M-1グランプリ 2022

さて、待ちに待った日が今年もやってまいりました。
俺にとっての2022年最後の日といっても過言ではない、M-1グランプリ決勝。毎度の如く、予選から追いながらついにここまでやってきました。

エントリー総数7,261組。過去最多の組数から決勝に進めるのはたったの9組。その確率、なんと0.001%ほど。
決勝進出しただけでも価値があるといえる、そんな大会にまで成長したと思います。個人的にリアルタイムで初めて見た2007年からでもすでに15年経ってるのかと思うと、とてつもない大会だなと思うばかりです。

もうね、大会の数日前に公開されたPVからワクワクが止まらなかったので、今日でそれが終わってしまうという悲しさもありました。
*絶対みんな見て。

ということで、ここからはネタバレありなのでまだ見ていない方はYoutubeの公式に上がっているネタ動画を見た後にご覧ください。
ちなみに今年も毎年恒例となっておりますが、自宅で友人らと観戦いたしました。Lymというバンドのベース担当ナガヤマ君(2年連続2回目)、CROSSONICというバンドのドラム担当松澤君(初)で各自採点をしたので暇を持て余してる方がいたらぜひご覧ください。
*2021年分もシート別で記載ございますので、物好きな方いたら是非。





★敗者復活戦

仕事の都合でリアルタイムで観れなかったため、サイトに上がっていたネタ動画をチェック。もちろんレベル高かったし、コウテイが出れなかったのも本当に残念だったけどすべてをこんな感じで書いてると長ったらしいので特に印象に残った組を挙げていきます。


・シンクロニシティ
ぶっちゃけ、よく準々決勝通ったなと思っちゃってましたが普通にネタ面白かった。見たことあるなこのネタ、と思ってたら昔見た時よりも色んなマイナーチェンジを加えててかなりウケも良かったように見えた。フリーの星だな。

・オズワルド
明晰夢か~、しかもちょっといつもよりせかせかした漫才な気がした。でもやっぱりそれでも他よりワンランクレベル上なんじゃないかなと思えるのは地肩が強いからなんだろう。オズワルド行くかもな~とほんのり思い始める。

・令和ロマン
間違いなく敗者復活イチウケでしょ。もう全部ハマってて全部おもろかった。これだったら全然ストレートで決勝上げてもいいでしょと思わざるを得ない。冬は、ドえもん!

・ななまがり
安定のつかみから「こんなの初めて」の応酬。森下のキモさも出てて素晴らしかった。てか、来年ラストイヤーなの!?

・ダンビラムーチョ
そんなに面白くないだろうと思っててごめんなさい。優勝です。

・ケビンス
あと14回M-1出れるのやばすぎだろ。ネタのクオリティ、コンボイさんのキャラ、仁木さんの間のいいツッコミ…近々決勝で観たいし、観れる気がするな。

・ヤーレンズ
麺ジャミン・バトンのネタは何度か見たことあったけど、それでもめちゃくちゃ面白かった。来年こそは人生変えてくれ。

・マユリカ
最推し。去年の敗者復活でやったドライブデートネタを超えてくるかどうか注目だったけれど、さすがに爆発力は低めか。とはいえ安定したウケ、阪本のキモキャラは抜群に良い。ほんと好きなコンビだなと再確認。

視聴者投票は3組まで。令和ロマン、ななまがりは確定であと1組に関してはマユリカかヤーレンズで迷いに迷った挙句マユリカ。しかしまあ、全体的に面白い漫才ばかりで、純粋に楽しめた敗者復活戦であった。


★決勝1st Round

18:34、錦鯉の登場からスタート。煽りVは例の如く最高で、今年の締めは真空ジェシカ川北と思わせておいてさや香新山。もともと優勝予想もさや香にしていたこともあって筆者ぶちあがり気味。

ほんでもって審査員の登場、オーソドックスな正面からの入場だった。5年ぶりの大吉先生、そしてニューカマー山田邦子。「パイ〇リ」という単語を作り出したビッグマムの審査に期待も高まります。

