ワープロでゲームしてた子供の頃の話

幼稚園の年中か年長か、あるいは小学一年生の頃の思い出が、ふと脳裏に蘇ったので書く。自分は一つ年上の友達と遊んでた。幼稚園の頃の一歳上って結構体格も精神も違うと思うんだけど、ありがたいことによく遊んで貰ってた。普段は彼の家で遊ぶ時はプレステとかスーファミだったんだけど、その日はなぜかワープロだった。当時はそれがワープロであることも知らないし、それが何をするための道具かもよく分かってなかった。

なんとなくダンジョンがあって、キーボードを叩くことで敵を倒したり探索が出来ることを理解した(記憶があるのでおそらく当時もなんとなくの理解はしてたと思う)けど、プレイしてるのはずっと彼だった。プレステもスーファミも彼がプレイしてるのを横でなんとなく見てた記憶がある。きっと、これくらいの時代の兄弟とか友達の間柄ってこういう関係それなりにあったんじゃないかとも思う。今でもあるのかも。

横で画面を見ながらなんとなくゲームの内容を理解したり、邪魔しない程度に内容について尋ねたりするのは当時から自然にやってた記憶がある。自然にというよりは、そうしないと友達でいられないとか楽しめないから必死に適応しようとしてたんだろうけど、子供なんてずっとそんな風に生きてる気もする。いや、大人になってもここは変わらないのかな。慣れるだけで。

彼はゲームをある程度進めると立ち上がって一枚の紙を持ってきた。その紙にワープロで印刷をしてた。今思うとなかなか高度な遊びなんだけど、そんなことすら分かんないので当時は、ふーんくらいに眺めてた記憶がある。その後、紙あっちの部屋にあるから一枚持ってきて? って頼まれた。自分はよく分からなかったけど、多少押し問答をした後に紙を取りに行った。ぐちゃぐちゃになった印刷用紙の束から紙を一枚抜き取って彼に渡した。

数分後に彼の兄だったか姉だったか忘れたが、紙の束がぐちゃぐちゃになってるけど、これは誰の仕業だ? みたいなことを聞かれる。成り行きで、いつも通りというか、そりゃそうなるわな。って感じで俺のせいになった。俺がそのときにどんなリアクションをしたかとか、その後どうしたかなんてことは覚えてないんだけど、そうやって俺は彼によく使われてたなぁって思い出した。もちろん余りある体験をさせて貰ってるから、文句を言うつもりも全くないんだけど、ふと思い出した。

ワープロで遊ぶ幼稚園児すげぇなとか、上に兄弟いるとこういう立ち回り上手くなるよな。とか。このくらいの年齢で既に自分はちょっと達観してたり、同級生とは馴染めてなかったんだよなぁみたいなことを思い出した。


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