標は
会社のマネージャークラス&
ベルメモの脚本演出&
劇場、スタジオ経営者です

安心して、誰かを悲しませることなく
誰もが自分の好きな事を貫けるような社会の礎になれる
モデルケースにいつの日かなれる日々精進すると共に

もし、今悩んでいる人がいれば
どんな小さな相談でもさせて頂きます
その方がどの道を選んだとしても
少しでも幸せな人生を送るきっかけになれるように


この記事が参加している募集

就活体験記

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?