早速笑御籤の抽選がスタート、引くのは那須川天心。さすがにW杯日本代表は間に合わんか。てか決勝もあるし。長友のブラボーかと思ったけど、さすがになかった。

ここからは出番順に感想を綴っていく。

・カベポスター
マジかよ…が正直なところ。めっちゃ好きだからこそ、1番手に来てほしくはなかったコンビ。という不安をよそに、いつも通りのつかみから大声大会ネタ。え、めっちゃウケてる。これはもしかするんじゃ…!?と思った矢先の邦ちゃん84点。大吉先生は94点。高低差ありすぎて耳キーン。
本当にこれがM-1の怖いところ、出番順の妙。悔しいだろうな…ただ来年以降に期待大。永見かわいいよ永見。

・真空ジェシカ
2年連続決勝進出、今やメディアに引っ張りだこの今大会優勝候補の1組。
吉住のネタで来たら間違いなく優勝(絶対やらない)と思っていたら初見のネタだったのでワクワクしながら見ていると、もはやすべてボケと言わんばかりの重量級漫才。ワードセンスも見事だし、最後のオチは今大会一番笑いました。そして得点は各審査員高得点も、松ちゃん88点。これは完全に好みの問題になってきてるな~、てか邦ちゃん点数の振れ幅えぐ!!と思いつつも実際この後は特に気にならず。マジでカベポスターのみ被害者。泣かないで永見。

・オズワルド(敗者復活組)
笑御籤が今年は3番手で敗者復活を引き当てる。なんか爆ウケした後の敗者復活って2019年のかまいたち→和牛を思い起こすなあと思いながら結果を見ると、見事オズワルド。先述した通り、個人的にはオズワルドがいくと思ってました。もちろん面白さで言ったら令和ロマンやななまがりのが個人的に断然面白かったけど、敗者復活はもはや2位もしくは3位くらいのウケの組が一番有利なのではと。昔バクマン。でも週刊少年ジャンプの人気投票はそういうもんだという話をしてました。なので納得。ただ、令和ロマン行ってたらどうなってたんだろう…と妄想は膨らんでしまう。
決勝ではもちろん準決勝の明晰夢ネタを披露、いろんな人が言ってたけどやっぱりちょっとネタのテンポが速い。これが緊張なのかわざとなのか、ただ、エンジンがかかるのが遅いイメージでウケも後のほうに集中。しかもそこまで強くもなく…来年はストレートで来るのかはたまた、なんにせよ今後も楽しみ(笑い飯の記録塗り替えたらやばすぎ)。

・ロングコートダディ
まさかのWボケ。笑い飯以来、こんなレベルの高いWボケを見た気がする。もちろん去年の肉うどんも面白かったけど、今回は本気でM-1用にネタを改良してきたイメージ。さすがに大ウケ、点数も660点に乗せるという優勝ルートにピットイン。コント漫才はやっぱり安定して強いなあ、と思いつつこの後に残されてるしゃべくり漫才への期待と不安が入り混じる。

・さや香
個人的2022年優勝予想でした。2017年の歌のおにいさんネタしか知らない人が見たらえっ?と思うかもしれないけど、石井と新山のボケツッコミが入れ替わってます。理不尽なことを淡々と説明する石井にとんでもない熱量でツッコミを入れていく新山。これがド正論で、さらに後々覆ってくるところが面白かった。システム、演技、キャラすべてが高水準。期待通り圧倒的高得点で暫定1位に。このまま行ってくれ…!と淡い期待を抱く27歳独身男性でした。

・男性ブランコ
去年の敗者復活で目覚ましい活躍を遂げた上に、コントでも高い評価を得ている玄人好みな芸人、というイメージだったけれど、全然万人受けするんだと認識を改めた。音符運び、という意味わからん題材からあそこまで面白くなるのは二人の演技力が為せる業。特に浦井さんの死に方が気持ちいいくらいにハマってた。あとは声もめちゃくちゃいいんだよな、聴きやすい。暫定3位にランクインして、俺の優勝予想3連単が当たる可能性が現実味を帯びてきた、と思ったらもう真空ジェシカ落ちてた。なんでやねん。

