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腰椎椎間板ヘルニアをより深く考える

ヘルニア症例においてまずは疼痛が何によるものなのかを明らかにする必要がある。

ヘルニア腫瘤による神経根由来か、椎間板か、あるいは筋・筋膜か原因組織を明らかにして介入をする必要がある。

その指標の一つとして画像所見があるが、レントゲンでは頸~胸~腰椎に加え、仙骨の状態も評価すべきである。

PI (pelvic incidence)
”大腿骨頭中心と仙骨上縁の中点を結ぶ線”と”仙骨上縁への垂線とのなす角

骨盤を基準とした仙骨の傾き(健常者48.7±9.5°)を表しており、これを下回ると、腰椎前弯の減少及び椎間板変性が起こりやすいとされている。

その他にもSS(sarcal slope):仙骨上縁と水平線のなす角も見るべきポイントである。

MRIでは、髄核が脱出しているのか、突出しているのかを確認する必要がある。それによって症状が異なる。

その他少しマニアックではあるが、medic changeを見る必要がある。

medic changeとは

椎体終板(椎間板と椎体の間に挟まれている厚さ1mm程度の軟骨)の障害を見るMRI上での分類

実際は終板ではなく、接する椎体の画像上の変化を見ている。typeはⅠ,Ⅱ,Ⅲに分かれている。

TypeⅠ T1W1で低信号 T2W1で高信号→骨髄浮腫
TypeⅡ     高信号     高信号→脂肪変性
TypeⅢ     低信号     低信号→骨硬化

これは炎症が起こって周りに波及し、骨髄浮腫が生じ、おさまってきて脂肪変性が起き、最後に骨硬化が起こるという流れを表している。

疼痛は、TypeⅠで強く、腰痛の原因となる。


痛みの評価としては、増悪因子と、軽減因子を探ることが必要である。自然立位や座位でのアライメント修正を徒手的に行い、疼痛の変化を見る。徒手的な抵抗感や、過可動性部位、低可動性部位を見極める。例えば、スウェイバック肢位の人に対して、いい姿勢をとるように指示したとする。その際、骨盤~腰部アライメントは変化なく、中~下位胸椎の後屈のみが出現したとすると、骨盤~腰部の可動域制限があるという考察ができる。またボディーイメージの問題も視野に入れ、鏡の前での評価をすることも評価として有用である。

これらの制限に対して、治療を行った後は、効果判定が必要である。

腰椎の可動性の定量的な評価としては、MMST(modified-modified schober test)が有用である。

MMSTとは、

PSISを結んだ線の中点から15cm近位まで垂線を引く。

そこから最大前屈、後屈を実施し、2点間の距離を測り、その値から15cmを引いた値がMMSTの値となる。

介入前後で見ておくと定量的な評価となり、患者にも提示しやすい指標である。

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たくみロドリゲス@理学療法士

理学療法士/日本でトップクラスの手術数を誇る人工関節センターを経て、現在整形外科クリニック勤務🏥/毎年研究報告、論文執筆実施📖研究を通して、適切なEBMを追求中✌️ Twitter➡️https://mobile.twitter.com/TakumiRodrigues
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