・ダイヤモンド
ネタ自体はめちゃくちゃボケ数も多いし面白いなっていう印象だったけれど、声のトーンやテンポ含め少し緊張が表に出すぎていたような気もした。あと、かまいたち山内も言っていたけど1つ目・2つ目くらいまでのボケがハマらないとそのままずるずるハマらずに終わってしまうというのがまさにダイヤモンドだった。それくらい、他の演者がウケるタイミングが早いポイントだったのもあるかもしれない。野澤さんの点数発表の時の顔、一生忘れないだろうなあ笑

・ヨネダ2000
志らくに言わせるところの、女版ランジャタイ。まあそういうわけでもないけど大きくカテゴリーで分けると同じ部類に入るのかな。ぺったんこのBPMが160をキープしているのはさすがに凄すぎる。
大吉先生も指摘していたほんの少しの蛇足感を改善してパワーアップしたヨネダ2000が後13回?くらいM-1出れるの本当に怖すぎる。

・キュウ
初めて見たネタだったけど、これもエンジンがかかりにくいまま進んでいってしまった印象。清水さんの顔芸をもっと見たかった気持ちが強い。ここで原点回帰の如く「めっちゃええやん」ネタとかやったらどうだったんだろう…。ぴろさんがめちゃくちゃトガってる感じがしてよかった。作品としては完成されてるが故に、M-1の難しさがよくわかる漫才だった。

・ウエストランド
準決勝からめちゃくちゃウケてるのは聞いていたけど、ここまで悪口ネタがパワーアップしてるとは。放送禁止のギリギリを攻めてくるというか、不快にならないラインすれすれを狙ってきていて純粋に凄いなと思った。まあ、もちろんキレてる人たちも多いだろうけど。
そういったリスクを加味したうえでこのネタをして、しっかりウケているのがやっぱり「してやったり」になるんだろうなあ。男性ブランコを押しのけて3位になり、最終決戦へ。河本さん今年はちょっと緊張ほぐれてる気がしてよかった。


★最終決戦
残ったのはウエストランド、ロングコートダディ、さや香。ウエストランドが1st Roundの勢いそのままにシステム全く一緒のネタで力技。ロングコートダディは彼ららしさが詰まったコント漫才で、さや香も男女の友情の解釈について新山がキレまくる1本目と同じ構図のネタ。
優勝を1組決めるとするならば、となるとかなり迷った。正直ウエストランドかさや香の2択だった。ウエストランドは勢いが凄まじかったのもあり、漫才が終わってからも尾を引くインパクトだった。ロングコートダディは面白かったけど、どこかにウエストランドの残像を残しながら見てしまった。さや香は純粋に見れば圧倒的に優勝だと思ったが、流れをつかんでいたのはウエストランドだった。個人的にはネタのクオリティや演技力も含めてさや香を選んだ。
結果ウエストランド6票、さや香1票で、優勝はウエストランド。
史上初タイタンからの優勝。自分が思った優勝者ではなかったが納得はできていた。ウエストランドは正直今年を逃したらもう優勝は無いだろうなとも思えていた。残された年数的にも。対照的にさや香・ロングコートダディはまだまだ優勝の可能性を大いに残している、まだ大爆発には早いということなのか…何はともあれ、ウエストランド優勝おめでとうございます。井口、死ぬな。



★おわりに
今年のM-1グランプリが終わってしまった。
私の2022年は終了したといっても過言ではない。
そして、2023年のM-1グランプリまでのカウントダウンが始まった。
来年のラストイヤー組がマジでやばい。抜粋するだけでも、ななまがり、ヘンダーソン、ツートライブ、カゲヤマ。
そして、出場するのかはわからないけれどさらば青春の光、ウーマンラッシュアワー。
来年はどんなドラマが生まれるのか、もう楽しみでなりません。法律を…塗り替えろ!…大変だそれは。


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